気持ちのいいペース

ゆる~いウルトラマラソン

割とお手軽!?本州横断ルート~後編~

2018年07月21日 10時37分00秒 | ラン旅
目覚めたら午前2時くらい
1~2時間くらいは眠れたようだ。

歩きからはじめ、ほぐれてきてからジョグにしていく。

ひたすら国道365を北上していく。
歩道も広く走りやすい道ではあるが、
ひとつ悩まされたのが蜘蛛の糸

標識のポールやガードレールから、
蜘蛛の巣を張る為、長い糸を風になびかせてるもんだから
走っていると、ふわっふわっと糸が絡み付いてくる。
身体から取っても取っても、サワサワと肌に纏わりついてくる。
これがまた気持ち悪い・・・。
この現象は、夜が明けて人通りが出てくるまで続いた・・・。



暗闇の中淡々と走っていくと



東の山の向こう側がぼんやりと明るくなってくる。
時間は4時過ぎ。

道は大きく西へと曲がり



阿弥陀橋というありがた~い名前の橋を渡る。
橋を渡った後、国道365は右に曲がり川沿いを進むが、
歩道が無く、交通量も多いので、そのまま直進。

JR北陸本線沿いに右折すると



高月駅。





昨日の夕陽と同じに、朝焼けも秒単位で表情が変わっていく。

国道8号に出ると北上。



お腹が空いてきたのでコンビニへ
イートインは無かったが、まだ気温も上がってなかったので、駐車場の一角で朝食。

この通りには、懐かしの近江ちゃんぽん亭もあったが、残念ながら営業時間外。



やっと具体的なゴールまでの距離が見えてきた。



国道8号は突き当たり、そのまま左折。



ビワイチで通ったコースと合流する。
ここでスタートしてから24時間
全コースで120~130kmだからのんびりいっても24時間あればゴール出来ると思っていたが・・・。
ちなみに90数Kmくらい

前回、冬季封鎖で通れなかった旧道の賤ヶ岳トンネルを通りたかったけど
残念ながら一部崖崩れで通行止めになっていた。

しかたがないので、前回と同じコースの新賤ヶ岳トンネルへ。



相変わらず狭い歩道に多い大型車。
一度、後ろから来た自転車に道を譲ったが、
旧道を通れなくて自転車も大変そう。





トンネルを抜けると、今回唯一観られた、琵琶湖の湖面。



前回と同じく、歩道が無い中、こぇぇ~と言いながら、坂道を下るが、
明るい分恐怖心は少なかったかな?



こっち側の旧トンネル入り口は、がっちり通行止め。



奥琵琶湖の風景を堪能してから、



前回は通らなかった藤ヶ崎トンネルへ
980mのトンネルは涼しくていいけど、やはり灰ガス臭い。



トンネルを抜けると塩津の町。



ビワイチで皆と再会したコンビニを通り過ぎ、
道の駅、あぢかまの里にて休憩。
ワセリンや日焼け止めを塗り直す。
気が付いたら5~10分くらいベンチでうたた寝してた。

ビワイチのコース国道303との分岐の塩津の交差点を直進
引き続き国道8号を北上する。

港町敦賀と志賀方面を繋ぐ道なので、大型車の通行は激しい。



近江塩津駅を過ぎて少し行くと、又しても歩道が無くなる。
右の集落へ向かう道へ



まぁ、おかげでこんな涼しげな景色に出会える訳だが。

集落を抜けると、再び国道8号に合流
道は県境に向け上りメイン
夏の植物の威力は凄く、草が繁り過ぎて車側線を塞いじゃっているところもあり、
時折、草の空きに身を潜ませ、ダンプやらトレーラーをやり過ごすこともしばしば・・・。
夜だったら怖くて進めないかも?

大型車を避けながら、こっそりこっそり歩きメインで上って行くと



ついに福井県突入!



峠の茶屋があり「名物とろろそば」とか幟があったので、
寄ってみたかったが、暑くなる前にゴールした方がいいと判断して先を急ぐ。

ここからは下りメイン。
福井県に入ったらとたんに歩道が現れましたよ。
さすがは、原発銀座のある福井県、お金持ちである。

塩津街道は三足富士と言われる山をぐるっと迂回する為、
一時的に西へと曲がる。
ぽつんと建った釣具店を過ぎると、またまた歩道が消える。



敦賀市は、あの松本零士さんとコラボしており
バス停の看板も松本先生のイラスト
出生地でもないのになぜコラボしているかは、各々調べてくだされ。



笙の川が平行していて、白い岩の渓谷で目を楽しませてくれる。

畑仕事をしているおばちゃんと目が合い、「こんにちは~」と挨拶。
「暑いね~、どこから来たんかね?」
「四日市からです~」
「それはそれは大変だね~」
と思わずコミュニケーション。



