皆さん、大村湾って知ってますか?
私はこの大会に出るまで、どこにあるか知りませんでした。
小江戸大江戸のエントリー失敗してしまって
3月の予定がぽっかり空いてしまった。
どうしようかとネットで色々探していたら
「大村湾1周130k」の文字が目に付いた。
大村湾?初めて聞いた、どこだ?
・・・長崎か~。
あの辺では橘湾岸スーパーマラニックが有名だが、この大会は初めて知った。
長崎は行った事無いな~・・・
と、むらむらと旅心が湧いてきた。
大会の主催者はジョグトリップという九州北部(福岡、佐賀、長崎)で活動している団体。
ちょっと前まで「駄マラニック」と名乗っていたので聞いたことある方もいるのではないかな?私もなんとなく名前に聞き覚えはあった。
団体と言っても、実質「あみりん」さんが1人で運営しているようだ。
みちくささんとちょっと似ているけど、順位表彰は無く、ゆっくり行程を楽んでねってポリシー。
ユニークなのは○○時間以上で走ってねって、速い方の制限時間があるところ。
あみりんさんが1人で切り盛りしているので、早く着いても誰もいないらしい。
今回の大村湾一周は16時間以上25時間以内。
また、マラニックなので途中で、バス、電車、タクシー、船などの交通機関でワープも公認されている。
順位表彰は無いが、制限時間内で一番遅く走ったランナーは「ベストジョグトリッパー」として称えられる。
詳しくはこちらへ→「
ジョグトリップ」
ジョグトリップ、聞き覚えがあるなって思っていたら
土佐乃国や村岡で会った、福岡のちっちさんのFBでよく見ていた名前だった。
今回、ちっちさんは箱根駅伝コースを往復するというので上京
私は九州へと入れ替わりになってしまった。
スタートは17時、受付は16時なのでお昼にゆっくり出発。
今回も飛行機でひとっ飛び。
荷物預けで見かけたもの
この棺桶みたいな物はなんでしょうか?
楽器のコントラバスを運ぶ為のものでした~。
17時スタートで夜通し走る予定なので移動中に寝る予定だったが
やはり飛行機に乗るとテンション上がって眠れなかった・・・。
予定通りに長崎空港に到着。
佐世保行きのバスに飛び乗る。
土曜日なのでハウステンボス行きのお客さんで結構混んでいる。
長崎空港は大村湾上に浮かぶ人工島で、長い橋で結ばれている。
何人かジョガーも走っている。
スタート地点の東彼杵町に到着。
この町名読めます?
「ひがしそのぎ」と読みます。
なかなか覚えられなくて苦労しました。
ほんわかした町だ。
受付場所の体育館に到着。
軽自動車から荷物を運び出している人のよさそうなおじさん。
この方が主催者のあみりんさん。
時間は少し早かったが快く受け付けてくれる。
ゼッケンと参加賞のエコカップとグローブ。
ジョグトリップの缶バッチ。
グローブは夜間走で転ぶ可能性が高い為選んだという、あみりんさんの愛が溢れたものとなっている。
ゼッケンの裏には地図が印刷されており、別に地図を持たなくてよい。
コンビニやトイレの記載、始発の案内まで入ってる親切さ。
体育館には既に何人か集まっている。
そそくさと着替える
今回の装備
モンベルジオラインインナー、村岡の長袖シャツ、
7分丈パンツ、ゲイター、ゴアテックスのハット
Tシャツ重ね着しようかと思ったけど、邪魔になりそうなんで止め。
バックにモンベルのシャカシャカと念の為のトレントフライヤー(上着のみ)
シューズは寿命のつきかけたホカ クリフトン3
小腹が減ったので、時間もあるので近くのコンビニに行き肉まん摂取。
体育館に戻るとランナーが集まって来ていた。
