ツアーも本格的に動き出して、2週目に入りました。
これから11月中旬まで、各地を駆け巡ります。
今週は、わりと落ち着いた行程でした。
10月11日(月) 山梨県 甲府商業高等学校
12日(火) 愛知県 黄柳野高等学校
13日(水) 山梨県 農林高等学校
甲府商業高等学校
甲府商業高校では、風は2000年の『ヘレン・ケラー』以来、2回目の公演となります。
今回は、創立120周年の記念公演ということでの公演です。
開演前に1時間ほど、120周年記念式典が行われました。
式典が終わり、緞帳を降ろした休憩のあいだに、開演の準備を進めました。
緞帳が上がり、しばらくしてから開演です。
芝居が始まると、文字どおり喰い入るように舞台を見つめる姿が印象的でした。
舞台上で起きることを鏡のようにして、自分自身のことを見つめていたように感じました。
カーテンコールの時の生徒さんの挨拶で、「コロナ禍の状況にある私たちにとって、
人と繋がることの豊かさを考えさせられる意味深い内容でした。」
ということばが心に残りました。
黄柳野高等学校
黄柳野(つげの)高校は近年、毎年のように風の公演を行っている全寮制の学校で、
今回が6回目の公演となります。
開場時刻前から生徒たちが体育館に集まり始め、開場予定時刻には、
ほぼ全校生徒の入場が終わっていました。
10月だというのに、仮設クーラーと扇風機をフル稼働しての本番となりました。
リラックスした客席で、ニコニコしながら芝居を見ている姿が印象的です。
本当に楽しみにしていたということがよく伝わってきます。
カーテンコールでのお礼の挨拶には、校長先生が登壇されました。
「私も生徒たちも、いろんなことを感じ、いろんなことを考えさせられる時間でした。
このような時間をもてたことに感謝しています。」とのことばに、生徒と先生たちの
仲のよさを感じました。
終演後のバラシ(撤去)には、寮の夕食の時間にもかかわらず、
10人ほどの生徒さんが手伝ってくれました。ありがとうございました。
最後まで手伝ってくれた生徒さん。ありがとうございました。
農林高等学校
農林高校では、14年前にも『Touch』を上演していて、
今回が2回目の公演となります。
去年も今年もコロナの影響で文化祭も中止となっていて、全校生徒が一同に
介するのは今年初めて、ということです。
開演前に校長先生から、「芸術は心の栄養素です。たくさんのことを感じ、
発見して下さい。」という挨拶があり、大きな拍手で開演となりました。
県民文化ホールの前5列を空けて、6列目からの着席での公演でしたが、
客席の熱気は舞台まで届いてきます。ある時は笑いをこらえ、ある時は
じっと考えながら芝居を見つめる姿が心に残りました。
カーテンコールでは、生徒さんから「僕たちが育てました。どうぞ
受け取って下さい。」と、ミニシクラメンを3株頂きました。
ありがとうございました。大切に育てます。
いよいよ来週は『Touch』ツアーの折り返し点です。
あらたに観客に出会い、あらたに演劇に出会う旅を続けていきたいと思います。
文:柳瀬太一(ハロルド役)