僕は毎週土曜日にTBSラジオで放送している、『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』を楽しみに聞いています。
番組の看板企画の一つ『ムービーウォッチメン』は、毎週宇多丸さんが一本の映画を解説&批評するのですが、毎回毎回本当に真摯な態度で映画と向き合っていて素晴らしいです。
さて、先週11/2の『ムービーウォッチメン』は、『アフターショック』という映画を取り上げていました。これはイーライ・ロスという映画監督&俳優&脚本家が関わった映画で、僕は未見ですがかなり残虐な描写満載らしいのです。
僕にとってイーライ・ロスは“『イングロリアスバスターズ』のあいつ”くらいの知識しかなく、彼の撮った『ホステル』などは名前は知っているものの、聞こえてくる評判からして恐そうで避けてきたのが本音です。
宇多丸さんはエクストリームな映画にも造詣が深いと思うのですが、残虐だったり極端だったり過激だったりする映画の中にも人間の崇高さが描かれる瞬間がある、という事を『アフターショック』評の中で力説しておられました。
(※18:00頃からが重要!)
今回なんで急にラジオの話を始めたかというと、ここで宇多丸さんが言ってる事って僕が7月に書いた記事で主張した事、そして神戸ビエンナーレに出品している『まちに咲く五本指』のテーマと全く同じなんですよ!
何もかも信じられなくなるような人間社会の中で、それでもギリギリの所で発揮される小さな小さな、しかし物凄く崇高な行い。僕が片手袋に感じる事と全く同じ事を、イーライ・ロスの関わった作品に宇多丸さんが感じているとは!
ただ何度も言うように、片手袋はそんな“人間の気高さ”なんて格式高い話だけじゃなくって、勿論“人間のおっちょこちょい、というかスットコドッコイ”な部分も表しているからこそ魅了されちゃう訳で。この『アフターショック』評を聞いていると、そんな所もイーライ・ロス関連作に似てるのかな?と。
…こりゃあ『ホステル』、見てみなきゃ駄目なのか?