うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

天からの贈り物

2024年11月27日 19時50分38秒 | ノベルズ
「二人とも、もう寝る時間よ。早くベッドに入りなさい。」
「「はーい!!」」

お母さんの声に、一緒のベッドにもぐりこむ。
キラとカガリは双子のきょうだい。
「ぼくがおにいちゃんだもん!」「ちがう!わたしがおねえちゃんだ!」
手が器用でおとなしいキラと、明るくて気の強いカガリは、時々ケンカもするけれど、ふたりはいつも仲良しだ。
今日も一緒のベッドで、枕元にライトをともしながら、大好きな絵本を一緒に読む。
「今日は何のご本を持ってきたの?カガリ。」
「フフ~ン。今日はこれだ!」
カガリが持ってきたのは、大きな絵本。表紙には一本の大きなクリスマスツリー。
「僕も、これ好き!」
目を輝かせたキラも、一緒になって表紙を開く。



『さびしんぼうのもみの木』
まちのひろばに、いっぽんのおおきなもみの木がいました。ひとりきりのもみの木は、まちのだれもがとおりすぎて、じぶんにきづいてくれません。
「さむいよ。さみしいよ。」と、ないているもみの木。
あるよるに、こまどりのおやこがやってきました。
「まいごになってしまいました。どうかひとばん、そのえだにとまらせていただけませんか?」
もみの木はいいました。
「どうぞ、どうぞ。ゆっくりと、おねむりなさい。」
よくあさ、こまどりの おやこは、いいました。
「ありがとうございます。おれいに、いなほでつくったリースをかけてあげますね。」

そして ゆきのふるよるに、リスがやってきました。
「ゆきがふってさむいのです。どうかその みきのあなに、とまらせてくれませんか?」
もみの木はいいました。
「どうぞ、どうぞ。そとはさむいでしょう。こごえるといけません。どうぞ なかでおやすみください。」
よくあさ、リスはいいました。
「ありがとうございます。おれいに このあかいマフラーで、さむくないように、えだをおおってあげますね。」

こうしてほかにも、たくさんのどうぶつたちのおねがいをきいたもみの木が、ねむっていると、こえがきこえてきました。
「やさしい、やさしい、もみの木さん。みんながもみの木さんのところにこられるように、わたしからクリスマスプレゼントをあげましょう。」
もみの木がめをさますと
「うわぁ、まぶしい!」
おそらのうえから、おおきなおほしさまが、キラキラとかがやきながら、もみの木のてっぺんにとまりました。

つぎのひのあさ、
「もみの木がとってもきれいだ!」
「すてきなクリスマスツリーだね。」
どうぶつたちがかけてくれたおれいが、きれいなかざりになり、そしててっぺんには、あさになってもキラキラきれいなおほしさま。
まちのみんながあつまって、もうもみの木は、すこしもさみしくありませんでした。



―――こうして、枝にとまらせてあげた小鳥たちや、幹の傍で雪をしのいであげた動物たちから、お礼に一つずつ飾りをもらって、クリスマスの当日には、みんなが楽しめるクリスマスツリーになった、もみの木のお話だ。

「僕たちも早く欲しいね、クリスマスツリー。」
キラが菫色の瞳をキラキラさせると、
「うん!私は一番てっぺんに、あの大きなお星さまを付けるんだ!」
カガリも金色の瞳をキラキラさせる。
「あー、それ僕もやりたい!」
「早く言ったものの勝ちだ!」
「ずるい~~~💦」
まだクリスマスは遠いけど、お家にはクリスマスツリーが無いんだ。
(―――「二人がいい子にしていたら、大きなクリスマスツリーを買ってくるからな!」)
そう言って笑って頭を撫ぜてくれたお父さんとお母さん。
(―――「「約束だからね!」」)
二人が揃って言うと、お父さんとお母さんは、
(―――「約束するよ。」)
そう言ってにっこり笑ってくれた。
「早く来ないかな?クリスマス。」
「いっぱい飾りを付けような!」
そう言って、ずっと二人でクリスマスが来るのを、ワクワク待っていたんだ。


―――続きはこちらから。


***


普段と毛色の違う小説をUPしております、今日のかもしたです。
と、いいますのも、現在色んな小説投稿サイトがありますが、共通して現在「ブックサンタ2024」という企画を行っているようです。こういう情報に疎いかもしたでしたが、何時もの投稿サイトpixivの方でも、この企画に賛同しておりまして、「クリスマスに関するエッセイや小説(二次創作でも可能)」作品1つにつき500円の寄付を送ることができる、とのメッセージが届きました。
なので、普段善行の一つも積んだことのないかもしたにも、これならできるか、と思い、突発で考えてクリスマスっぽい作品に仕上げてみました。
※ちなみに「イラスト部門」でも参加可能だそうです。
ぶっちゃけ、主人公を種の双子にしましたが、オリジナルの名前を付けて、全くのオリジナル作品にしても良かったのですが、そうなると、キャラクターの性格や見た目の設定も考えて、文章中に入れなければならないので、「だったらいつもの双子でいいや(笑)」と二次創作でキラカガに頑張ってもらいました。
パロディですが、世界観は「高校生シリーズ」の二人の幼少期をイメージしております。多分アレックスことアスランは、これからこの施設に来るか、もしかしたらクリスマス前にザラ家に引き取られたらしいので未登場(ごめんな💦)。たまには双子でゆっくり向き合わせないとね♥( ̄▽ ̄*)
折角のクリスマスですから、明るい話の方がいいんですけど、ちょっと重めになってしまいました。ごめんよ双子<(_ _)>💦

全く種の世界観とは違う次元の話&子供が読んでもいいような話になっておりますので、SEED好きな方には「ちょっと違う・・・💧」かと思います。
駄作でも、とりあえず募金につながるので、愛は込めたんだ。これでも。
ちなみに途中の挿絵は、「イラストボックスさん」から版権自由で転載OKのものをいただきましたので、せめてものクリスマスチックな演出に。
余談ですが、毎回タイトルを決めるのが下手で。
何にしようかずっと悩んでいたんですが、それまでの仮タイトルは『樅ノ木は残った』でした(笑) 仙台藩かよ!Σ( ̄口 ̄|||) 周五郎先生に申し訳ない💦

できたら、あともう一つ―――たまにクリスマスの時期にUPしている、あの作品を掲載してみようかと。
そうすればもうワンコイン、いけるかもしれない✨
今週は残りは出かけまくるので、受付期間中に上げたいなと思います。

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