快風丸

俺の船に乗らないか。

友達の木

2008-01-15 13:14:48 | Weblog
 増山たづ子さんの写真展へ行ってきました。
第一印象は、「天才っているんだなぁ。」

 ダムの計画は’57から構想スタート、増山さんは、’77にこの村を写真に残そうと、コンパクトカメラを買って取り始めたとのこと。最初はフィルムの出し入れさえできなかったという。

 193枚の写真の中で、”友達の木”が最も印象的でした。
人でも草花でも、しゃべりかけながら撮ったらしいのです。特に、この木は長年の友達だったらしく、いろんなことを話しかけてたとのこと。増山さんが村を去ってから枯れたとのこと。私、写真をみて、こんなに感動したのは初めてです。泣きそうになりました。

 元朝日新聞の写真部の方の講演会にも参加して来ました。この徳山村をよく取材していたそうで、増山さんとも親しかったようで、今回、選にもれた写真をスライドショーしながら、エピソードを紹介頂いた。増山さんの暖かい心に触れることができました。

 なんともエネルギーに満ちた写真は、本当に素晴らしく、写真を撮る増山さんも見えるようでした。

 ダムは今年3月完成予定とのこと。増山さんは完成を見ることなく’06に他界されたそうです。
「このダムで皆が幸せになってくれればそれでいい。」との言葉が印象的でした。この悲しい物語を力強い作品へ昇華した素晴らしい心に感謝します。