寂地、冠、小五郎は四季おりおり、何度となく歩いているが、近くの鬼ヶ城山は若い頃から
気になりながら、いつもスルーしていた山だった。
未踏の山ということなので歩いてみることに。スギやヒノキの植林帯を歩く「ようたあ林道」は
樹相も乏しく魅力に欠けるが、登山口からの山道は笹原や落葉広葉樹の二次自然林が拡がっており、
なかなかの山味だった。
笹をかき分けたり、落ち葉のジュータンをサクサクと歩いていたら、山に狂っていた青春時代を
思い出し、ノスタルジーを感じながら、気持ち良く歩いた。あの頃の気力、体力、情熱などは
比べるべきも無いが、重登山靴を履いて歩いたことだけは、若い頃と変わらない。
コースタイム 上り 1時間45分 下り 1時間5分
歩行ログ(測位70m毎)往路のみ。
ようたあ林道入口、車は進入できないため、少し離れた広めの路肩に駐車した。
木漏れ日を浴びてトボトボと。
登山口(山道入口)
登山口すぐのところにある馬頭観音(三面)。木材搬出時事故で死亡した馬など供養したのだろう。
植林と二次自然林の境界を歩く。
きれいな冬枯れの森
登山道は落ち葉に埋もれる。
山頂近くの露岩
お初の鬼ヶ城山山頂
山頂に着くと益田在住のMさんが休憩しておられ、同年ということもあり、少しお話をさせてもらった。
笹原と冬枯れの森
光を抱く冬枯れの森。
実は山頂直下に飯山に下る分岐があり、下り予定コースが笹かぶりだったので、何気なく飯山コースを
15分程度コースミスして下ってしまった。小さな鞍部に着いた時、間違いに気づき、スマホGPSの
トラックバックも参考にしながら、下り予定コースへと戻った。このことを参考に、スマホGPSの新たな
使い方に気づいた。あくまでも紙地図や概念図がベースということには変わりはないが、活用せねば。
(少し下ったおかげで、おまけで鬼ヶ城岩:巨岩が見れた。画像なし)
山道からの尾根道は展望こそ恵まれないが、山味はたっぷりという印象を受けた。次回歩くとしたら
飯山からの周回コースがいいだろう。今日はその下見らしきものも出来た。
朝起きて、どの山に?迷ってしまったが、ここ十数年来気になりながら未踏だった黒獅子山を
歩いてみることにした。
登山口までの道は、特にこれと言った標識もないので、分かりずらいかも知れない。
登山口標識のある所からは、歩き易い道ばかりではないが、沢沿いの道をせせらぎを
聞きながら、いくつかの小沢を渡り、尾根に取付く。しばらくは里道風の気持ち良い
山道だ。山頂へは、いくつかの小さなこぶを乗り越えるとたどり着く。
山頂も含めこれと言った展望も無く、一般的に言えば地味な山かも知れない。
だが、沢沿いの道や尾根伝いの道は山味の魅力にあふれていた。
コースタイム P→山頂(1時間45分)→P(1時間5分)
歩行ログ(測位70m毎)
登山口標識
標識を拡大
里道風の道を少し歩く。
すぐに沢沿いの道となる。
最初の小沢渡り
この滝は高巻くように道が付いている。
小さな石組み、炭焼きの窯跡としては小さすぎる気がする。作業小屋跡?
尾根に取付く斜面には1か所サツマイナモリの群生地があった。
花をアップで。
たおやかな尾根道
残り紅葉
幾つかの小さなこぶを乗り越え、静かな山頂に着いた。
山頂の祠
新タイプの三角点
帰途、ひとすじに流れる滝に降り、しばし観賞。勝手に「一条の滝」と呼ぼう。
歩行時間としては短いものだったが、この1座で、身も心も十分に満たされ、帰途に着いた。
未踏の山はいいなあ。新鮮だし、自然と心も踊るし。
昨夜、登る山は決めていたが、安眠をむさぼり、ゆっくりしていたら出遅れてしまった。
そんな時はたおやかな母なる山「大海山」を歩くことにしている。
千坊川砂防公園に着くと、既に舗装してある駐車場は満車だったので、草地に駐車する。
登山準備をしていたら、右田ヶ岳の常連さんご一行が下山されていた。顔見知りの方も
おられたので挨拶方々情報交換をする。
炊事棟に着くと防府ネットの皆さんが炊事の準備をされていた。せっかくなので防府ネットリーダーの
Oさんにご挨拶をすると、手作りの可愛いグッズを頂いた。せいぜい活用させて頂こう。
大海山頂に着くと宇部から来られた同年の単独の方にお会いし、談笑の時を持たせて頂いた。
今日はコースタイムは記録せず。歩行ログ(測位70m毎)のみです。
満員御礼の千坊川砂防公園駐車場
防府ネットの皆さん。炊事の準備をされています。
東登山口の残り紅葉。
いつもの見晴台。
照葉常緑樹の森を歩く。心和む道だ。
中岳・・・篤志家により廃材利用のテーブル、イスが置かれている。
防府ネットリーダーO氏から頂いたグッズ。なかなかの秀作だ。
今日のように近隣の多くの方に支持されるようになった大海山だが、今から13年ぐらい前までは、
歩く人の少ないやぶ山だった。今日までの経緯と自らのかかわりについて、少し記してみよう。
1999年台風18号の襲来により、当地も大きな被害を受け、千坊川砂防公園周辺も大量の土砂流出で
