<リンリンリーン…リンリンリーン…>
何処からともなく流れてくる鈴の音が聞こえる『大通り』。
通り沿いに並ぶ店や街路樹に、普段には見られない電飾が飾られ、街中を一掃明るく華やかに照らしている。
そこには人々の楽しそうな笑顔―――
―――(…まったく、気が早いな…でも、もうそんな『季節』なのか…)
鈴の音が奏でる『クリスマス・キャロル』を…明るく照らされた華やかな通りを避けるようにして、その青年は一人、裏通りに入っていった。
一本道を入ったそこは、街中の明るいイメージとは裏腹に、青年の吐息を白く映し出しながら、静かに、 冷え冷えとした空気を保っている。
その路地を通ると、青年は誰もいない小さい公園に入っていった。
そこにあったベンチに<ドカッ>と腰をおろすと、青年は冴え渡る星空を見上げ、<ハァー>と溜息をついた。
―――(12月…『クリスマス』…か…)
『クリスマス』…偉大なる父『キリスト』の聖誕祭。
でも、子供達にとって待ちかねているのは『楽しいパーティ』、『美味しいご馳走』、
そして…
『プレゼント』…
『クリスマス』の意味も良く知らなくても、楽しみで仕方なかったはず…
そのはず…だった…
でも…クリスマスの夕方…家に帰ってみると…人気のない部屋は暗くて電飾の明りもなく…テーブルに並べられていたのは、ラップのかかった冷え切った『ご馳走』
それを一人で温めて食べ、小さく切り分けられていたケーキを食べ終えると、そっとベッドに入る。
朝目覚めてみると、枕元には幾つもの『プレゼント』の山…。
でも…誰もいない…父も…母も…
―――(俺は沢山の『ご馳走』も、山のような『プレゼント』も、何もいらないのに!ただ…家族がいる、温かい時間が過ごせれば良かっただけなのに―――!)
でも…それは「叶わぬ夢」のまま、終わってしまった…。
「ハァー…」
青年はもう一度天を見上げて溜息をつくと、そっと立ち上がった。
―――(全く…もう大人のくせに…今更感傷に浸っても仕方がないのに…。)
街中を歩く幸せそうな人々の顔をみるのが辛くって、つい避けて通ってしまった大通りに戻ろうか、としたその時―――
<ガサッ>
「…?」
立ち上がったベンチ裏のツツジの茂みから、何かが動く気配がした。
(…犬か猫だろう…)
気にも留めず、そのまま向かおうとした時、
<ガサガサッ>
「……。」
何故か物音が気になって、青年はそっと茂みの枝を掻き分けた。その時、茂みの奥から
「…キュゥゥ~…」
(?…なんだ? 犬?…いや猫とも違う声だが…)
「キュゥ…キュゥ…」
『声』は気のせいか、段々と元気をなくしている。
青年は何故か気になって、必死に枝を掻き分ける。
(何で…俺はこんなに気にするんだ…? いつもだったらこんなことに関わらないように、通りすぎるだけなのに…)
そんな青年がたどりついた、茂みの奥の小さな空間…そこには――
―――小さな、まるでぬいぐるみのような生き物が、ギュッととじた目から小さな涙を零し、フルフルと震えている。
「これは…犬…じゃないな…。」
犬…大型犬ぐらいかもしれないが、足は犬のものではなく蹄ひづめがある。尻尾も殆どなく、
頭には小ぶりだが硬そうな角が2本生えている。
青年がその生き物を抱き上げようと手を伸ばすと、その生き物は怖がるように身をすくめ、それでも必死に頭についている角で懸命に痛みを堪えながら、青年を威嚇する。
「グゥゥ…」
必死に生き物は青年を牽制するが、直ぐに苦しそうに蹲る。
「…大丈夫だ。何もしないから…安心して…。」
穏やかに微笑みながら青年が手を伸ばし、抱きかかえる。生き物は必死にジダバタ暴れて青年の腕から逃れ ようとするが、痛みのためだろうか…直ぐにグッタリとする。
