うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

「私の中にあなたはいます。」ガンダムSEEDFREEDOMその後の感想

2024年01月29日 21時22分47秒 | アニメ

公開日から今日で4日目ですが、いまだに血圧上がりっぱなしのかもしたです。
だって19年待ちに待った祭りですもん!そりゃその分興奮も冷めやりません!!\(≧▽≦)/

毎日同じことつぶやいてますが、時間を追うごとに「あ、あの時はこう思ったけど、今はこう感じる…」とこの4日間の間で、また印象が変わったり、新しく見えてきたこともあるので、今日は前回とはまた違った視線から感想書いてみようかなと思います。
ネタバレのため、とりあえず1週間は伏せるようにしますので、自己責任でお願いします。

キララクス
アスカガ民のかもしたですが、やはり主役の二人から先に感想を書こうかと。


今までキラは「最高のコーディネイター」とされてきましたが、実はラクスの方が「アコード」という、コーディをさらに上回る存在であったことが判明しました。
今まできっとキラがそうやって数多ある犠牲の中から作り出されたたった一人の成功体、というのはきっとラクスも知らされたと思います。「キラには辛い夢が多すぎる」とそれでも「キラはキラ」と一人の人間として受け入れてきた彼女でしたが、今回はある意味立場が真逆になりましたね。「人類の頂点に立つように『作られた』存在」と言われたラクス。きっとそれを聞いた瞬間のショックは計り知れなかったと思います。あの気丈な彼女でさえ涙を浮かべましたから、この時ほどキラに気持ちがよく分かったのではないかと。ただ彼女は幼いころからもうアイデンティティを獲得していた気がするので、他者の意思で動くことはなく、あくまで自分の価値観を大事に動いたと思います。そういう意味では最初から彼女は「ぶれない存在」でしたね。ミーアの件があって、そのことも含めて運命のラストは評議会の招集を受けたと思いますが、コンパス総帥になったのは、あくまでキラのそばで彼を助けたいから。一番鉄の意志を持つ彼女が一番大事にしたものが「キラ」。キラがZAFTに行く、その後コンパスに行く、と決めたので、彼の意志を尊重し、助けたい&守りたいから自分も共に―――無印の時から全く変わりないです。
一方のキラは、今回いい意味で無印のころに逆戻りした感じです。運命の時は、なんか神ががっていて、迷いがないうえ(賛同者にとっては)間違いのない方向に向かい過ぎていて、かえって「スーパーコーディネイター様」の後光が眩しすぎたというか。
でも今回冒頭で、議長の言っていることを否定した以上、何とかしなきゃ!という責任感…これってあれじゃん―――「僕が友達を守らなきゃ!」って最初にいやいやストライクに乗った時と同じじゃんか、って。妙に責任しょい込むタイプに戻りましたね。しかも「みんなが弱いから、僕がやらなきゃ!」っていうのも「僕が本気になったら、サイなんて僕に敵わないから!」と同じ。やさぐれちゃったキラは、普段内にため込む分、外にストレスを向けると、こういう暴言吐くタイプ。あの頃はAAのクルーと友人たちを守る、というまだ狭いカテゴリーの中でしたけど、今度は宇宙規模で抱え込みましたからね💦 そりゃストレスたまるに決まっているじゃん!!(ノД`)・゜・。 唯一癒しをくれたラクスがいないとなると、ガス抜きできてないですもん。でも最後は「宇宙規模を救う!」じゃなく「ラクスといたい!」という、ものすごく小さな(?)目標にシフトチェンジしたら、そこからはスーパーコーディの本領発揮し出しました。でもコーディの力というより、「普通に人間誰もが持っている愛情の力」が爆発したという感じですね。なのでキラ様✨じゃなく「キラ君」という一人の普通の男の子に戻った印象です。だから運命の時より見ていて受け入れやすかったです。
アスランが「壁を作るタイプ」だとしたら、キラは「自分を鎖で縛るタイプ」だと思う。今回はアスランが殴り飛ばしてある意味物理的に(笑)鎖を切ってくれたおかげで、「…ラクスに会いたい…」って本音にようやく気付くことができましたもの。マリューさんじゃないけど、それまでのキラは「ラクスが安心して歌えるような、平和な世界を作る!」でしたが「そんな大きな目標をプレゼントされるより、一緒にそれを作ろうとする存在である」ことの方が、よほど嬉しいわけです。でっかいものより小さくても無償の愛を届ける。恋愛だけでなく家族愛みたいなものです。そこにいたら、すごく安心して、自分が伸び伸びと自分らしくいることを認めてくれるところ…そんな無償の愛が彼と彼女の手に入れたかったもの。それは当然ディステニープランじゃ得られません。
でもお互い、それをようやく口にした。分かり合えて共に戦った。ようやく唯一無二の愛を勝ち取りました。
二人にとっては4年…初めての出会いから随分時間がかかりましたが、フレイのこと、クルーゼやレイのこと、ミーアのこと・・・沢山の辛さを乗り越えてようやく結ばれた瞬間でした。尊いです。

