かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『神戸ビエンナーレへの道~その6~』

2013-05-22 23:59:00 | 神戸ビエンナーレ2013

最近の神戸ビエンナーレに向けた動きをご報告致します。

まず、卒業以来十年振りに母校、玉川大学を訪問しました。

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先日、「作品制作にあたり何かご協力頂けないか?」と厚かましいメールをさせて頂いた所、学友会様からすぐにお返事を頂き、今回快く直接話を聞いて頂きました。

早速、卒業生向けの会報に僕の情報を掲載して頂く事になりましたし、今後も色々な形で協力を検討して頂ける、との事。大変ありがたかったです。

大学時代、芸術学科に在籍し様々な事に興味を持っていく過程で、赤瀬川原平さんを知りました。そして路上観察学会にものめり込み、やがて僕の目線はまち、路上へ向くようになったのです。

そして片手袋の存在に気付き、2005年の8月、mixiで“片手袋コミュニティ”を立ち上げ、活動がスタートしました。そういう意味では大学が片手袋の原点だったんだな、と今回改めて気付きました。

十年振りにキャンパスの学食で一人ご飯を食べてみたのですが、青春を謳歌する若者達に囲まれていると、自分が大学時代にやっておけば良かった事が次々を思い起こされ、何とも言えない気持ちになりました。

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先日三島賞を受賞された村田沙耶香さんが、僕の一つ上で大学も学部も学科も全く同じだったので驚くと同時に、勇気が湧いてきました。僕も今度こそ、神戸の作品だけは悔いが残らないよう、やれる事は全てやって完全燃焼しようと思っています。

あと、まだ詳しくはご報告出来ませんが、作品制作の土台となる重要な作業を引きうけて下さる神戸の会社様が見つかりました。

会場のメリケンパークの下見も兼ねて、来週は神戸に行ってみようと思っています。また次回に色々とご報告出来れば、と。

作品実現に向けて動いていく過程で、既に幾つもの縁や結びつきを感じています。コンペに入選した事は勿論嬉しかったですが、そういう事が僕のこれからの人生における大きな財産となっていくんだろうな、と思っています。


『神戸ビエンナーレへの道~その5~』

2013-05-08 22:43:21 | 神戸ビエンナーレ2013

神戸ビエンナーレ2013、『アート・イン・コンテナ国際コンペティション』に入選してから六週間が経過しました。

GWは仕事が忙しく殆ど作業にあたれませんでしたが、家にいても出来る調べ事や調査はしておりました。

僕のように東京からの参加となりますと、手ぶらで現地に行ってそこで一から作品を作る、というのは相当リスキーです。とすると、ある程度東京で用意していって現地で組み立てる、という方が現実的でしょう。

となるとこれからの作業は大まかに、以下のように進むと思います。

①材料、素材の仕入れ、用意。またそれらの加工。

②用意したものを神戸まで運搬する。

③現地のコンテナでの実作業。

(会期)

④作品の解体、撤収。

これらの工程それぞれに、必要なもの、予算、人手を用意しなくてはなりません。

まあ、今の所実際に目途が立ってるのは、①の写真のみですが、①~④まで同時進行で考え、また実際に色んな人、会社にあたってみてます。

そんな流れで、

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こんなものをネットで取り寄せてみたり、

3

こんな謎のイメージを描いたりしてます。

今の段階では何に使うものかは書きません。というか、作品完成までのプロセスはこのブログで公開していこうと思いますが、作品そのもののイメージまで発表してしまうと、実物を見た時のインパクトが薄れてしまいそうなので控えます。

それでは、また何か進展をご報告出来るよう頑張っていきます!


『神戸ビエンナーレへの道~その4~』

2013-04-24 20:56:45 | 神戸ビエンナーレ2013

神戸ビエンナーレ2013、『アート・イン・コンテナ国際コンペティション』に入選してから四週間が経過しました。

この一週間の作業の進展をご報告致します。

まず、展示の土台、基礎を根本的に見直す事にしました。きっかけは4/13の淡路島付近を襲った大きな地震です。

「アートインコンテナ」は二カ月間に何十万人もの方が来場される催しです。まず何より安全性が求められると思います。

具体的には申し上げられませんが、これまでは強固な土台を作ることで安全面への対策をしようと思っていましたが、むしろ柳に風、と言うか、土台を作らない展示方法にする事にしました。

それと、展示に必要なものを取りあえず全て書きだしてます。東京から個人での参加となると、正直に言いましてかなりの資金不足に悩まされているのですが、お金を掛けないで調達出来るもの、逆にお金を掛けてでも品質を求めるべきもの、を判断してます。

あと大きな動きとして、展示に使う写真の選別を終えました。この八年間の片手袋生活で何枚ぐらい写真を撮ったのか数えた事もなかったのですが、「500枚くらいかな?」と何となく考えていたらとんでもなかったです!その何倍も写真があり、選別に苦労しましたよ。

しかし、既に写真をプリントして下さるニホンプリントさんにデータをお渡ししました。これで「パソコンが突然クラッシュしてデータが全部消えてしまい、展示が出来ない!」などという事態に見舞われる恐れはなくなりました!

