かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

593 金融危機と税関行政の対応!

2009-02-05 | 外国・国際事情
 日本を代表するようなグローバル企業が、今期の通期最終損益で赤字になったり、営業段階から赤字になるなど、雇用への影響も深刻な状況です。

 世界各国の税関の協議機関は世界税関機構(WCO)といって、ベルギー・ブラッセルに本拠が有りますが、HSとして有名な関税品目表はこのWCOの作業の成果物の一つです。

 現在のWCOの事務局長は日本人ですが、その政策委員会が昨年12月に、ブエノスアイレスで行なわれました。この政策委員会は、企業で言えば経営委員会のようなものでWCOの主要政策課題を検討するもので年2回開催されています。

 
  最近の政策委員会は、去年12月にブエノスアイレスで開かれました。
 情報では、討議された事項としては、順不同で

1 金融危機に関するWCOコミュニケ
2 「基準の枠組み」の実施について
3 税関における統一的な知的財産権の執行に関する暫定的基準
4 改正京都規約について
5 WTO貿易円滑化(TF)交渉について    とされています。

 かずさんの関心を引いたのは、金融危機に関するコミュニケですが、金融危機に対しWCOとしてどのような対応が可能かとのテーマで議論したようです。

 金融危機の影響で、輸出入が急速に縮小し、日本でも関係業界が対応を急いでいますが、WCOの税関当局の対応というようなことは、かずさんも考えたことがないので新鮮でした。

 出席者の指摘・発言には
① 現下の危機は制度的コストを最小化するための好機 ② WTO等他の国際機関との協調が重要
③ 保護主義に走らないこと  ④ 新しい貿易障壁を作らないこと などの意見が表明されたようです
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 未だだいぶ先ですが、2007年8月成立の米国内法は、2012年7月から、全ての米国内向けコンテナ貨物に対し、外国での船積み前に検査(X線及び放射線)することを要求していますが、WCOは「反対」の立場でレターを発出していますが、オバマ政権発足後、改めて意見を表明したり、米国議会に働きかけていくことが了承されています。

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 通関士試験というような目線からは何やら雲の上の世界ですが、毎年の関税法改正は、このような国際的議論を背景にしたものもまま見受けられます。AEO制度は好例です。





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