アスランカガリ


今更ですが、今回の劇場版と監督の二人の未来予測を聞いて、安心したといいますか(笑)
ぶっちゃけ、恋愛に関してはキララクより先を進んでいると今でも思っています。もちろんキスまでしていますけど、何と言いますか、以心伝心、口に出さなくても、ちゃんと相手を理解し、絶対的信頼を置いている相手です。今回キラもラクスもお互いのことをどう思っているかで、かなり揺れました。
アスカガも運命の時は相当揺れました。そりゃカガリを置いてZAFTに復帰するわ、カガリは国のためとはいえ好きでもない相手と意思に沿わない結婚をしようとしたとか、こっちもある意味「相手が幸せにるための自己犠牲」で、思いっきり無理がたたっていました。アスランが脱走してから、そりゃカガリに拗ねてみたり甘えたり(「死にたいくらいだ」…)、カガリも許してもらえるか、と様子をうかがってみたり。でも結局ふたを開ければ、彼らが自分の役割を果たそうとして突き進んだ道が違っていた、ということで、思いは変わっていないんですよ全く。アスランが「夢は同じだ」といったのは、進む方向は違っても、結局目指した先は同じ場所、また二人の道は重なる、と暗に示していたわけで。
それを踏まえて今回の劇場版。前回のブログで「インジャ二式」をアスランの妄想の間、遠隔操作したカガリ」のところで「そのタイミングを合図なしで」と言いましたが、今になって思うと「あのアスランの「カガリ…」と言う呟きが遠隔操作の合図だったのかな」と思い始めました。多分打ち合わせしたんでしょうね。
ア「アコードたちは心を読むことができる。俺が君の名前を囁いたら、コントロールは君に移譲する。君がジャスティスを動かしてくれ」って。
カ「…私がか?私がコントロールを預かるなんて、お前くらいなら心を無にして戦うことくらいできるだろう?」
ア「いや、たぶんあのブラックナイツのリーダーは、ズゴックで手合わせしたとき、すぐに俺が相手だと分かった。多分俺の考えていること、心を無にすることくらい見抜いているだろう。だから、その裏をかく。」
カ「…わかった。責任重大だな。」
ア「いや、この役目は君以外頼めないよ。…というか、君だから頼めるんだ。」―――みたいな感じで(笑)
その合図でジャスティス遠隔操作―――かっこいいですよ!!ヤッパリ以心伝心はあると思う!シュラも認める最強の男、アスラン・ザラが、唯一コントロールを任せる、つまりは「自分の命を預けることのできる相手」ですもの♥
アスランのアレについては監督も「今のこの二人はこのくらいかな」という声質をいただきましたので、多分まだ体を許しあうとか、そこまではいっていないようです。でも、ああして互いの分身である「ハウメアの守り石」と「赤い石のついた指輪」を肌身離さず持っているんですから、間接的に触れ合っているところありますよね!!
あと思ったのが、ラストシーン、お互いハウメアと指輪を取り出して相手に向かってほほ笑みあうシーンですけど、あれって「モニター越しじゃない?」のかな、と思いました。普通だとインジャもモニターで相手を投影するとき、前面(真正面ではなく、前だけど上の方)に映りますよね。確かに側方にモニターを出すこともあるでしょうけれど、たいていは正面のはず。それがアスカガはお互いの機体の方に向いて、同時に二つのお守りを見せ合っている―――以心伝心じゃないですか!!✨(ノД`)・゜・。 もちろん、モニター越しだったらそれはそれでいいと思いますが、見なくても相手の顔がわかるくらい、心に描けるということ。先のインジャだって、カガリがインジャをどう動かすかわからないのに、そのあとすぐにアスランは対応できています。まぁアスランの実力だったら、どんな場面でも対処できたでしょうけれど、アスカガフィルター(笑)でみれば、「相手がどう動くか、どう思っているか、どんな表情をしているか」までわかっている―――まさに「私の心に貴方はいます。貴方の心に私もいます。」でなきゃできない芸当を見せてくれました!
唯一想像できなかったのは「カガリのあられもない姿」でしょう(笑) 「使えないやつだな!」とか、今頃正座させて怒られているかもしれません(苦笑) …ちなみにアスランが散々シュラに「使えないな」と鼻で笑っていましたが、あれはカガリの「お前、使える奴だったんだな」という「二人の逃避行」でアスランに言ったセリフとのオマージュでしょうね。後藤先生ならではです!!
あと「強さは力じゃない。生きる意志だ!」というのも、カガリの「逃げるな!生きるほうが戦いだ!」の影響ですね。アスランの中にはいつもカガリの言葉があって、彼の心を支えてくれています。
是非とも監督のおっしゃった「この先の二人」を。いつか描いてほしいです!!それまで「僕らはまだ死ねない。いいね?」

