kankoのひとりごと

外出できず、ネットと電話・ラジオで日々が過ぎています

人に知られで くるよしもがな

2022年10月12日 | 古典聞きかじり
「百人一首」25番、三条右大臣 (さんじょうのうだいじん)
名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな

現代語訳
そういう名を持っている逢坂山のさねかずらよ、人に知られず愛しい人の所に来る方法を知りたいものだ。



玄関の日除けにサネカズラを植えている。
近くの山から種をとってきたもの。
外壁の塗り替えなどで撤去したあと、植え直して、今はささやかに育っている。
まだ小さいのに、地面を這っているツルは4メートルくらいも伸びて、
ポストに侵入しようとしていた。

逢坂山、さねかずら、くる、には2重の意味が含まれている。
そのことを説明すると、たいてい嫌われるので、省略。
(メンドくさい、長い話はうんざり…)
ただ、サネカズラを見て、よく分かったのが「くる」。
「繰る」と「来る」のかけ言葉。

ウチの玄関のように狭ければ、一目であちらからこちらへと分かるけど、
山の中だと、手繰り寄せてようやく、どこまで伸びているか分かるんだと思う。

他人(ひと)に知られないで、来る方法があればなあ、と
サネカズラに問いかける貴族男の気持ち、な~るほど。

ポストに忍び込もうとしているウチのサネカズラ、
三条右大臣が見たサネカズラより上手(うわて)だわ(-"-)

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