再び、歩道が無くなり、集落を通る。
国道8号に戻り、バイパスの入り口を抜けると、敦賀の市街地はもうすぐ。



特急しらさぎが目の前を通過



と、思ったら、今度は足元通過。
急に来たから、カメラ間に合わんかった。



高速道路の高~い高架線の間から敦賀の街、日本海(若狭湾)が見える。



ここまで来たら、ゴールはもうすぐ。
タイムは関係ないとはいえ、せめて30時間はきりたいなぁ・・・。

山道に比べて、街中の道は曲がり角が多いなぁ。
通りたかった川沿いの道が歩道が無くて、他の道にしたら
曲がるところを何度か間違えちゃったよ。

海に近づき、こんもりとした松林が見えてきたら





敦賀の名所「気比の松原」





日本海に手を浸して・・・
ゴーーーーール!!

タイム29時間54分

このままじゃぶじゃぶ海に入っちゃおうかと思ったけど、
足が砂だらけになると嫌なので思いとどまる。



美しい砂浜が広がる。
ゴールとしては最高のロケーションだ。

平日なので海水浴客は少ないが、海の家は営業している。
たまらず飛び込む。

「いらっしゃいませ~!」
ちょっと片言な日本語のお姉さんが迎えてくれる。
もちろん生を注文。

海水浴とは場違いの格好の私を見て
「自転車で来たの~?」
「いえ、走ってきました」
「どこから~?」
「四日市からです」
「ふ~ん・・・そういうの好きな人は好きだよね~」
と分かったんだか分かってないんだかと言った会話の後。

「はい!生~!最初に泡出したのもどうせ捨てちゃうだけだから、サービスでどうぞ~」



をを~うれしいぞ~!

日陰のベンチで海を見ながら一人乾杯
う~ん、至福の時!

お姉さんにお礼を言って、気比の松原を後にする。

敦賀の街を25分程とことこ歩き
予め調べておいたスーパー銭湯へ





さっぱりと汗を流す。
水風呂が超気持ちイイー!



そのままお座敷で二度目の乾杯と塩ラーメン。

気が付いたら、壁にもたれてウトウトしてたみたい。

最初の予定では、余った時間で敦賀の街をブラブラしようかと思ってたけど
到着が遅くなったことに加え、外は殺人的暑さ。
もう、さっさと帰ることしか考えてません。

受付の店員さんに駅までの行き方を聞くと
次のバスの時刻まで調べてくれた。
少し歩いてバス停へ。



敦賀駅到着。
駅の周りには、松本零士さんの作品にまつわるブロンズ像が沢山観られるらしいが、
一刻も早く日陰に入りたかったので、泣く泣くスルー。

16時9分の特急しらさぎに乗り込む。
さっき走っていたコースを眺めながら
米原駅で新幹線に乗り換え。

もちろん車内では爆睡

20時前には地元に到着。
閉館時間前のスポクラに飛び込み、本日2度目のお風呂。

帰り際に、牛丼屋にて、3度目の乾杯!!



今回のGPSの記録。
総距離は132kmでした。



高低差
グラフの横軸が短い為、アップダウンが激しく見えるが、最高標高でも300mくらい
斜度が激しい坂も無いし、涼しければ全コース走り抜くことができるだろう。


思い付きから始まった「割とお手軽?本州横断ルート」
暑さとの戦いはハードでしたが、なんとか完踏することが出来ました。
養老の滝や、関ヶ原、小谷城址、長浜
ちょっと遠回りすれば彦根なんかにも繋がりそうです。

なにより、単独行としては、初の立案、計画、100km越え
それが成功したということにより、新しい扉が拓かれた気分です。

ただ、コース中には、歩道が無いところや、大型車がバンバン通るところ、
外灯がないところ、動物が出てきそうなところ
コンビニや自販機が少ないところなんかがありますので
実行される方は、十分気をつけてくださいね。

今回の唯一の心残りは、敦賀の街をぶらつけなかったこと。

まぁ、いずれ、逆走してもいいし、新ルートを開拓してもいい。
いつかまた、敦賀には行くと思いますので、それまでお預け~。


本州横断!!それは男のロマン!!
コメント (8)
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割とお手軽!?本州横断ルート~前編~

2018年07月16日 09時18分38秒 | ラン旅
前々から書いていたが、あらためて声を大にして言いたい。

「私は地図を眺めるのが大好きだー!!」

いつものようにグーグルマップを眺めていると、日本列島のある部分が目に着いた。



WOW!!掴めば折れてしまいそうなナイスなクビレ!