シンルナマリア


今回はかわいかったですね♥ もうシンが完全にキラの忠犬で、アスランには牙むき出し(笑) 仮にも運命の主人公だったのに、あの激変っぷりは何!?って一瞬思いましたけど、監督も再三おっしゃっているように「あれがシンの本当の姿」なんですね。すっかりお笑いというか、いいところでボケてみせるというか。でも今回のシンのポジションって、どうしても暗くなりがちな緊張感の続く世界の中で、唯一の緩衝材として物語にクッションを差し込んでくれたと思います。
鈴村さんじゃないですけど「可愛いねぇ~♥」ですよ。「月光のワルキューレ」を読んだら、シンとルナの関係はアカデミーの時から「面倒見ている」感じで続いていたことがわかりました。こうすると、やっぱりシンにとってステラって保護すべき対象、いうなればマユちゃんと同じで、恋愛ではなかった気がします。もちろんステラがその後を生きていたら、どうなったかはわかりませんが。
ステラのことは大事にちゃんとシンの心の中で生きてます。シンの中にステラはいます。ちょっと深淵になっちゃったのは怖いですが、それだけ二人ともつらい目にあってきているんですよね。
そしてルナマリア―――このシンルナ二人がある意味一番安心してみていられました(笑) いいですよね~花の18歳カップル♥ 一番普通のカップルですよ!戦場という特殊な場所にはいますけど、それ以外であれば、本当に価値観とか恋愛観とか普通の18歳。リアルで中の人同士がご結婚されていらっしゃるから、余計にでしょうが、あの心配したとき、シンのほっぺを往復ビンタしながら「シンのバカバカバカバカバカ!!」って泣きついたルナと、「死ぬほどいてぇ~」といったシン。アスキラに殴られるより、大事な彼女からひっぱたかれる方が、死ぬほど心に響くよねv 等身大のカップルという形でいい感じですよ。ちゃんと二人の心にも互いが一番大事な相手としていてくれてます♥

<ムウとマリュー>
もう言わずもがな!何一ついうことございません!!<(_ _)>
AAが撃沈した後、あれだけ燃え盛っている中で、マリューさんたった一人を見つけるのは、めちゃんこ難しいはずなのに、ムゥさんは一発で彼女を見つけ出してくれました。普段声を荒げないムゥさんが、ブラックナイツにすごい怒りを込めて叫んだのを聞いて、やっぱり二人の絆は揺るがないな~って。

あとちょっと脱線ですが、マリューさんの心の中にはまだちゃんと生きている人がいました。
「ナタルさん」です。
最後の決戦の時「戦術"バジルール”、スレッジハマーとアンチビーム爆雷!」って叫びましたが、あの時かもしたは涙出ました✨
ナタルさんの戦術(無印#44)を通して、ちゃんとマリューさんはナタルさんを認め、今も心に彼女の生きざまが住んでいるんだな、って。マリューさんの心の中に、ちゃんと今でも敬意を表したナタルさんがいました。