前述の通り、かなりの資金難です。GWが終わったら色んな業者さんやメーカーさんを周ってみて、話を聞いて貰おうと思ってます。

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神戸ビエンナーレ2013 アートインコンテナ
2013.10.1~12.1
神戸メリケンパーク

『まちに咲く五本指』 石井公二
http://www.kobe-biennale.jp/compe/container/2013/20130404153114.html#001839

協賛・協力 株式会社ニホンプリント

※作品へ協賛、協力して頂ける団体、個人、随時募集中です!


『神戸ビエンナーレへの道~その3~』

2013-04-17 20:36:59 | 神戸ビエンナーレ2013

神戸ビエンナーレ2013、『アート・イン・コンテナ国際コンペティション』に入選してから三週間が経過しました。

前回は今回の展示に臨む際の心構えみたいなものを書きましたが、今回はもう少し実務的な進展を書きます。

ゴールデンウィークが終わるまでは仕事が忙しくて、中々作業の進展は見込めないのですが、地元の建築家の方などに相談をして今回の展示プランを実現させる為にどのような方法が考えられるか、などを詰めています。

そして、今までで一番大きな進展が一つ。今回の僕の展示は写真を使ったものになるので、そもそも写真をプリントしてくれる会社を見付けなければ話になりません。

正直に言って、今回用意できる予算でそれを探すのは不可能に近かったのですが、昔からお付き合いさせて頂いている印刷会社さんが引き受けて下さる事になりました。

東京上野桜木の株式会社ニホンプリントさんです。

本当に古いお付き合いで、印刷は勿論、画像データの補正などの段階から親切にアドヴァイスをして頂いています。今回の神戸の展示も相当な負担を掛けてしまうと思うのですが、皆さんに喜んで頂ける写真を目指して一緒に進んでいきます!

作品の一番大事な要素である写真の目途がついた事で、少しだけホッとしました。しかし、まだまだ考えなければいけない事、お願いしなければならない事、動かなければならない事、山積みです。来週も何か進展を書けるよう、頑張ります。

あ、そうそう!神戸ビエンナーレの僕のページが出来てます。肩書きやプロフィール写真等、ツッコミどころ満載ですがご笑覧下さいませ!

(石井公二のページ) http://www.kobe-biennale.jp/compe/container/2013/20130404153114.html#001839

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神戸ビエンナーレ2013 アートインコンテナ
2013.10.1~12.1
神戸メリケンパーク

『まちに咲く五本指』 石井公二

協賛・協力 株式会社ニホンプリント

※作品へ協賛、協力して頂ける団体、個人、随時募集中です!


『神戸ビエンナーレへの道~その2~』

2013-04-10 21:40:46 | 神戸ビエンナーレ2013

神戸ビエンナーレ「アート・イン・コンテナ」入選から約二週間経った。

この二週間で分かってきた事は、東京から地の利がない神戸での展示に参加するというのは、金銭的、スケジュール的、人員的にかなり厳しくなる、という事。

サポートしてくれる企業、団体、個人を早急に募りたいところだが、正直、ゴールデンウィークが終わる頃までは仕事が忙しくて動けない。

それでも地元の人脈を中心に、作品案を実現する為の手順ややるべき事の相談にのって貰っている。

さて、具体的な動きが取れない以上、アーティストとしての活動などした事ない僕がいきなり国際展に参加する上での心構えみたいなものを、日々考えている。

「今さら何を?」と思われるかもしれないが、まずそういった初歩的な事から真剣に考えておかないと、会期までの間にプランがぶれまくってしまいそうなのだ。

ここに、今回の作品に取り組む上での基本姿勢を記しておこう。

①「僕はアーティストじゃないんだから…」という卑屈な態度は今後取らない:選ばれた以上全力を尽くすべきだし、そういう態度は作品のクオリティを下げても良い、という甘さに直結する気がする。

②最初にやろうとした事に忠実に:過去の入選作の資料などを取り寄せて調べているが、流石にレベルが高い。しかし、他の人を意識し過ぎて、最初にやろうとした事(それによって入選した訳だ)を見失わないようにする。

③自分の中にないものを表現しようとしない:今までアートや映画や漫画や演芸など、様々な表現に影響を受けてきた。見る側としては陰と陽、どちらの表現も好きだ。しかし、僕個人が表現する側にまわる今回、ありもしない「心の闇」とか言いだして背伸びをしないようにする。

④テーマを具体的に表現する:今回の作品は抽象的でなく、具体的、つまり見た人が何をやろうとしているのか具体的に分かるものにしたい。それでいて解釈の余地は開かれているようなもの。まず何をやろうとしているのかはしっかりと受け止めて貰って、その上で様々な解釈を考えてもらえれば。

僕のこんな心の動きを公にしてしまうと、人によっては底の浅さを感じてしまうかもしれない。僕自身、片手袋がそうであるように、こっそりと何かを続けていくのが好きなタイプなのだ。

しかし、今回僕はある程度の所まで曝け出していこうと思っている。どうせ八年間続けてきた事の全てを作品に投入するのだから、何か隠すよりは思い切ってオープンにした方が面白くなる気がするのだ。

次回はもう少し具体的な作業の進展について書きたい。