『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』秋の旅公演3も週目を迎えました。
10月22日(金) 福岡県 糸島農業高校 同校体育館
糸島農業高校
『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』秋の旅公演3週目は、福岡県立糸島農業高校の体育館公演でした。担当の先生は3年前の『Touch』公演の時から、生徒たちには風の舞台に触れさせたいと強く思ってくれている先生です。今回はコロナ禍で行事実現のために大変な苦労があったと聞いています。
私たちが学校に到着すると、バスケ部やバレー部、その他有志の生徒さんや先生方が搬入の手伝いに駆けつけてくれました。友達も誘って来てくれた生徒さん、部活は引退したけど手伝いたいと来てくれた3年生もいました。2階の体育館に次々と道具が運ばれていきます。
生徒さんの生き生きとした表情、パワフルな姿に劇団員も大きな力をいただきました。
舞台作りを終えて帰ろうとした時、生徒会役員の3人が体育館を覗いていました。生徒会長さんは「3年間で一番この行事を楽しみにしていたのに、学校を代表しての発表会が重なり明日観られないんです、、」と話してくれました。ヘレン役の倉八、サリバン先生役の高階と一緒に舞台見学をして、急遽、先生方が映像で舞台を撮影すると決めて下さり、3人は「元気をもらいました」と笑顔で帰っていきました。
そしていよいよ公演当日。「劇団風の情熱のある舞台を、ぜひ生徒の皆に見て欲しい」という担当の先生の挨拶で幕が開きました。
前日の道具運びの時と同様に、糸島農業の生徒さんたちは、それぞれが自分の身体で、自分の心でしっかりと舞台と向き合っていました。
先生方の熱い想いと、生徒の皆さんの存在、劇団員の願いが響き合う公演でした。
公演後の片付けにはバドミントン部などの生徒さんたちも加わり更に盛り上がりました。「卒業後は演劇関係の道に進みたいので、ぜひ劇団員の皆さんと話したい」と熱心に質問する生徒さんもいました。一緒に荷物運びをする中で生徒さん同士、生徒さんと先生がとても仲が良いのが印象的でした。
11月には文化祭があり、本番が近くなると夜遅くまで準備をするそうです。糸農の皆さんが創る文化祭、きっと最高の思い出になるでしょう!
人と一緒に創ること。想いを交わすこと。教育現場で人と人の繋がりが、喜びが今一層強くなっていると感じる公演でした。
いよいよ秋も深まってまいりました。
週明けは鹿児島へ向かいます!
文:パーシィ役 稲葉礼恵