ここって、もの凄く距離短くないかい?

その時は200kmくらいだろうと思い、気楽な気持ちでグーグルマップの徒歩ルート検索で、
揖斐川河口から敦賀市の海岸までをポチってみた・・・


えええ~~~!? 110km~~~!?


なんと富士五湖のロングよりも短い距離で本州横断が出来てしまうのである。

本州横断と言えば、川の道やさくら道、太平洋~猪苗代湖~日本海、などなど
エキスパートな大会や500km越えの大会ばかりで、とても敷居が高いイメージでしたが、
それが、なんと、110kmですよ!奥さん!!


その日から、地図を眺めながら、計画と言う名の妄想の日々。

ブログを調べてみると、名古屋辺りの自転車乗りの方が数人走ってレポアップしていたが、
ランナーのレポは見当たらず。

スタートは敦賀か?名古屋か?
行き帰りの交通機関は?
安全なルートは?
などなど、計画を煮詰めていくが、
問題だったのは、いつ実行するか?

春先から月1レースが続いているし、唯一予定の無い8月は暑くて自殺行為。
こりゃ11月くらいまでお預けかな~・・・と思っていたら、
諸事情にて7月のみちのく津軽263kmをDNFすることにしてしまった。

行き帰りを深夜バスにして3日間の計画を帰りを電車にすることにより
2日間の日程へ変更。
出発1日前に行きのバスを予約する。

かなり、行き当たりばったりでの出発となりました。



当初、スタートorゴールに設定していたのは、この辺り。
銭湯もあるし、いいかな~と思っていたんだが、このポイントまで行く
交通の便が悪いし、コンクリートの護岸で景色もイマイチ。

どうせ横断するなら、砂浜から砂浜へのルートにしたいと思い、探してみる。



横浜駅、横のバスセンター。23時45分発



深夜バスで約5時間



早朝5時ちょいに近鉄四日市駅に到着。
四日市と言えばスーザフォンのLeoさんが思い出されるが、
さすがに朝の5時に会いましょうとは言えない。



始発電車に乗り込み





北楠駅で下車。

とことこ歩いて、途中の公園の東屋で、日焼け止めやワセリンを塗り、
靴紐を締め直して、準備完了。



今回、もちろんエイドも無いし、ドロップバックも無い。
レインウェアやゴール後の着替えまで、必要な物はすべて背負っていかなければならない。
かなり重い・・・。

小雨がぱらついてきた。
暑さを考えたら、少し降ってくれるほうがありがたい。



スタート地点に到着
おそらく揖斐川から一番近いであろう砂浜。





スタート地点をここにしたことによって、当初の予定より10km長くなるが
準備運動と考えれば許容範囲。
やはり、ビーチtoビーチに拘りたかった。



先日の豪雨で流木が一杯流れ着いている。



太平洋(伊勢湾)にタッチして、6時半スタート!



漁港を抜けると



鈴鹿川を渡る



対岸はいかにも四日市な風景。

実は私、1~2歳から幼稚園年少組くらいまで四日市に住んでたことがある。
どこに住んでたとか、すっかり忘れているが・・・。

7時前だというのに、すでに28℃くらい。
バックパックが当たる背中はすぐに汗が噴出す。



スタートして約3kmで塩浜駅。
24時間営業の牛丼屋で朝食を食べる。

国道1号に入り





朝、バスが到着した、近鉄四日市駅横を通過。

市街地に入ると、信号待ちも多くなる。
気温が上がる前の午前中に距離を稼いでおきたいが、すでに暑く、スピードが出ない。



遠くにナガシマスパーランドのジェットコースターや観覧車。



桑名市突入。

国道256のバイパスを通る選択肢もあったが、今回はそのまま一国沿いを東へ。



伊勢大橋手前で一国とお別れ、左の細道へ。



地図を見ると公園らしきものが在ったので、ちょいと寄り道。
水飲み場で頭から水を被り、東屋で日焼け防止のアームカバー、カーフガードを装着。
このころ少し雨がパラつく。天気予報おそるべし!