原型を留めない状況になった。
2001年10月上流の砂防ダム建設の後、千坊川砂防公園が完成し、一般に公開された。
2002年晩秋、山友K氏と北口コースを歩く。下山後K氏と、せっかくトイレ、炊事棟完備のきれいな
公園が出来たので、ぐるっとまわるコースが出来たらいいなと話し合った。
2003年1月~2月山友K氏と当時の山仲間N氏の二人が地主の許可を得て、延べ20日間かけて周回
コースを整備された(当時私は現役だったので、整備には加わっていない)。
2003年3月末、N氏より、いい周回コースが出来たので、当時ホームページを公開していた私に
「大海山歩こう会」の開催を要請される。山やネット仲間、山岳会に参加を呼びかけ、歩こう会を
開催、60名の参加を頂く。
2004年以降、当初はN氏、K氏、私他で草刈り機を持ち込み、やぶ刈りをしたこともあるが、
地元や近隣の方も個別に山道整備に加わるようになり、ネット情報や口コミ、山岳情報誌掲載
などで、幅広く支持を集める山になった。
なお、現在の大海山の主といえば、まぎれもなく元気ハツラツ倶楽部のA氏ということになるだろう。
今日で10日連続の山歩きになる。草木の成長が鈍ったこの時期は庭の手入れも端境期となり、
低山里山は涼しく、楽しめる時期になる。今朝、花の剪定や山グッズの小細工などでお茶にごしを
していたが、登山依存症が再発(笑)したのか、老体に鞭打ってお気に入り周回コースを歩いてみた。
このコースは適度に整備され、親切過ぎる(笑)標識やテープ目印もない。特に矢筈ヶ岳山頂から
牟礼峠(むれたお)に下るコースは一部地図読みやルートファインディングが必要なコースと言える。
決して歩き易い道ばかりではない。裏を返せばそれだけ味わいのあるコースと言える。
短時間の歩きなれど、満足感は大きく、今日は1座のみとした。また秋風は涼しく、飲食料はそれなりに
準備をしたが、無休憩、無飲食で歩き終え、飲食料は自宅へそのまま持ち帰った。
飲食や休憩を忘れてしまう(笑)ほど気持ちの良い歩きだったのだろう。
山上山から矢筈ヶ岳に向かい、山頂近くで単独行の青年に出会う。登って来たコースを聞くと
なかなか味のあるコースだった。国土地理院の2万5千図を携行されており、只者ではないなと思ったら、
陸自山口駐屯地所属の自衛隊員だった。どうりで。簡単な挨拶を交わして別れる。
コースタイム P→真尾山上山(25分)→矢筈ヶ岳(60分)→牟礼峠(50分)→P(15分)
合計コースタイム 2時間30分
歩行ログ(測位70m毎)
真尾山上山の祠
山上山より太鼓ヶ岳と大平山
山上山より、昨日歩いた八幡岳、後方の山の稜線で輪郭が見えずらい。
山上山より矢筈ヶ岳山頂方面、一部は急登りになる。
山上山頂上大岩と矢筈ヶ岳
写真を撮っただけで引き返した矢筈ヶ岳山頂
牟礼峠に下る途中の展望地から大平山
帰途、山上山を仰ぎ見る。自称「防府のジャンダルム」
実は私的以外のことで、色々と気がかりなこともあり、先日来より思索を重ねながら歩いている。
私の好きな歌の中に「秋風のアンサー」(笑)がある。さて矢筈ヶ岳の周回路はどんなアンサーを出したのか?
いずれ、時の流れが答えを出してくれるだろう。今日はその一助になればいい。
これから少しでも長く山歩きを楽しむためには、鍛錬を寸断することなく続ける必要がある。
かつ、歩行ログ再取得のため、矢筈ヶ岳、八幡岳を逍遥する。
まずは矢筈ヶ岳、上りで少しルートミスをしたが、早めに引き返し、事なきを得る。
思索が深すぎたことが原因のようだ(笑)。気をつけないといけん。
コースタイム P→大岩テラス(55分)→矢筈ヶ岳山頂(30分)→P(45分)
歩行ログ(測位70m毎)
ほのかに色づく
大岩テラスで往復休憩する。
上りで烏帽子岩にちょっと立ち寄る。
矢筈ヶ岳山頂、休止はせず、すぐに引き返す。
駐車地近く、右より右田ヶ岳、西目山、楞厳寺山を仰ぎ見る。
続いて八幡岳、駐車地より右周りで山頂分岐へ、山頂まで往復した後、往路は分岐より車道を歩いて
駐車地に引き返す。なお下図分岐より山頂往復はやぶ気味で一部は荒道、自身何とも思わないが、
初心者向けではない。この道を除けばきれいにやぶ刈りもされており、安心して歩ける。
コースタイム P→分岐(1時間10分)→八幡岳山頂(30分)→分岐(25分)→P(40分)
歩行ログ(測位70m)
山腹の道より秋色の山城山
八幡岳山頂より先ほど歩いた矢筈ヶ岳
おひさの八幡岳山頂、この手前の大岩で下松から来られた二人ずれにお会いし、挨拶を交わす。
季節外れのツツジが満開でした。
車道を歩いて帰る時、矢筈ヶ岳を仰ぎみる。「今にも 泣き出しそうな空 見上げて 貴方を思った」
絢香の歌だが(笑)、果たして駐車地に戻った瞬間に雨がぱらりと落ちた。
何の変哲もない里山歩きだが、それぞれ山味を味わえ、思索の時間も持て、楽しい山歩きだった。
今日も里山から、たくさん無形のご褒美を頂いた。山と自然に感謝!