2008年だと思うから、いまから14年も前のこと、娘の大学受験で上京し、ヒマだったから新宿でウロウロしていたら、「手相を見させていただけませんか?」と二人組み、若い人とおばさんふうの人たちに声をかけられた。本当は映画を見たかったが、ヒマな時間をもてあましていた私は、「いいですよ」と応じてしまった。なんでも若い人は手相の勉強中で、おばさんふうの人から教わりながら、私の手相をああでもない、こうでもないと、言っていく。言われる事がなんだか当たっていたような気がする。
そのうちに、「よかったら、近くに事務所があるので、そこでゆっくりお話しませんか?もっと専門的な占いもできます」だったか、そんなことを言われて、「むっ、まずいなあ、大丈夫かな」と思ったものの、なんせ、今日は一日ヒマだし、時間はある・・・どこに連れていくんだろう・・恐さより好奇心が勝ってしまい、二人に連れられて、新宿のガード下をくぐり、どこぞのビルの2Fへと案内されてしまった。
記憶をたどると、そこには壷がいろいろあったと思う。
私は、今度は姓名判断を受けることになった。最初は自分の名前から、次は当時不登校で心配だった息子の名前など占ってもらって、・・何を言われたかはっきり覚えていないが、印鑑を進められたのではないかと思う。当時も今もだが、心配事は山ほどあって、不安なことも山ほどあって、しかし、幸いなことにお金はまったくなかったので、買うこともしなかった。たぶん、霊感商法だと気づいてもいたと思う。
そのうち、田舎からでてきたこの主婦はお金にならないと判断したのか、印鑑を進めたおばさんに丁寧に見送られて、ガード下を抜けて新宿の東口へと戻ってきた。
人に話すと、「そういう人によく付いて行ったわねえ」とあきれられた。
いままた、メディアをにぎわしている、統一教会の人にくっついて行った体験談。
もしかしたら、その時も同じ事をブログに書いていたかもしれないが、今も忘れられない出来事だ。
悩みがなくなると言われれば、お金があれば買うかもしれないと思ったりする。人は迷うし悩む。そのことにつけこんで、多くの被害者を出し、被害総額が一千億以上という統一教会。
モーニングショーで、有田芳生さんが、「政治の力」と言ったのを聞いたが、政治家と仲良くすることで、温存されて来たみたいだ。