皆さん、お待たせしました。「感情的マラソン論」の復活です。
2年前の北京五輪での、男女ともマラソン入賞ゼロという惨敗から2年過ぎた。以後、「マラソン」がマスメディアの話題になる機会といえば、皇居の周辺がランナーで一杯だとか、大阪や京都で新たなマラソン大会開催とか、東京マラソン以後急増した市民ランナーにまつわる話題に限られている。日本代表として国際大会を目指すランナーたちのことが全く話題にならなくなってきた。国際女子マラソンにしても、主役は現役ランナーよりも、テレビ中継の解説席に座るかつての「国民的ヒロイン」であるキャスターの方という有様である。
昨年の世界選手権、男子は5位入賞、女子も銀メダルを獲得したものの、この程度(大変、立派な成績であるが)では
「マラソンニッポン完全復活」
とは見てもらえないのであろう。
男女ともに、新世代のランナーが出現していない、というのが深刻な問題である。来年の世界選手権から再来年のロンドン五輪の代表候補というのが見えてこないのが現状だ。
そんな中、明日は北海道マラソンが開催される。今回は女子の部が世界選手権の代表選考レースとなっている。
女子の部の注目は、名門チーム沖電気の廃部に伴い、京セラに移籍した宮内宏子、洋子の双子の姉妹。それぞれ初マラソンは2時間30分も切れなかったが2度目のマラソンとなるこの大会での飛躍が期待されている。そして、あの小出監督の指導を仰ぐ、ユニバーサル・エンターテイメント勢、2年前のこの大会で初マラソン初優勝し、翌年の世界選手権のトラック代表にもなった佐伯由香里、昨年の東京マラソン優勝の那須川瑞穂、そして、京セラ時代に2度世界選手権代表になった原裕美子が、「小出ファミリー」の一員となって、帰ってきた!!
かつて渋井陽子やポーラ・ラドクリフら「格上」のスピードランナーにも臆せず、果敢にマークするレース振りを印象に残しているファンも多いだろう。悪く言えば「自分でレースを作れない」となるのかもしれないが、ハーフマラソンでは1時間10分を切る走力を持つ宮内姉妹が先行し、それに原がついていく、という展開が予想される。
いや、あるいは、かつてこの大会で「小出ファミリー入り~復活優勝」を果たした千葉真子さんのように、京セラ時代とは全く違うレースを見せるかもしれない。
佐伯と那須川、それぞれ前回のレースは失敗に終わっているが今回はトップ争いに加われるだろうか。
女子以上に「エース不在」と言われて久しい男子だが、今回期待しているのはコニカミノルタの下重正樹。昨年の長野で日本人1位、秋の北京で初マラソンの記録を更新、今年2月の延岡で2時間12分台で初優勝、と走るごとに記録を更新しているのが頼もしい。全国ネットで生中継されるレースで、アピールする走りを見せて欲しい。優勝候補は昨年優勝のダニエル・ジェンガ。元祖留学生ランナーも34歳になった。まだまだ健在ぶりを見せて欲しいと思う反面、若いランナーが彼の後塵を浴びる姿はあまり見たくないとも思う。日本育ちの五輪メダリスト、エリック・ワイナイナのように、この大会での優勝を足がかりに飛躍を目指すケニア人ランナーとして、箱根史上最強の留学生、メクボ・ジョブ・モグスに、先月の札幌ハーフで優勝したサイラス・ジュイも優勝を狙ってくる。
旭化成の堀端宏行、三菱重工長崎の片貝勝浩、JR東日本の高田千春あたりが上位をうかがいそうだ。そして忘れてはいけないのが、高校教員ランナーでこの大会を制した実績を持つ高見澤勝。昨年の女子の優勝者で、今年のアジア大会代表の嶋原清子と結婚して、同一大会を夫婦で優勝歴を持つ、という珍しい記録の持ち主となったが、陸連の強化指定選手の選ばれるかもしれないような走りを見せて欲しいところだ。
日本マラソンの将来に、少しは希望となるようなレースを見たいところである。
