快風丸

俺の船に乗らないか。

ミラーボールズ@フクフクマロマロ

2017-01-29 22:41:04 | Weblog

 ミラーボールズはもう活動していないと思っていた。

得三で最後に見たのはいつだったろうか。

曲、歌、ギタープレイ、パフォーマンス、MC、どれもオリジナリティの強い、個性的なデュオ。

アコースティックギター2本で、その演奏はロックの激しさ、熱さを体現している。

 縁とは全く不思議なもので、フクフクマロマロの店内にミラーボールズの1stCDを見つけたときは

驚いた。そして、実は店主の友達で、近々ライブをやると聞いたときは、信じられないほど驚いた。

だって、大好きだったミラーボールズが、こんなご近所のカフェで見られるなんて。

 あの日と変わらないゆるいMCと激しい曲、独特の詞。

メインボーカル、恵子さん、穏やかさと激しさが瞬間に出たり入ったりする感じ。男も女もそこに惹かれるのだろう。

森さんは単音中心のギター、なんとも独特な音、広い空間で鳴っているような感じ。

例えば、風の吹きわたる午前中の草原だったり、人けのないお寺のだだっ広い本堂、廃墟になった大きな工場、

冷えたアスファルトの駐車場。

 

この二人がぶつかるように、ときに交わるように、弾き、歌う。

音楽で生きると決めた二人の、だからこその迫力が伝わってくる。

30人でいっぱいになるカフェで、しっかりと表情まで見える距離で空間を共有する幸せ。

カフェやバーなど、いわゆるライブハウスではない、もっと小さなハコでライブを見ることがある。

舞台もなく、派手な照明も、大音量のPAもない。

しかし、空間が小さいということは、アーティストとの距離が近いということ。

これは、客にとってもアーティストにとっても大いに刺激になる。

音楽の楽しみ方として、とても贅沢なことである。

 

 フクフクマロマロは、「写真のヤマグチ」の店舗の一部を改装して、昨年から営業されている。

まだ半年の飲食店経験のなかで、ライブまでやるのは、並大抵ではない努力のたまものと思う。

当日、超満員の客捌きのみならず、アーティストのケア、準備期間、告知、など多くの仕事をしなくてはならない。

もちろん同時に飲食店の営業をしながらである。

その努力あっての素晴らしいライブだったことも忘れずにおこう。