日々雑感

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どうかと思う与謝野発言

2011年05月21日 | Weblog
どうかと思う与謝野発言

直接彼と共同作業をしたことがないから、実力のほどは判らないが、経済金融政策通と世上で評価されているから、今まで彼にはそれ相応の敬意を払ってきた。
ところが世間の常識から考えて納得できない事が彼の口から飛び出した。
その最たるものが下記の発言だ。今回の大災害に関するものである。
1,この大災害は神の仕業だ
2,「最高の人智」でもって防ぎ得なかったから、公共性の高い東電をいろんな意味で擁護する。

僕の意見
1,中世じゃあるまいし、神の仕業とは現在通用する言葉か。文学界なら通用する
フレーズかも知れないが、政府関係者が口に出す言葉か。この言葉を聞いて被災者は納得するだろうか。被害者のみならず、世間一般常識として受け入れられるフレーズだろうか。僕は政府高官の口から出たこの言葉を聞いて唖然とした。

2,今回の原発事故はその防止のために「最高の人智」が働いていたであろうか
その最たる者は想定した津波の防止策である。
一二〇〇年も昔に襲った津波の高さ、近くは明治、昭和の大津波来襲時の津波の高さを、真剣に取り入れて津波防護策が講じられていたか。
この辺の取り組みは「最高の人智」を使ったとはとても思えない、ずさんではないか。今回の事故は不可抗力の天災というより人災だと思う人が多い。
僕のような素人でも、「最高の人智」どころか津波対策は、原子炉の耐震性に比べて、これが専門家の想定だったのかと、あきれたほどである。そして専門家はそれを想定外と言い訳した。過去の津波の実績にまとも見向きあいもせず、想定外と言うのは、非科学的態度で、無能以外のなにものでもない。

君はこういう事実を踏まえて、なお「最高の人智」と言い張るか。君が自分でそう思うのは勝手である。(事実をそのまま受け入れないで自分の思いにとらわれた見方、意見はどのように一般化しても世間の大多数は受け入れないだろう)。
それをもって東電の責任を軽減する理由に使うことは、常識人を納得させることは不可能に近い。 君は国家のリーダーだという自覚の下にこういう発言を現実だと思って発言したのか。そうだとすれば君の考えは世間の常識とは大きくずれて、ピント外れである。
近頃君は国民の常識からすれば、疑問符が付くようなことをする。民主党に在籍しながら、お世話になったという理由で自民党の立候補者の選挙運動をする。
君はこういう事を何とも思わないのか。

東電の公共性はわかるが、それがどうして現在の東電でなくてはならないのか。現在の東電とは別のものを考えて、現在のそれよりももっと国民にとって、プラスになるような電力システムを作ることを考えても当然の選択肢としてあり得ることだ。

君は自分の考えや思いを、もう一度自分の立場、政府高官というフイルターにかけて、発言すべきだ。端的に言えばボケが廻ったのじゃないか。案ずる。