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■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】5ー02 起承転結 相手に応じた話方をする ~ 四部構成で相手の理解を得やすくする ~

2025-01-04 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

  ■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】5ー02 起承転結    相手に応じた話方をする ~ 四部構成で相手の理解を得やすくする ~      


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

第5章 表現上手で説得力を向上
 世の中には、作家でなくても美しい文章を書いて、読者を魅了できる人がいます。アナウンサーでなくても、話し上手な人もいます。プロのナレーターでありませんのに、聞いているだけでほれぼれするような声や話方の人もいます。パワーポイントを使って、難しいことをわかりやすく説明してくれる人もいます。
 「話し上手は、聞き上手」という言葉を良く聞きます。「一を聞いて十を知る」という理解力の高い人もたくさんいらっしゃいます。一方、相手の言うことを充分に理解できなかったり、誤解したり、時には曲解したりして人間関係をこじらせてしまう人もいます。
 情報提供側として、上手な文章を書いたり、話したり、パワーポイントなどの作図技術など表現力を豊にしたいと願う一方、それとは別の立場で聴取する側におかれたときに、傾聴力をフルに活用し、相手の言いたいことを正確に聞き取れることは、私たちの日常に不可欠です。コミュニケーション上達法を四字熟語から感じ取りましょう。
 5ー02 起承転結    相手に応じた話方をする
      ~ 四部構成で相手の理解を得やすくする ~



 文章の書き方と言いますと、必ずと言っても良いほど「起承転結(きしょうてんけつ)」という言葉が出てきます。【Wikipedia】によりますと、もともとは、四行から構成されます漢詩の絶句を指します。一行目から順に起句、承句、転句、結句と呼びますので、その頭をとって「起承転結」といいます。ところが、原文では、「起承転合(きしょうてんごう」と記述されているそうです。
 日本においては、本来の意味から転じて、文章やストーリーを大きく四つの部分に分け、それぞれが「起承転結」になるように全体を構成しますと、文章としてのまとまりが良いと考えられています。すなわち、始まりの部分を「起動」などという言葉にもありますように「起」とし、続きを読んでもらえるように書き出すと良いといわれています。
 次にそれを受けた部分、「継承」に見られるように「承」として、「起」の部分を引き継いで、内容を発展させます。それに続いて、その内容を大きく変化させる「転」により、読者にインパクトを与えます。最後は結論、すなわち「結」となり、まとめ上げるのです。これにより全体にメリハリがつき、言いたいことが納まるのです。
 一方で、「起承転結」による文章は論理的ではないという指摘もあります。近年では、「時は金なり」、世の中が忙しくなってきましたので、まずは「結論」を先に言うのが良いとされています。英文の書き方に関する書物等を見ますと、「パラグラフ・ライティング」と言われ「主張→根拠→主張’(主張の言い換え)」と、上述の「結論を先に言う」ということに繋がっています。
 学術論文ではIMRADがしばしば採用されます。IMRADに基づく文章は、骨格部が、少なくともIntroduction(導入)、Methods(研究方法、Results(実験結果)、Discussion(考察)の四つの要素を含める書き方です。
 映画などの脚本では、三幕構成が主に用いられます。全体のストーリーを「設定」「対立」、「解決」に分け、全体の比率を1:2:1とするとバランスの良い作品となると言われています。幕間は、ターニングポイントとなり、主人公の行動面に変化が現れ、全体に強弱をもたせることができると言われています。そのために、テレビドラマや小説だけではなく、ドキュメントや近年はやりのコミックなどの分野でも利用されています。
 文章やプレゼンテーションのストーリー作りも、上述のようにケースバイケースで、構成法が異なります。私は、職業柄、人前で話をする機会が多いですし、難しい交渉の場に直面することが多々あります。その時に、気をつけることの一つに、相手の正確や思考法により、ストーリー構成を変えるようにしています。
 日本で近年一般的なストーリー構成として言われます「最初に結論をいう。それに続いて、その結論の論左・論証を持ってきて、まとめる」という構成は、利用頻度が高いといえます。特に多忙な人やせっかちな人の場合には、「この男は何を言いたいのか」ということをまず念頭においています。結果重視型の人も、まず、故知ライの言いたいことが、その人の考え方に沿っているのか、それとも反対なのかを解らせるためにも効果的です。
 人前という言葉を使いましたが、「衆人環視(しゅうじんかんし)」とい四字熟語があります。「環視」は、「輪になってみる」ということで「周囲を取り囲んでみる」ということですので、「衆人環視」は「多くの人が取り囲んで注意して見る」という意味となります。


 アイディアマンといわれるような、いろいろな発想に長けている人は、自分の考え方のどの部分をこの人は選択しているのかをまず知りたがります。それにより、どの様に反論しようかとか、どの部分で同意するかなどを考えながら、こちらの話に耳を向けてくれます。資料とかデータなどをあまり重視しない人もいます。直感力の高い人に多いのですが、話し手の結論から、直感的に話し手の言いたいこと、能力や思考法などを推理して、対応してきます。
 何を話し手もこちらの言うことに耳を傾けてくれる人という、信頼関係ができている場合も、結論を先に言います。逆に信頼関係ができていない人の場合、話し手の結論をどの様に撃破しようか考えながら話を聞いていることが多いですので、先に結論を言わず、相手をこちらのペースに巻き込むようなストーリー展開をしながら、こちらの考えに引き込んでしまうように話をします。
 相手によっては、まず状況を話し、その原因や理由が何かを理解させ、最後に結論を言う場合もあります。手順を重視する人の場合に効果的で、相手に「うん、うん」と言わせながら、こちらのペースに巻き込んで行きます。相手が、こちらの考え方に反対していることが事前に解っている場合にもしばしばこのストーリー構成にします。相手の顔色を見ながら、そのときどきの状況に応じて内容を選択し、相手の反論を回避しながら、自分の考えに同意させてしまう手法です。
 数値やデータ、事例やファクトを重視する人の場合には、事実や事例を挙げ、その分析過程や結果を示しながら、結論を最後にもってきます。資料の作り方が重要で、細かい資料が好きな人、数値データなど裏付けを重視する人に適しています。こちらに対して不信感を持っている人の場合も、事実を示すことにより、こちらが客観的に説明すれば、次第にこちらに対する不信感が弱くなってきます。まずは、相手をデータなどで説得し、相手の性格に応じて、例えば人情の厚い人であれば、情に訴えるなどして、納得させて行きます。事実の積み重ねが、不信感を払拭させることに繋がるのです。
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