■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-54 報告書の目的・効果を明確にすると経営の質が高まる
多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。
世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。
ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。
管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。
ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。
エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。
「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。
では、「あたり前」とは、なんでしょうか?
「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。
あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。
1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。
■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方
本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。
筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。
管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。
「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。
難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。
管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。
管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。
温かい管理とは https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f
ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。
知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。
■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法
これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。
そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。
「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
「もう、PDCAは古い!」
このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。
多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。
一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。
正しいPDCAとは何か?
正しいPDCAの使い方とは?
謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。
■ 3-54 報告書の目的・効果を明確にすると経営の質が高まる
報連相は、計画書をベースに行うことにより、何を双方向コミュニケーションすべきかが見えてきます。
既述の通り、営業設備を面前に置いて双方向コミュニケーションするときに、「P:計画(Plan)」を立てたときはどうであったのか、それの「D:実行(Do)」は、計画通り進んだのか等々が具体的に見えますので、コミュニケーションの内容も濃くなります。
計画と実績の差を確認
計画と実績の差を分析
計画と実績の差を埋める対策
事実・コミュニケーション内容・対策の蓄積
対策の蓄積をマニュアル化して共用できるようにする
また、営業設備を効果的に活用するには、営業日報の目的を共通認識するだけではなく、営業日報を利用するメリットも全社員に徹底する必要があります。
① OJTの教材として利用できる
② ノウハウの蓄積の好材料を得る
③ 部下の見えない部分、聞きづらい声を知ることができる
④ 記録性から、時系列事実の備忘録となる
⑤ 上司と部下のコミュニケーションのきっかけとなる
⑥ 関連部門に生の声を届けることができる
報連相を的確に行うことにより、多くの問題も解決して行きます。
「問題とは、計画と実積の差異である」という名言があります。
計画と実績に乖離があることを明確にすることにより、それを解決しようと頑張り度をあげるきっかけとなります。これがPDCAの「C」であり、管理会計を利用するメリットの一つです。差異があることで、計画通りに進捗していないという警告を得られるのです。
予算実績管理というのは、その面では効果がありますが、これをカバーするのが、おおおうにして「頑張り」なのです。
単なる「頑張り」という意識だけではなく、経営管理の仕組み的な活用法として、管理会計では、「受注ヒット率管理」という管理法があります。
受注目標とその達成率の比率で、管理する方法です。詳細は、当該項をご参照くださることにし、この指標のように、営業の質をチェックして、営業力を高めるという気づきの指標もあります。
【 注 】 PDCA詳細情報
「ロジカル・シンキングがよくわかる本」(今井信行著 秀和システム刊 1,760円)の第3章5節で詳しく説明しています。
ご購入は書店または下記よりamazonで
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