落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

世界は腹黒い

2009年01月14日 | 政治・外交
高山正之著「世界は腹黒い」のタイトルそのままに、シナのガス田盗掘はこの言葉がぴったりする。
経産大臣が中川昭一氏のとき日本側も試掘しようという話があって期待されたが、親中派二階氏に戻ると唯々諾々とシナのなすがままだ。
先祖伝来の資産が侵され国益が損なわれても、大した抗議の声が上がらないのは不思議だ。
左右のイデオロギーには関係ないと思うのだが・・・

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成21年(2009年)1月14日(水曜日)貳 通巻第2453号
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白昼堂々と日本の領海から盗掘しても。
  中国の開き直りは「主権の行使。日本は曲解しないように」とのことです

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 日本の領海から中国は白昼堂々とガスを盗掘している。
 中国外交部の秦剛・報道官は「中国が天外天・ガス田を一方的に開発しているという産経の報道に反論し、「天外天などの油・ガス田は係争のない中国の管轄海域に位置しており、関係の油・ガス田に対する中国の開発活動は固有の主権的権利の行使である」とした。

付随コメントは次の通り。
「日本の『産経新聞』が(一月)4日、中国は昨年6月に中日双方が東中国海問題で原則的共通認識を発表した後も『天外天』油・ガス田の一方的開発作業を進め、この海域での共同開発について協議を続けるという共通認識に違反していると報じている。
『産経新聞』の報道は中日の東海問題に関する原則的共通認識を曲解している。『天外天』などの油・ガス田は係争のない中国の管轄海域に位置しており、中国が関係の油・ガス田の開発活動を行うのは固有の主権的権利の行使である。
中日双方の原則的共通認識で、共同開発について引き続き協議するとされている『その他の海域』には、係争のない中国側の海域は含まれておらず、中日双方がこうした海域の油・ガス田について共同開発を行うという問題は存在しない」。
〔1月4日 新華社〕

 他人の庭先に進入して『ここは我が家だ。文句あっか』と開き直るのは、盗人猛々しいが、日本側の反論もなく、東シナ海は、すでに中国の領海であるかのごとし。
 なにしろ愛国精神を発揮して、日本のことを正しく評価したら空幕長の首がとぶくにですから。


中国、合意破り掘削 東シナ海のガス田「樫」 (1/3ページ)2009.1.4 01:30産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090104/plc0901040130000-n1.htm
 東シナ海のガス田問題で、日中両政府が平成20年6月に共同開発で合意した直後、中国が継続協議の対象となり現状を維持すべき「樫(かし)(中国名・天外天)」で新たに掘削を行っていたことが3日、分かった。明確な合意違反で日本側は抗議したが、中国側は樫での掘削を終え、生産段階に入った可能性が高い。主権と権益確保に向け、日本政府が対処方針の見直しを迫られるのは必至だ。
 樫ではこれまでにも構築物(プラットホーム)から炎が出ているのが確認されていたが、日中合意後、共同開発の協議対象である4カ所のガス田で、中国側の不当な単独開発が明らかになったのは初めて。
 日中両政府は20年6月、ガス田問題で合意。「翌檜(あすなろ)(同・龍井)」付近での共同開発と「白樺(しらかば)(同・春暁)」で日本の出資が決まった。樫と翌檜の本体、「楠(くすのき)(同・断橋)」は共同開発の合意に至らず、継続協議の扱いになり、両国には現状維持が求められる。
 この合意直後の7月上旬ごろ、樫のプラットホーム周辺の海域が茶色く濁っているのを、海上自衛隊のP3C哨戒機が確認した。その後、変色した海域が拡大したり、海面が激しく泡立ったりしたのも把握。防衛省はこれらの情報を外務省や資源エネルギー庁に連絡した。
 同庁によると、海域の変色は海底掘削で汚泥が出たためとみられる。海面が泡立った原因は、プラットホーム上の発電機の冷却水が高温だったか、掘削用の機材などの熱源が海水に触れたことが挙げられる。
(2/3ページ)
 6月ごろ、樫のプラットホームに多数の長いパイプが置かれていたことも判明。10月にはパイプは撤去され、ボートに積み込まれたのも確認された。パイプは掘削用ドリルを通すために使われたとみられる。
 時系列でみると、中国は7月ごろパイプやドリルを使い、樫で掘削を開始。掘削は最短で1カ月程度で終わるとされ、パイプが撤去されたことで、掘削を終え、石油と天然ガスの採掘に入ったとの見方が強い。
 樫は白樺、平湖(中国名)とともに、石油などを中国本土に送るパイプラインでつながっている。樫では17年以降、プラットホームの煙突から炎が出ているのも確認されている。
 ただ、パイプが撤去された前後から、樫の煙突から出る炎は大きくなり、色も薄い黄からオレンジに変わった。日本側はこの変化について、以前は平湖などからパイプラインで輸送され、濾過(ろか)された石油などを燃焼させていたが、樫で直接吸い上げたものを燃焼させ始めた兆候と分析している。
 日本政府内には「中国側は継続協議の対象になった樫などの単独開発に固執しており、一方的に開発を進めていくとの懸念が現実化した」との指摘がある。
 日本政府は、樫での掘削が日中合意に反するとして中国側に抗議したが、中国側はP3Cの警戒監視飛行を「妨害行為」などと逆抗議してきている。
(3/3ページ)

【用語解説】ガス田問題
 東シナ海の天然ガス田開発をめぐる日中間の対立。中国は平湖で約10年前から生産を開始。白樺では平成17年8月から掘削に着手したが、中断した。樫でも同年9月に炎が確認された。日本政府は探査の結果、白樺、楠、翌檜のガス田の地下構造が日本の主張する排他的経済水域(EEZ)の境界線「日中中間線」の日本側までつながっており、樫もつながっている「可能性がある」と結論づけた。日本政府は同年8月、帝国石油に中間線の日本側海域での試掘権を付与したが、試掘は行われていない。

【用語解説】日中合意
 平成16年6月、中国による日中中間線付近でのガス田開発が発覚し、問題化。日本側の抗議を受け、同年10月から局長級協議が始まった。主権に絡むEEZの境界線について、日本側は両国の海岸線から等距離の中間線、中国側は沖縄諸島の西側まで広がる大陸棚の東端「沖縄トラフ」を主張して対立したが、境界画定を棚上げした形で20年6月に合意。了解事項として、樫、楠、翌檜は「共同開発をできるだけ早く実現するため、継続して協議を行う」と明記されたが、合意後、協議は一度も開かれていない。