先週末、地元の祭りが終わった。
大雨の中での神輿渡御。火照った体に容赦なく雨が降り注ぎ、湯気が立ち上る。不思議と疲れの蓄積やテンションの低下は担ぎ手に伝播するもので、定期的に掛け声が小さくなる瞬間が訪れる。
それを打ち消すように、再び声を絞り上げる。これを繰り返すうちにトランス状態が訪れ、苦痛は快楽に変わる・・・らしい。
あれは昨年だったろうか。私は例年通り神輿を担いでいたのだが、視界の端にあれが写った。
僕はすぐに神輿から出て撮影を開始した。満足のいく写真が取れた頃。
我を忘れ神輿を担ぐうちにトランス状態が訪れ、苦痛は快楽に変わる・・・らしい。片手袋研究家には一秒たりとも我を忘れる瞬間が訪れないのだ。
いや、むしろ常に我を忘れているのかもしれない。