キラカガリ


今回、双子は会話も顔も合わせていません。いないんですけど。見事な双子シンパシーを見せてくれました!
あと10分でレクイエムがオーブを焼く。
カガリは国民の避難をさせ、自分もルージュに乗り込み、臨戦態勢を取ります。
もうカウントダウンは始まりました。「レクイエム商社まで10秒!9,8,…」
その時カガリは目を閉じ、願います。
「お父様、民をお守りください…」
そして
「…キラ!」
その瞬間、レクイエム発射残り1秒で、キラは国際救難チャンネルを通じてオルフェに生存を見せつけてくれます。
見事に発射のタイミングを遅らせたうえ、照準の矛先さえ変えて見せました。
このタイミングの偶然は、偶然じゃなく、双子の姉弟のシンパシーが通じたものと思ってます。双子もちゃんとお互いが心の中にいますよ。これでオーブの危機(一回目)は救われたんですもの。双子は偉大✨

ディアッカとかつての仲間>
本当に最後の方ですが、ZAFTの中でもクーデターが起き、「彼らの痛みを、失われた命を忘れたのか!?」ってクーデターの首謀者が叫びましたが、その声にディアッカが「・・・忘れねーよ・・・」と儚い微笑みと共に、バスターを放ちました。
あの時のディアッカの脳裏に浮かんだのは、映像としては出ませんでしたが、ニコル、ラスティ、ミゲル、そしてアデスさんをはじめとする沢山の散っていった仲間でしょうか。
そこは視聴者に委ねられましたが、無印の頃からずっと戦いを見続けてきた方なら、ディアッカの気持ちに共感できたでしょうね。特に#46話でアデス一人を残したヘルダートンが業火に包まれるとき、三隻同盟に加わっていたアスランとディアッカは敬礼を送っていました。目指す未来の違いから、敵対することとなったけど、それでも彼らの勇姿は忘れない。
きっとイザークも同じだと思います。情に厚いですし。
二人の中にはきっとかつての仲間が今もいてくれるはずです。

オルフェイングリット
敵わぬ恋でしたね。でもこの二人それぞれの悲劇こそ「ディスティープラン」の犠牲の見本でした。
オルフェはラクスと結ばれることに執着していましたけど、ラクスのことは見ていないです。ラクスもちゃんと見抜いているので「貴方の思うラクス・クラインはここにいません。」と言い切る。
彼の見ているラクスはディステニープランで結ばれるラクス。目の前にいるラクスはそのディスティニープランに従わないラクスです。オルフェは決められたとおりにラクスと「結ばれなくちゃいけない」んです。だってそれがディステニープランだもん。その通りに動いてくれなきゃ「なぜ思い通りにいかない!!」ですよ。冒頭のあの培養液の中にいる男はオルフェだと思います。多分議長が亡くなる前後、もしかしたらディステニープランの発表をしたあたりで目覚めたかもしれません。もしもっと前に覚醒していたら、それこそアスランと婚約時代に攫ってますよ。キラに会う前よりもね。ですが、今回こうなったのは、母上か、それとも議長がギリギリのタイミングで覚醒させたからかと思います。もうばっちり「ディスティニープラン」をたたき込んでね。だから彼はそれに従うことに猛進するわけで。
そんな彼を愛してしまったイングリット。もちろんプランに従う以上、彼に思いを寄せてはいけない。わかっているけど、どんなに心の奥深くに閉じ込めても湧き出てしまう想い。ラクスに「どうしてそれがいけないの?」と聞かれて戸惑うイングリット。つくづく感じたでしょうね。ディステニープランでは、心を止めることなどできないということを。
結局一度も振り向いてくれることなく、それでもイングリットはオルフェのそばに寄り添い、最期を受け入れました。
「去り際のロマンティクス」――EDで、もちろんこれはキララクのことを歌ったものではあるのですが、かもした的には去り際に寄り添うことで、ディスティニープランに一矢報いて共に果てたイングリットのことも重なって見えます。次の世界でもし生まれ変われたら、寄り添って二人で生きられたらいいね。

―――とこんな感じのことを、仕事中に考えていたら、見事に「具合でも悪いんですか?」とほかの職員さんに突っ込まれました。

いいえ、元気ですよ?血圧高いですけど。
何より、監督がアスカガの未来を口にしてくれたんですから、公式が動いてくれるまで「僕たちはまだ死ねない。わかるよね!?」


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