青年は慌てて公園のベンチの近くにある照明の元に向かう。
「これ…何ていう動物だ?」
明りの元でそれを良く見つめる。
小さい尻尾…細めの足にひずめ…少し金色を帯びた毛並み…パタパタとふる耳…そして――『角』
「?…まさか…『トナカイ』!?」
―――続きはこちらから。
***
「こんばんは、かもしたです。」
「『青天』の家康さま」風にご挨拶したところで、威厳の減ったくりもないです。
そんなかもしたは現在分…までは行きませんが、ほぼ時間刻みで師走絶好調突っ走り中です💦
本当に時間ないよ!!Σ( ̄口 ̄|||)
ようやく年賀状は書いて、ぎりぎり投函できました!(`・ω・´)ゞ
現在絶賛職場の入試対応やら、書類の締め切りやら、大掃除やらしつつ、家に帰っても同じような感じで、ホッとできる時間もございませぬ💧 師走とはよく言ったもんや…
そんな中で、普段であればクリスマスSSとかで華やか✨に更新したいところなのですが、全く妄想に割いている時間がない(※その隙があれば寝てる^^;)状況です。
なので、大昔に定期的にクリスマスの時期にUPしていた、例の小話を誤魔化し代わりにサイトのTOP置いておきました。
中身の話はどうでもいいのですが、かずりん様のイラストのアスカガがめっちゃ可愛いので♥もうイラストだけ見てクリスマス楽しんでください。この師走で皆さんにこんなSS読む時間など勿体ないですので。
一応雰囲気出すためにBGMを張り付けているので、クリスマス部屋をクリックすると「DLしますか?」と聞かれると思いますが、無視すれば全然何も起きません。DLすると音楽(クリスマスの曲が日替わり)再生されます。
ちなみにTOPの音楽は外しましたので、そこまではご安心して踏み込んで大丈夫です♪
少しでも皆様のクリスマスを盛り上げられればいいのですが…
かもしたはクリスマスこそ、ガンプラ缶のルージュ組み立てたいところですが、時間あるかなぁ~(遠い目)
とりあえずプレゼントは「時間と健康」が欲しいです。さんたさん、ぷりーず💧
何処からともなく流れてくる鈴の音が聞こえる『大通り』。
通り沿いに並ぶ店や街路樹に、普段には見られない電飾が飾られ、街中を一掃明るく華やかに照らしている。
そこには人々の楽しそうな笑顔―――
―――(…まったく、気が早いな…でも、もうそんな『季節』なのか…)
鈴の音が奏でる『クリスマス・キャロル』を…明るく照らされた華やかな通りを避けるようにして、その青年は一人、裏通りに入っていった。
一本道を入ったそこは、街中の明るいイメージとは裏腹に、青年の吐息を白く映し出しながら、静かに、 冷え冷えとした空気を保っている。
その路地を通ると、青年は誰もいない小さい公園に入っていった。
そこにあったベンチに<ドカッ>と腰をおろすと、青年は冴え渡る星空を見上げ、<ハァー>と溜息をついた。
―――(12月…『クリスマス』…か…)
『クリスマス』…偉大なる父『キリスト』の聖誕祭。
でも、子供達にとって待ちかねているのは『楽しいパーティ』、『美味しいご馳走』、
そして…
『プレゼント』…
『クリスマス』の意味も良く知らなくても、楽しみで仕方なかったはず…
そのはず…だった…
でも…クリスマスの夕方…家に帰ってみると…人気のない部屋は暗くて電飾の明りもなく…テーブルに並べられていたのは、ラップのかかった冷え切った『ご馳走』
それを一人で温めて食べ、小さく切り分けられていたケーキを食べ終えると、そっとベッドに入る。
朝目覚めてみると、枕元には幾つもの『プレゼント』の山…。
でも…誰もいない…父も…母も…
―――(俺は沢山の『ご馳走』も、山のような『プレゼント』も、何もいらないのに!ただ…家族がいる、温かい時間が過ごせれば良かっただけなのに―――!)
