米国大統領選の開票速報を固唾を飲んで見守っている。トランプ氏とバイデン氏の接戦はある程度予想していたけど、ここまでの接戦とは思わなかった。このあたりは前回の大統領選で終盤にトランプ氏がクリントン候補を追い上げた展開に似ている。
それにしても、まだ選挙結果が出ていない段階で早々とトランプ氏が勝利宣言をしたり、そしてそれに熱狂する支持者の映像を見ていると、この国の一抹の危うさを感じてしまう。一体、この貧困と差別の巨大国家はどこに向かおうとしているのだろう。
今回の選挙戦で国家を二分するような傷を残す結果となり、後々、国民感情に深いしこりが残らなければいいのだけど・・・。
何といってもアメリカン・ドリームの国だ。ベトナム戦争など陰の部分はあったけど、僕はエルビス・プレスリーの映画を見て夢を膨らませて育った世代。アメリカという国は底抜けに明るく、笑顔にあふれる憧れの国だった。しかし今の現実は・・・、不満と憎しみが連鎖する混沌とした国情はもはやかつての光り輝いた世界を見る影もない。国家の体をなしていなくなりつつあるようにも見える。
日本にとって米国は最大の同盟国だから米国に対する期待は変わらないけど、これから日本は防衛も貿易も米国頼みではやっていけない。今回の大統領選はそういう日本国家の行く末を案じながら、独立国家として独自の国力でしっかりやっていかないといけないなあと考えさせられた。大統領選は僕に日本の将来を見つめ直す機会を与えてくれている。