北京国際マラソンから1ヶ月経った。ようやく、あの「なんじゃこりゃあ?」なレースについて、語る事ができそうだ。
今回の北京には個人的に多大な期待を寄せていた。それだけにレースの結果に対しての失望は大きかった。しかもそれがかなり尾を引いてしまった。一時はマラソンについて、何かを考えて文章にするのが馬鹿馬鹿しくなっていたくらいだった。
久しぶりに日本人男子ランナーの海外メジャーマラソン優勝を期待していたし、30km地点までは徳永考志と梅木蔵雄が期待に違わぬ走りを見せていた。しかし、その後両者とも失速。トップに立った、ベンソン・チェロノがコース・ミスで距離不足でゴール!しかも、大会主催者が、
「故意のミスではなかった。」
として、彼の優勝を認めてしまった!
すっきりとしない気分を晴らしてくれたのは、女子のレースだった。先のベルリンで野口みずきに破られるまでのアジア最高記録保持者の孫英傑と、8月の世界選手権で5位に入賞した周春秀が素晴らしいマッチレースを見せてくれた。しかし、優勝した孫は翌日の10000m(なんちゅう無茶な日程や!)の後のドーピング検査で陽性反応が出て、それまでの全てのキャリアが色褪せてしまった。
トリプル・ショックによる失望から平静さを取り戻すのに1ヶ月かかった。
まず、男子の優勝者の問題について。大会の公式サイトの記録集には、チェロノの名前と参考記録は掲載されていなかったので、てっきり彼の優勝が取り消されたものと思っていたが、2日前(14日)に発売された陸上専門誌を見ると、そのような記述は無かった。
日本と中国との関係が悪化している中、もし、独走でトップをひた走り、コース・ミスして距離不足でゴールしたのが日本人ランナーだったら、即、失格になっていただろうか。いや、日中関係がどうであれ、コース・ミスが故意であろうが無かろうが、失格となるのが正しい裁定である。そうなれば、日本サイドとしても競技運営の不備を堂々と主張できるというものである。
ゴールしたチェロノを出迎え、競技役員に何事か主張していた、初老の白人男性。あれは現在のマラソン界におけるケニア人ランナーの上位独占状態を生み出した張本人であるガブリエラ・ローザではなかったか?陸上専門誌の最新号に、五輪準備に忙しい中国の現状をリポートする記事が掲載されていたが、それによると、中国の陸上関係者がローザにマラソンの強化コーチを依頼しているのだそうである。
この事実と、今回の裁定との間に因果関係があるのだろうか?あったらこわい。
3年後の北京五輪本番に向けて、不安な要素が生じた。改善を望みたいところだが、当の中国の関係者がはたしてどのくらい、今回のアクシデントを深刻な問題と認識しているのかは分からない。少なくとも、ネットから得た情報では、中国メディアの反応は、孫のドーピンク陽性という結果に対してのみ敏感だった。それと、昨年に続いて、一般参加のランナーに死者が出たことを憂慮していた。もちろん、それも大事なことではあるが。
今回の北京には個人的に多大な期待を寄せていた。それだけにレースの結果に対しての失望は大きかった。しかもそれがかなり尾を引いてしまった。一時はマラソンについて、何かを考えて文章にするのが馬鹿馬鹿しくなっていたくらいだった。
久しぶりに日本人男子ランナーの海外メジャーマラソン優勝を期待していたし、30km地点までは徳永考志と梅木蔵雄が期待に違わぬ走りを見せていた。しかし、その後両者とも失速。トップに立った、ベンソン・チェロノがコース・ミスで距離不足でゴール!しかも、大会主催者が、
「故意のミスではなかった。」
として、彼の優勝を認めてしまった!
すっきりとしない気分を晴らしてくれたのは、女子のレースだった。先のベルリンで野口みずきに破られるまでのアジア最高記録保持者の孫英傑と、8月の世界選手権で5位に入賞した周春秀が素晴らしいマッチレースを見せてくれた。しかし、優勝した孫は翌日の10000m(なんちゅう無茶な日程や!)の後のドーピング検査で陽性反応が出て、それまでの全てのキャリアが色褪せてしまった。
トリプル・ショックによる失望から平静さを取り戻すのに1ヶ月かかった。
まず、男子の優勝者の問題について。大会の公式サイトの記録集には、チェロノの名前と参考記録は掲載されていなかったので、てっきり彼の優勝が取り消されたものと思っていたが、2日前(14日)に発売された陸上専門誌を見ると、そのような記述は無かった。
日本と中国との関係が悪化している中、もし、独走でトップをひた走り、コース・ミスして距離不足でゴールしたのが日本人ランナーだったら、即、失格になっていただろうか。いや、日中関係がどうであれ、コース・ミスが故意であろうが無かろうが、失格となるのが正しい裁定である。そうなれば、日本サイドとしても競技運営の不備を堂々と主張できるというものである。
ゴールしたチェロノを出迎え、競技役員に何事か主張していた、初老の白人男性。あれは現在のマラソン界におけるケニア人ランナーの上位独占状態を生み出した張本人であるガブリエラ・ローザではなかったか?陸上専門誌の最新号に、五輪準備に忙しい中国の現状をリポートする記事が掲載されていたが、それによると、中国の陸上関係者がローザにマラソンの強化コーチを依頼しているのだそうである。
この事実と、今回の裁定との間に因果関係があるのだろうか?あったらこわい。
3年後の北京五輪本番に向けて、不安な要素が生じた。改善を望みたいところだが、当の中国の関係者がはたしてどのくらい、今回のアクシデントを深刻な問題と認識しているのかは分からない。少なくとも、ネットから得た情報では、中国メディアの反応は、孫のドーピンク陽性という結果に対してのみ敏感だった。それと、昨年に続いて、一般参加のランナーに死者が出たことを憂慮していた。もちろん、それも大事なことではあるが。
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