1989年にメキシコでルチャリブレのTV放映が全面的に解禁され、またたく間にルチャリブレ・ブームが起こった。それまで会場へ行って観戦するなり、映画で観るなりするしか出来なかったのが、自宅で観る事が出来るのだからこれは新たなファン層の拡大につながるというものだ。
TV時代に伴ってメキシコ最大のルチャ団体EMLL(現CMLL)はカラフルで斬新なデザインによる新たなキャラクター作りに着手した。その中でも最大の“ヒット商品”となったのは“カリスマ忍者仮面”ことオクタゴンで、当時「大統領の名は知らなくてもオクタゴンは知っている」と言われたほどの国民的人気だった。
このルチャブームに沸く90年代初頭におけるルチャ映画は「TV人気にあやかって劇場へファンを引っ張り込もう!」とばかりに茶の間でおなじみの選手たちが次々と劇場用映画へ引っ張り出された。選手が個人で映画会社と契約していた60年代のルチャ映画黄金期とは違い、団体の放映権を持つTV局が映画会社と協力して製作するというものだった。ちょうど日本でも人気が出てきたアイドル歌手を主役に映画制作していた感じと似ている。
というわけで今回紹介するのはそのオクタゴンと“聖なる白い虎”の異名を持つヘビー級の体格をしたマスカラ・サグラーダが主演を務めた92年製作の『Lucha a
Muerte』という作品。
オクタゴン&Mサグラーダはルチャドールの傍ら秘密捜査官を務めているという設定で、大規模な貴金属窃盗団の悪事をあの手この手を使って一網打尽にしてしまおうという簡単に言えばこんなストーリーで、ルチャ映画らしく話などあって無きものだ。オクタゴンは黒を基調にした配色なのでまだいいとして、Mサグラーダなんかは白地に蛍光色のオンパレードなので捜査官としてはかなり目立つと思うのだが。
この映画の見所はオクタゴンの空手アクション(サグラーダは図体がでかいだけでアクションに特徴がない)、それにこの年にCMLLからスター選手をごっそり引き抜いて旗揚げした新興団体AAAの当時の選手の顔ぶれが見れるといった所かな。特にルチャ好きの私としては旗揚げ当初の顔ぶれなんて雑誌でしか見たことが無いので動く映像を観れるだけでも十分に価値がある映画だと思った。
オクタゴンも劇中で見せるアクションはスタントマン(やられ役)のレベルが向上したのか、かなりリング上で見せるアクションに近いものを披露しているし、肝心の試合シーンも今のオクタゴンでは考えられないほどスピード感ある試合ぶりを見せてくれる。 肩車から脚を引っ掛けて相手を投げるオクタゴン・ホイップという技なんかミゼット選手のオクタゴンシートでしか見た事が無かったので、本人がやるのを見て「あぁ、やれるんだぁ…」と思ったほどだ。これを観るだけでも…(以下省略)
TV時代に伴ってメキシコ最大のルチャ団体EMLL(現CMLL)はカラフルで斬新なデザインによる新たなキャラクター作りに着手した。その中でも最大の“ヒット商品”となったのは“カリスマ忍者仮面”ことオクタゴンで、当時「大統領の名は知らなくてもオクタゴンは知っている」と言われたほどの国民的人気だった。
このルチャブームに沸く90年代初頭におけるルチャ映画は「TV人気にあやかって劇場へファンを引っ張り込もう!」とばかりに茶の間でおなじみの選手たちが次々と劇場用映画へ引っ張り出された。選手が個人で映画会社と契約していた60年代のルチャ映画黄金期とは違い、団体の放映権を持つTV局が映画会社と協力して製作するというものだった。ちょうど日本でも人気が出てきたアイドル歌手を主役に映画制作していた感じと似ている。
というわけで今回紹介するのはそのオクタゴンと“聖なる白い虎”の異名を持つヘビー級の体格をしたマスカラ・サグラーダが主演を務めた92年製作の『Lucha a
Muerte』という作品。
オクタゴン&Mサグラーダはルチャドールの傍ら秘密捜査官を務めているという設定で、大規模な貴金属窃盗団の悪事をあの手この手を使って一網打尽にしてしまおうという簡単に言えばこんなストーリーで、ルチャ映画らしく話などあって無きものだ。オクタゴンは黒を基調にした配色なのでまだいいとして、Mサグラーダなんかは白地に蛍光色のオンパレードなので捜査官としてはかなり目立つと思うのだが。
この映画の見所はオクタゴンの空手アクション(サグラーダは図体がでかいだけでアクションに特徴がない)、それにこの年にCMLLからスター選手をごっそり引き抜いて旗揚げした新興団体AAAの当時の選手の顔ぶれが見れるといった所かな。特にルチャ好きの私としては旗揚げ当初の顔ぶれなんて雑誌でしか見たことが無いので動く映像を観れるだけでも十分に価値がある映画だと思った。
オクタゴンも劇中で見せるアクションはスタントマン(やられ役)のレベルが向上したのか、かなりリング上で見せるアクションに近いものを披露しているし、肝心の試合シーンも今のオクタゴンでは考えられないほどスピード感ある試合ぶりを見せてくれる。 肩車から脚を引っ掛けて相手を投げるオクタゴン・ホイップという技なんかミゼット選手のオクタゴンシートでしか見た事が無かったので、本人がやるのを見て「あぁ、やれるんだぁ…」と思ったほどだ。これを観るだけでも…(以下省略)
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