後で知ったことだが、何人かはアーリースタートしていたようだ。
スタート10分前から開会式と諸注意
コースの説明など。
遠くは北海道からの参加者も
開会式の様子はこちら→
動画
フライング気味のサイレント共に一斉にスタート。
ゆったりとしたペースなので自然と前に出て行ってしまう。
町中は信号待ちも多いのでトップグループに入ってしまう。
のんびり行こうと思っていても、トップグループに入ってしまうと
着いて行こうという心理が働いてしまい、ついついペースが上がってしまう。
かすかに見える対岸。これから向かうのに遥か遠くに見える。
満開ではないが桜も見られる。
夕暮れ迫る中、突如現れた豪華列車「ななつ星」
突然すぎてシャッター切るの遅れる。
漆塗りっぽい外装が美しい。
川棚町突入
川棚駅前では信号待ちが多く、またしてもトップに追いついてしまう。
川棚の町を過ぎるとアップダウンが始まり、ほぼ10km
10km 1時間1分
夕暮れが近い。
残念ながら日の入りは、山の中に入りそうなんで見られないだろう。
いつのまにやら佐世保市突入してた。
小さな峠を越えたところで矢印に従い、道を横切り
白線の目印発見
13kmで一つ目のオアシス到着(ジョグトリではエイドをオアシスと呼んでます)
幟と赤色点滅灯が目印
クーラーバックに入ったオアシス食は巻き寿司
慌ててて写真撮り忘れ。
ここでライトを取り出し装備する。
下り坂を下りしばらく行くと
ハウステンボス駅到着。
コースは駅構内を通り抜ける。
ついでなんでトイレに寄り、自販機でポカリ購入。
駅から出るとハウステンボスに繋がる橋を渡る。
ナイトタイムのお客さんも結構いて、その間を不似合いなランナーが駆け抜けていく。
優雅な園内を横目に眺めながら先へと進む。
ハウステンボス内は白線の案内が無いので、少し迷う。
駐車場を抜け、県道に出ると、とたんに白線案内が再開しホッとする。
ゆるやかな上りを走っていくと
有名な「変なホテル」
ロボットがお出迎え。
変なホテルを過ぎると、めっきり人通りが無くなる。
少し上がり高台に出ると
ハウステンボスの素晴らしい夜景が開ける。
このタワーにはイルミネーションで光の滝が流れている。
これには大興奮!
思わず近くにいたランナーさんと「凄い!超キレー!」の大合唱
この辺りには佐世保基地の米兵さん達の宿舎も建っている。
高速道入り口を過ぎ横道に入ると、とたんに外灯が無くなり真っ暗な道になる。
何人かで走っていると、車に乗った米兵であろう外人さん達が
「ヘイ!ユー達はどこまで走るのかい?」と聞いてくる。
1人が、長崎までだと答えると
「ワオッ! ガンバッテ!!」と応援してくれた。
20km 2時間17分
湖のような江上浦を左に見ながら進むと、国道202号に突き当たり左折。
いくつかのショップを過ぎると、とたんに始まる上り坂。
斜度はそれほどキツクないので走っていくが、いつまで経っても上りは続く。
まだかまだかと我慢するが、結局2km上りっぱなし。
こんな長い坂があるとは思わなかった。
やっと下りに入るが、高台なのでそれほど下らずに終わってしまう。
赤い西海橋を渡ると西海市
明るければ絶景が眺められるんだろうけど、遠くにぼんやり橋が見えるだけだった。
橋を渡った先の駐車場のトイレにピットイン。
再スタートするとすぐに29kmの第2オアシス。
ピンボケ・・・
オアシスはこんな感じでクーラーボックス2個、麦茶のポット
ゴミ箱がワンセット。
クーラーボックスは1個はドリンク、もう一個にはオアシス食が入っている。
今回のオアシス食は・・・
かまぼこ!?