2年前の北京五輪での、男女ともマラソン入賞ゼロという惨敗から2年過ぎた。以後、「マラソン」がマスメディアの話題になる機会といえば、皇居の周辺がランナーで一杯だとか、大阪や京都で新たなマラソン大会開催とか、東京マラソン以後急増した市民ランナーにまつわる話題に限られている。日本代表として国際大会を目指すランナーたちのことが全く話題にならなくなってきた。国際女子マラソンにしても、主役は現役ランナーよりも、テレビ中継の解説席に座るかつての「国民的ヒロイン」であるキャスターの方という有様である。
昨年の世界選手権、男子は5位入賞、女子も銀メダルを獲得したものの、この程度(大変、立派な成績であるが)では
「マラソンニッポン完全復活」
とは見てもらえないのであろう。
男女ともに、新世代のランナーが出現していない、というのが深刻な問題である。来年の世界選手権から再来年のロンドン五輪の代表候補というのが見えてこないのが現状だ。
そんな中、明日は北海道マラソンが開催される。今回は女子の部が世界選手権の代表選考レースとなっている。
女子の部の注目は、名門チーム沖電気の廃部に伴い、京セラに移籍した宮内宏子、洋子の双子の姉妹。それぞれ初マラソンは2時間30分も切れなかったが2度目のマラソンとなるこの大会での飛躍が期待されている。そして、あの小出監督の指導を仰ぐ、ユニバーサル・エンターテイメント勢、2年前のこの大会で初マラソン初優勝し、翌年の世界選手権のトラック代表にもなった佐伯由香里、昨年の東京マラソン優勝の那須川瑞穂、そして、京セラ時代に2度世界選手権代表になった原裕美子が、「小出ファミリー」の一員となって、帰ってきた!!
かつて渋井陽子やポーラ・ラドクリフら「格上」のスピードランナーにも臆せず、果敢にマークするレース振りを印象に残しているファンも多いだろう。悪く言えば「自分でレースを作れない」となるのかもしれないが、ハーフマラソンでは1時間10分を切る走力を持つ宮内姉妹が先行し、それに原がついていく、という展開が予想される。
いや、あるいは、かつてこの大会で「小出ファミリー入り~復活優勝」を果たした千葉真子さんのように、京セラ時代とは全く違うレースを見せるかもしれない。
佐伯と那須川、それぞれ前回のレースは失敗に終わっているが今回はトップ争いに加われるだろうか。
女子以上に「エース不在」と言われて久しい男子だが、今回期待しているのはコニカミノルタの下重正樹。昨年の長野で日本人1位、秋の北京で初マラソンの記録を更新、今年2月の延岡で2時間12分台で初優勝、と走るごとに記録を更新しているのが頼もしい。全国ネットで生中継されるレースで、アピールする走りを見せて欲しい。優勝候補は昨年優勝のダニエル・ジェンガ。元祖留学生ランナーも34歳になった。まだまだ健在ぶりを見せて欲しいと思う反面、若いランナーが彼の後塵を浴びる姿はあまり見たくないとも思う。日本育ちの五輪メダリスト、エリック・ワイナイナのように、この大会での優勝を足がかりに飛躍を目指すケニア人ランナーとして、箱根史上最強の留学生、メクボ・ジョブ・モグスに、先月の札幌ハーフで優勝したサイラス・ジュイも優勝を狙ってくる。
旭化成の堀端宏行、三菱重工長崎の片貝勝浩、JR東日本の高田千春あたりが上位をうかがいそうだ。そして忘れてはいけないのが、高校教員ランナーでこの大会を制した実績を持つ高見澤勝。昨年の女子の優勝者で、今年のアジア大会代表の嶋原清子と結婚して、同一大会を夫婦で優勝歴を持つ、という珍しい記録の持ち主となったが、陸連の強化指定選手の選ばれるかもしれないような走りを見せて欲しいところだ。
日本マラソンの将来に、少しは希望となるようなレースを見たいところである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます