昔Instagramのアカウントは作ったんですが、片手袋写真を二百枚くらいアップしたまま放置してました。
https://www.instagram.com/koji_ishii_lost_glove/
しかし最近、何となくまた再開して六百枚以上アップしてみたんです。その際、ハッシュタグとして「#片手袋」と「#lostglove」を付けてみました。
そしたら、世界中の片手袋愛好家がフォローやいいねをしてくれたんですよ!以前、ひょんなことからイタリアの片手袋愛好家がメールをくれた事がありましたけど、 やっぱり世界中にいるんですね~。
今までにリアクションしてくれた方々の国や都市を分かる範囲で挙げてみると、
・ニューヨーク
・コペンハーゲン
・カナダ
・サウスカロライナ
・フィラデルフィア
・ベルギー
・ドイツ
などです。プロフィールに居住地を書いていらっしゃらない方もいるので、実際はもっと色んな国にいる筈です。
世界中にこんな趣味を持っている人達がいるのも面白いのですが、彼、彼女達の片手袋写真を見てみると微妙に視点や拘りが違うのに気づかされます。つまり“共通点”と同じくらい“相違点”も面白いんですよね。
ある人はアップでしか撮っていないし、ある人は放置型しか撮っていない。またある人は見付けた片手袋の横に以前自分が片方失くした手袋を置いて撮ったりしています。
そこで気になるのが、「片手袋写真家は世界中にいるとして、片手袋研究家は僕以外にいるのか?」
という事です。僕は片手袋を写真に撮るという芸術的興味と同時に、片手袋の謎を解き明かしたいという科学的興味も持っている訳です。世界中の人は片手袋の謎とどう向き合っているのだろう?
そこで手始めに、片手袋分類図の英語版を作ってみました。
「実用系」とか説明が難しい幾つかののタイプは英語版には載せませんでした。今回は今までの研究成果を正確に伝える、というよりは、片手袋を研究するという視点の共感者を探る、というのが目的です。
しかし、今のところあまり反応がないんですよね。唯一ドイツの方だけが、
「この分類はドイツの片手袋にも適応できますよ。あなたの仕事に敬意を表します」
みたいなコメントをくれました。
う~ん。やはり片手袋研究という変質的な分野に足を踏み入れてるのは僕だけなのかな?
ああ、やっぱりいつの日か世界中の片手袋愛好家が集まる場を設けたい!勿論その会議の名称は「G20(GはGloveのG!)」。そこで皆にそもそもどうして片手袋に興味を持ったのか?とか見つかる場所に偏りはあるのか?とか聞いてみたいよ。
出不精な僕ですけど、人生で初めて海の向こうに対する興味が湧いてきた気がします。
横断歩道で信号待ち。
反対側のガードレールに、介入型片手袋が見える。しかし向こう側にも信号待ちしている人は沢山いるし、横断歩道上で立ち止まって撮影するのは危険だし右折車の邪魔になる。
「仕方ない。歩きながら撮影だ」
俺は決断し、そっとiphoneのカメラを起動する。
歩きながら撮影する時に最も注意すべきなのは勿論、手ブレだ。iphoneを胸に押さえつけて固定する。
信号が青に変わった。一歩、二歩…。片手袋が近付いてくる。いや、俺が片手袋に近付いているのか?すれ違う歩行者が不自然な位置でiphoneを構えている俺を訝し気に見ているが、もう気にしていられない。
何かを極めるには、何かを犠牲にしなければならない。
いよいよ奴とすれ違う瞬間。絶対に失敗は許されない。狙いを定めてシャッターボタンを押す!
やった!成功だ!気分はデススター爆破に成功したルークの気分(『ローグワン』、今週末公開!)。
しかし気付いた。信号を渡ってから、横でゆっくり撮影すればよいのだ。
片手袋研究と引き換えに俺が失ったもの。それはどうやら「判断力」だわ。
フォースと共にあらんことを。