『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』
春の旅は7週目を迎えました。
【東京都】日本大学豊山高校
【福島県】南会津町教育委員会
【福島県】矢吹町教育委員会
【福島県】(公財)会津若松文化振興財団
【宮城県】宮城県農業高校
日本大学豊山高校
今週の始まりは東京都の日本大学豊山高校の公演です。
2010年『Touch』の公演以来二回目の公演です。
生徒数が1500人以上の男子校で、北とぴあ・さくらホールでツーステージで公演をしました。
開場が始まると元気な笑い声や話し声が聞こえてきて、会場の雰囲気もガラッと明るくなり、劇団員もこれからどんな出会いがあってどんな公演を一緒に創造できるかすごくワクワクしていました。
そして担当の先生の「思いっきり楽しんでください!」という言葉と大きな拍手と共に開演です。
公演中は前のめりになりながらジッと舞台をみつめ、一つ一つの言葉や動き、そこで起こっていることを見逃さまいとしている姿が印象的でした。
そして、カーテンコールでは代表の生徒さんが「勇気をもらいました。」と力強く話してくれました。
公演後のバックステージでは舞台装置がどういう風に組み立てられているのかというところに興味を持ち、舞台の下側を覗いたり、縦横無尽に舞台の細かいところまで見ていました。
音響ブースでは、何故音響さんになったのか。音を出す時には何を大切にしているのか。どんなところを見ているのか。と、たくさんの質問をして時間ギリギリまで交流をしました。
先生方も様々なところに目を向けて最後には「生徒が楽しそうに過ごしていて、私たち教員にも響くものがありました。」と声をかけてくれました。
南会津町教育委員会
この公演は福島県文化振興財団主催、キッズシアター事業の公演です。
この事業は「青少年の感性や創造性、豊かな人間性や関係性を育み、文化活動を喚起するため、県内の各市町村教育委員会や学校と連携し本格的な舞台機構を備えた施設で舞台芸術を鑑賞する機会を創造したい」という想いで立ち上がった事業です。
この日は南会津町教育委員会さんの呼びかけで南会津町の8校の小学校が御蔵入交流館に集まり観劇しました。
開演前にもバックステージを行い「これは何ですか?どうやって使うの?」と、これから始まる本番に向けて劇団員に様々なことを聞いていました。
公演中はヘレンに「ヘレンがんばれー!」と声をかける生徒さんや疑問があれば「ねぇ、それなんでー?」と舞台で起こること一つ一つと対話する姿が印象的で共に『ヘレン・ケラー』を創ってくれました。
公演後はバックステージと送りだしで交流をしました。
バックステージではポンプを使ってクライマックスのシーンを再現する児童さん。役者に「すごく楽しかったです。ヘレンケラーは本で読んだことがあったから今日舞台で観れて嬉しかったです。」と感想を必死に伝える児童さん。
一人一人のもつ感性で舞台を楽しんでいました。
矢吹町教育委員会
この日もキッズシアター事業での公演で、この日は矢吹町教育委員会さんの呼びかけで矢吹町の4校の小学校が矢吹町文化センターに集まりました。
開演前には違う学校に通う友達に手を振り、「〇〇くーん」と呼び合う姿や「おぉ、すげぇ!」と舞台に驚く姿がありました。
公演中はよく笑い、そしてよく反応しながら観ていました。一幕終わりにも拍手が起こり、休憩中も早く始めて欲しいと言わんばかり拍手をし、会場を盛り上げていました。
公演後には前日の南会津での公演と同様、バックステージと送りだしで交流をしました。
送りだしでは、ヘレンと話しながら涙ぐむ先生や「ちびっ子パーシィーはどこだ!?どこだ!?」を探しまわって、「あっ!ちびっ子パーシィーいたっ!」とパーシィに会って喜ぶ児童さんもいました。
みんなバスに乗っても最後の最後まで手を振ってくれて、ニコニコの素敵な笑顔で学校へ帰っていきました。
(公財)会津若松文化振興財団
この日も火曜日、水曜日同様福島キッズシアター事業の公演です。
この日は収容人数1760人の會津風雅堂になんと20校の小学校と支援学校の皆さん約1000人が集まりました。
開演前には「楽しみにしてきたんだ!」と伝えてくれる児童さんや「早く観たいよ!」と伝えてくれる児童さんもいて、劇団員もこれから舞台と客席でどんなことが起こるんだろうとワクワクしながら開演を待ちました。
そして公演中はヘレンが本を破るシーンでは「わぁーやめてー」とヘレンに声をかけたり、一緒に指文字をしながら観たり、最後のシーンでは「Tー!」「Cー!」と自然と参加型になって一緒に創ってくれました
バックステージも送りだしも大盛り上がりで「ヘレンと写真撮る!」「アニーさんとお話ししたい!」と一緒に過ごす時間をすごく大切にそして積極的に楽しんでくれました。
宮城県農業高校
宮城県農業高校さんは風初めての公演です。
開演前の担当の先生からの「楽しんでみてください」という言葉もあり、公演中はリラックスしながらも真剣な眼差しを舞台に向けて一人一人の感性で舞台に向かう姿が印象的でした。
カーテンコールでは代表の生徒さんが「感動しました。ありがとうございました。」と堂々と想いを伝えてくれました。
最後には大きな拍手が鳴り止まず、最後の最後まで『ヘレン・ケラー』を共に創り、思いきり楽しんでくれていました。
公演後にはバックステージを行い、「小道具がどんな風に使われているのか、どんなところを工夫しているのか気になります!」と小道具一つ一つを見ていく生徒さんや「アニーとヘレンをやりたいです!」と指文字を教えるシーンを再現してくれました。
興味関心が強く、この時間を目一杯楽しもうとするみんなの姿に劇団員も胸が一杯になっていました。
ヘレン・ケラーの旅はまだまだ続きます。
暑さも厳しくなりますが、様々な出会いや再会を楽しみに最後までかけぬけます。
ジェイムス・ケラー役 蒲原智城