でも…それは「叶わぬ夢」のまま、終わってしまった…。
「ハァー…」
青年はもう一度天を見上げて溜息をつくと、そっと立ち上がった。
―――(全く…もう大人のくせに…今更感傷に浸っても仕方がないのに…。)
街中を歩く幸せそうな人々の顔をみるのが辛くって、つい避けて通ってしまった大通りに戻ろうか、としたその時―――
<ガサッ>
「…?」
立ち上がったベンチ裏のツツジの茂みから、何かが動く気配がした。
(…犬か猫だろう…)
気にも留めず、そのまま向かおうとした時、
<ガサガサッ>
「……。」
何故か物音が気になって、青年はそっと茂みの枝を掻き分けた。その時、茂みの奥から
「…キュゥゥ~…」
(?…なんだ? 犬?…いや猫とも違う声だが…)
「キュゥ…キュゥ…」
『声』は気のせいか、段々と元気をなくしている。
青年は何故か気になって、必死に枝を掻き分ける。
(何で…俺はこんなに気にするんだ…? いつもだったらこんなことに関わらないように、通りすぎるだけなのに…)
そんな青年がたどりついた、茂みの奥の小さな空間…そこには――
―――小さな、まるでぬいぐるみのような生き物が、ギュッととじた目から小さな涙を零し、フルフルと震えている。
「これは…犬…じゃないな…。」
犬…大型犬ぐらいかもしれないが、足は犬のものではなく蹄ひづめがある。尻尾も殆どなく、
頭には小ぶりだが硬そうな角が2本生えている。
青年がその生き物を抱き上げようと手を伸ばすと、その生き物は怖がるように身をすくめ、それでも必死に頭についている角で懸命に痛みを堪えながら、青年を威嚇する。
「グゥゥ…」
必死に生き物は青年を牽制するが、直ぐに苦しそうに蹲る。
「…大丈夫だ。何もしないから…安心して…。」
穏やかに微笑みながら青年が手を伸ばし、抱きかかえる。生き物は必死にジダバタ暴れて青年の腕から逃れ ようとするが、痛みのためだろうか…直ぐにグッタリとする。
青年は慌てて公園のベンチの近くにある照明の元に向かう。
「これ…何ていう動物だ?」
明りの元でそれを良く見つめる。
小さい尻尾…細めの足にひずめ…少し金色を帯びた毛並み…パタパタとふる耳…そして――『角』
「?…まさか…『トナカイ』!?」
―――続きはこちらから。
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「こんばんは、かもしたです。」
「『青天』の家康さま」風にご挨拶したところで、威厳の減ったくりもないです。
そんなかもしたは現在分…までは行きませんが、ほぼ時間刻みで師走絶好調突っ走り中です💦
本当に時間ないよ!!Σ( ̄口 ̄|||)
ようやく年賀状は書いて、ぎりぎり投函できました!(`・ω・´)ゞ
現在絶賛職場の入試対応やら、書類の締め切りやら、大掃除やらしつつ、家に帰っても同じような感じで、ホッとできる時間もございませぬ💧 師走とはよく言ったもんや…
そんな中で、普段であればクリスマスSSとかで華やか✨に更新したいところなのですが、全く妄想に割いている時間がない(※その隙があれば寝てる^^;)状況です。
なので、大昔に定期的にクリスマスの時期にUPしていた、例の小話を誤魔化し代わりにサイトのTOP置いておきました。
中身の話はどうでもいいのですが、かずりん様のイラストのアスカガがめっちゃ可愛いので♥もうイラストだけ見てクリスマス楽しんでください。この師走で皆さんにこんなSS読む時間など勿体ないですので。
一応雰囲気出すためにBGMを張り付けているので、クリスマス部屋をクリックすると「DLしますか?」と聞かれると思いますが、無視すれば全然何も起きません。DLすると音楽(クリスマスの曲が日替わり)再生されます。
ちなみにTOPの音楽は外しましたので、そこまではご安心して踏み込んで大丈夫です♪
少しでも皆様のクリスマスを盛り上げられればいいのですが…
かもしたはクリスマスこそ、ガンプラ缶のルージュ組み立てたいところですが、時間あるかなぁ~(遠い目)
とりあえずプレゼントは「時間と健康」が欲しいです。さんたさん、ぷりーず💧