工場が並ぶ細道を進むが、歩道も無く、トラックも多く走っているので
ここは国道256を通ったほうがよかったかな?(休憩場所としてイオンモールも在ったし)

国道256に合流したのだが



バイパスなので川とか渡るときには、歩行者は強制的に下道に下ろされる。
いちいちルートを確認しなければいけないので、めんどくさい。

11時半頃になり、いよいよ暑くなってきた。
道路の温度計は32度



こりゃたまらんと、駆け込んだミニストップでメロンソフト。
ミニストップいいよな~。
イートイン完備だし、アイスやサイドメニュー充実しているし。
すべてのコンビニがミニストップならいいのに・・・。



ミニストップを出て、すぐに見えてきたのが大鳥居

後で調べてみると、「多度大社」だそうだ。
こんなに暑くなければ、寄り道したいところではある。





と、またも歩道が無くなる。



農道から養老線沿いの下道へと入る。



可愛い鉄橋。

いつのまにやら海津市突入。



なんだこりゃ?



養老線キター!

とにかく線路沿いに真っ直ぐ進んでいく。
一度、県道56に戻るが、



結局裏道へ回される。
危うくロストしそうになったが、何とか復帰。
ポイントである駒野の交差点を養老方面へ。





墓地かと思ったらなんか違う・・・。
プチ彫刻の森



この写真は確かフルの地点だったはず・・・?
撮影時間が16時25分・・・ほぼ10時間・・・(汗



養老町突入



ミニストップを見つけると立ち寄らざるえなくなる身体になってしまった・・・。



有名な養老の滝はここ。
ここから3kmばかり山へ行くと拝めるんだが、今はそんな気力も無い。

この近くの「養老天命反転地」には数年前に行った事がある。
面白かったが、もう少し整備してくれてたらな~ってのがその時の感想。






18時近く。山に陽が落ちつつある。



遠くに霞んで伊吹山が見えてきた。



またしても歩道が無くなり、裏道に回される。
清水が流れる水路が巡らされた小さな集落。
こんな道に迷い込むのもラン旅の醍醐味だ。



本線に合流すると、ポイントである橋を渡る。





陽が暮れてくる
秒単位で空の表情が変わっていく。



綺麗な夕陽!!
感動すると同時に、ここが関ヶ原近くというのを思い出し、
戦国武将の流した血の色に見えてきて鳥肌が立つ。



その関ヶ原町に到着。





暑くて食欲が湧かなかったので、コンビニでアイスやらホットスナックで補給していたが、
気が着いたら、朝の牛丼以来ちゃんとした食事をしていなかった。

折りよくイートインのあるコンビニが現れ、カップうどんと寿司にぎり。

関ヶ原の町は、伊吹山に向かって上り道が多い。
街中、古戦場の案内看板があり、時間があったら巡ってみたい。

市街地を抜けると伊吹山ドライブウェイ入り口を通り過ぎる。
この道路は日本海側と太平洋側を繋ぐ道なので、トレーラーやダンプなどが
ぶっ飛ばしていき、交通量も多い。



滋賀県 米原市に突入!



今回のルートで一番悩んだのがこの辺り。
一番広い道国道365は先に書いたとおり大型車が多く通るし途中から歩道が無い。
伊吹山側を通る、旧道も交通量は少ないものの歩道が無い。

選んだルートはその中間の県道531
民家の間を抜ける道。
狙い通り、車はまったくすれ違わない。
一度、バイパス旧道に出ると、とたんに何台かの大型車が通り抜けていく。
ここからは、ストリートビューで解説



すぐさま左の道へ



車1台がやっと通れるかという、昼なお暗い細道



写真は昼間だが、当時は22時頃
当然、他には歩行者も車も通らない。
聞こえるのは、遠くを走る車の音と何かの鳴き声。

こんな道が約1km



やっと民家が・・・。
久しぶりの灯りにホッと一息。

杉沢の交差点で国道365に復帰

なが~い直線に入るが、又しても歩道が無くなる・・・
見通しがいいのは助かるが、やはり大型車は怖い。
まぁドライバーも普段は居ないランナーが突然現れるのは怖いと思うが・・・。



姉川に近づき、長浜市に到着。

姉川、草野川を渡ると、道の駅 「浅井三姉妹の郷」に到着。

時間は日付替わって午前1時頃。
まだ、眠気は無かったんだけど、日中の暑さを考えると徹夜はヤヴァイだろうと思い
仮眠を取る事に。
気温も高いので、何も着なくて良さそう。
寝るのにおあつらえ向きの分厚い1枚板の立派なベンチもある。

虫除けを肌の露出部分に塗り捲り

おやすみなさ~い!!
コメント (4)
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