片手袋ではない。左右両方の手袋が落ちている。
だが考えてみて欲しい。
この手袋が風に吹かれて、左右の距離がどんどん開いていく。1m、5m、10m…。
10m距離が開いた状態でも、まだ“左右両方の手袋が落ちている”と言えるだろうか?
そう考えてみると、両方揃った状態で落ちた手袋も、距離がある程度開いた時点で“二つの片手袋”になってしまうのだ。
さて、両手袋から片手袋に変化する距離の境目とは一体何cmなのか?
勿論、僕は答えを持ち合わせていない。
激変する地球環境において、この問題は『おたまじゃくしと蛙の境目はどこなのか?』という問題の次に重大な問題である。
皆様も是非、考えてみて欲しい。
今日、買い物に行く途中、雨に濡れながらも鮮やかなピンク色をした子供用の片手袋を見付けた。デジカメを持っていなかったので、後で撮る事にした。
しかし、買い物からの帰り道、その片手袋は既になかった。
今までに見た事もないぐらい小さくて可愛らしい片手袋だったので、なくなっていたのは残念だった。写真に撮ってブログにアップしたかったのに。
この話を知人にすると、「良かったね」と言われた。
僕はハッとした。
あんな短時間でなくなっていたのだから、恐らく子供のお母さんとかが気付いて取りに戻ったのだろう。
片手袋は持ち主の所に戻り、再び両手袋になったのだから、確かに「良かったね」なのだ。
手袋は落とさない方が良いに決まっている。それなのに落としてしまうから片手袋には何とも言えない哀愁を感じるのだ。
その事を忘れていつの間にか、誰かが落とす事を願ってしまっていた自分。
ラーメンが好き過ぎて、もはやどこのラーメンを食べても美味いと言わなくなってしまったラーメンマニア、みたいな本末転倒ぶりに気付いて良かったよ。
皆さん、手袋は落とさないように!落としても必至で探しましょう!それでも見付からなくて独りぼっちになってしまった片手袋は僕が記録しますので。
自分への戒めとして今日は写真なし。