まわりのストローをバリバリ外し、むしゃむしゃと噛り付く。
オアシスで休んでいると、じわじわと冷えてくる。
走り出すと丁度良い。
20時過ぎだが、まだジオライン+長袖Tでいけている。
山の中から湾沿いの道に出て、時折アップダウンもあるがほぼフラット。
上りは歩くが下りは速い、佐賀から参加の女性と抜きつ抜かれつ
良い刺激になる。
そんなわけでさくさくと39kmオアシス到着。
イチゴ大福 (はあと)
イチゴがジューシーでめっちゃ美味しかった!!。
私の中では今大会のオアシス食の中ではナンバー1でした。
長崎オランダ村の横を通り過ぎ、しばらく行くと
駐車場の一角にランナーが集まっている。
テントを建てた、本格的な私設エイドです。
五島のうどんをその場で湯掻いていただきます。
冷えた身体に出汁がしみこむ。
丁度お腹が空いてきて、コンビにでも寄ろうかと思っていたところだったので
助かりました。
フルーツやドリンクもいただきました。
ありがとうございました!!
40km 5時間
あいかわらず細かいアップダウンが繰り返す。
先行していた佐賀の女性ランナーに追いつき、しばらく同じようなペースで走る。
反射してよく分からんが、長崎市突入
ところどころ歩道が無くなったり、右へ左へと移動したり。
23時を過ぎてもそこそこ交通量はある。
少し内陸に入ったのでアップダウンもそこそこある。
再び灯りが見える。
またしても私設エイドだ。
「お疲れ様~」といただいたのが
ホッカホカのカレーリゾット
ありがた~い・・・
ふと横を見ると
建物の横のビニールの小屋の中に正規の49kmオアシスがあった。
見逃がすところでした。
オアシス食は稲荷寿司
1人2個までのキャプション付き。
これもうまし。
オアシスを出発すると50km
50km 6時間33分
細かなアップダウンの集落の間を走っていると、
暗闇の中にほんわかと明りが灯り、ランナーが立ち止まっているのが見える。
3人目の私設エイドだ.
この近隣で採れる、4種類の柑橘類を振舞ってくれている。
「私、去年、この大会でベストジョグトリッパーだったんですよ」
と、言われるランナーさんでした。
もちろん全種類いただきました。
その先は少しアップダウンが多くなり、佐賀の女性とは離れてしまい一人旅に。
開会式の諸注意の中でも触れていたが、
次のオアシスの先の道は道路工事で塞がれており
出発は20mばかり引き返し、迂回路に入るようになっている。
案内の矢印も工夫されていた。
60kmオアシス到着。
60km 7時間57分
桜餅だ。
座り込んで休憩していると、一台の軽自動車が停まり中からあみりんさんが。
「どうですか~」とランナー達を気遣いながら、麦茶の残りをチェックしたりと
忙しそうだ。
一晩中、こんな風にオアシスを巡っているのだろう。お疲れ様です。
ちなみに深夜帯に通るであろうオアシスの麦茶は温かいものが用意されている。
細かい心遣いがありがたい。
日付も替わり、さすがに冷え込んできたので、モンベルのシャカシャカを着込む。
少し戻り、迂回路を抜けると時津の街へとはいる。
大型店舗が建ち並ぶ繁華街だが、丑三つ時ではランナー以外の人通りは無い。
ここから長崎空港まで船でワープ出来るが、今は営業時間外。
段々と眠気が出てきて、走りながらも生あくびが止まらない。
そろそろお腹も空いてきた。
ファミレスJoyfullの前を通り過ぎる。
Joyfullと言えば、土佐乃国や琵琶湖1周でご一緒したH賀さんが
よくレース中に利用している事を思い出す。
地図を取り出し見てみると、この後コースは岬や入り江の田舎道に入り
ゆっくり休憩するような場所は無さそう。
もっと眠気が襲ってきた場合、野宿するには寒すぎる。
過去、レース中にファミレスに入ったことは無いが、急ぐレースでも無いので
試してみる事にして引き返す。
ファミレス自体久しぶりの入店。
幸い、汗はそんなにかいていないし、
F留さん直伝のモンベルジオラインのおかげで野生の芳香はそんなにしていない(はず)
がっつりいただきます。
窓の外には、時折ランナーが通り過ぎるが、それほど多くは無い。
ドリンクバーのコーヒーを置いて、少しうとうと・・・
気が付けば50分ほど経っている。
さて、残り半分か・・・
暗闇に向かって再スタートする。