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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月16日 福岡 福岡県宗像市 鎮護寺6 奥の院

2024-07-17 06:52:34 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記
 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月16日 福岡 福岡県宗像市 鎮護寺6 奥の院 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

7月16日(火)

 知人の家を訪れ約束があったので、出かけ、初めての街なので、スマホのナビを使うことにしました。

 雨が降っていれば、タクシーに乗る距離でしたが、ウォーキングのつもりで歩き出しました。

 途中から、雨に降られ、手土産を持ち、傘とスマホで両手が塞がった状態。

 汗をふくために、歩を休めて汗を拭い、水分と塩分チャージ。

 梅雨ですので、雨に降られてあたりまえですが、天気予報では曇マーク。

 ピンポイントでの予報は、難しそうですね。

 【カシャリ!ひとり旅】の写真は、整理が追いつかず、増える一方です。 何かと忙しく動いていますので、気分転換をするようにしています。 音楽を聴くことが多いですが、過去の写真や動画を見ることも楽しみです。

 【カシャリ! ひとり旅】 福岡県宗像市 鎮護寺6 奥之院

 

 鎮国寺(ちんこくじ)は、福岡県宗像市吉田966にあります、真言宗御室派の総本山、京都の仁和寺の別格本山で、山号は屏風山といいます。
 ご本尊は大日如来、九州西国霊場第三十一番札所、九州八十八か所霊場第八十八結願所番、九州三十六不動霊場第三十四番札所、九州三十三観音(ぼけ封じ)霊場第一番札所です。
 弘法大師(空海)と縁の深いお寺です。
 大師が、第16次遣唐使船で入唐する時に、強い暴風雨に遭遇しました。この時に、海の守護神である宗像大神をはじめ諸仏菩薩に祈誓を込めましたところ、荒れ狂う風波は瞬く間に静まり、無事に唐に着くことができたのです。
 806年に帰国して、まず宗像大社に礼参しました。
 奥の院岩窟に於いて修法を始めますと「この地こそは鎮護国家の根本道場たるべき霊地」というお告げがあり、一棟の建物を立て「屏風山鎮国寺」と号しました。
 入唐前の祈誓の折に、波間に不動明王が現れたことから、現在護摩堂に不動明王立像が安置されています。
 また、宗像三柱の御本地仏として、大日如来、釈迦如来、薬師如来の三尊を刻み、本尊と定められました。(鎮国寺公式サイト及び【Wikipedia】を参照して作成)
  鎮国寺は、宗像大社を訪れた折に、ついでにお寄りしたのですが、「ついで」とは失礼な、立派なお寺さんです。
 宗像大社(辺津宮)から400mのところにあります、つつじの名所です。その季節にはスケジュールを組んで訪問することをお勧めします。私が参拝したのは6月でしたので、つつじはわずかに残っている程度でした。しかし、アジサイは真っ盛りという季節でした。そこへは徒歩で移動しましたが、麦秋も良かったです。
 

鎮国寺(詳細)

http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/kyushu/munakatataisha/chinkokuji.htm

 名所旧跡 インデックス

■【今日は何の日】

 当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
  ■【今日は何の日】 7月17日 ■ 国際司法の日 ■ 漫画の日 世界初のマンガ雑誌は?  一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

  鉄ちゃんには駅弁ファンが多いようです 716

「鉄ちゃん」は鉄道マニア、その鉄ちゃんでも「乗り鉄」とか「撮り鉄」とか、さらに分類されるそうです。

  私は、下手の横好きで、下手な写真をとり続けてきました。

  近年は、旅行先で、行った先の紹介をするようにしています。

   http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm

 *

 ところが、アップロードは愚か、整理すらままならない昨今です。

  旅の醍醐味は、その土地の食べ物を楽しむことにある言われます。

  私の叔父の一人で経営コンサルタントをしていた人がいました。

  十年以上前に他界してしまいましたが、仕事先で時間を作っては旅行をしていました。

  彼の楽しみは、まさに土地の食べ物と駅弁だったのです。

  駅弁のラベルを集めたり、駅弁の写真を丁寧に整理していました。

 まさに駅弁の百科事典とも言える几帳面さでの整理がなされていました。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 明細リストからだけではなく、下記の総合URLからもご覧いただけます。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

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■【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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【経営コンサルタントの独り言】 不況時の中小企業のとるべき経営戦略 

2024-07-16 12:01:00 | 【話材】 お節介焼き情報

 【経営コンサルタントの独り言】 不況時の中小企業のとるべき経営戦略  

二兎を追うブログ 
 経営コンサルタントのプロや準備中の人だけではなく、経営者・管理職などにも読んでいただける二兎を追うブログで、毎日複数回つぶやいています。

■ 不況時の中小企業のとるべき経営戦略

 経営コンサルタント歴45年余の経験から、中堅・中小企業の経営の難しさは身にしみています。
 一方で、不況の時期でも、耐えている企業もあり、頑張っている企業もあります。
  【 注 】 元気な会社・成功企業
       https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/31ee9b6d58d5a28e5007f0f350ef1a8a
 その様な企業は、攻めの企業と守りの企業に二極化しています。
 攻めの企業は、営業部門の強化や改良商品で積極的に攻めています。
 守りの企業は、内部管理の強化を図り、流出資金を抑えると共に、明日への備えに取り組んでいます。
 苦しいときこそ、なすべきことがあるということですね。
 「営業強化」ということで売り込みを一所懸命にしているわけではなく、営業方法を見直し、試行し、とノウハウ蓄積に勉めています。
 25年以上にわたる「空白時代」が開けるのを待つのではなく、思考してみることも必要ではないでしょうか。
 

(ドアノブ)

◆ ツイッターでのつぶやき  

 

 

【経営コンサルタントの独り言】 バックナンバー

【経営コンサルタント(志望者)へのお勧めブログ】

 

 ◇ 経営コンサルタントへの近道・資格取得  ◇ コンサルタントバンク人材銀行  ◇ 経営コンサルタントになろう  ◇ 経営コンサルタントQ&A  ◇ 独立・起業/転職

 

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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月15日 徒然なるままに日暮パソコンに向ひて 第38段3 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは?

2024-07-16 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月15日 徒然なるままに日暮パソコンに向ひて 第38段3 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは? 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

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 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

7月15日(月)

 海の日の祝日でしたが、あいにくの天気で寒い中での水泳をした人も多いのではないでしょうか。

 マスコミが、退職代行サービスについて取り上げることが多くなっています。売り手市場である現在、たいして重大ではない理由で転職をすることがあるのではないでしょうか。
 パワハラなど、深刻な状況に陥っている人が利用するということはあり得るかも知れません。
 しかし、軽度な不調ならば、会社に相談すれば、治療しながら就業を継続することもできるでしょう。それが難しくても休職という選択肢もあります。石の上にも三年という言葉もあります。
 労働の流動性が高い昨今であっても、短期間で転職を繰り返していれば弊害もあるはずです。もし、私が就職担当者であれば、そのような人は、自分の会社でもすぐ辞めるのではないかと心配になり、採用を控えるでしょう。
 代行サービスなどを使わなくても、法的には退職できます。業者にお金を払ってまで会社と絶縁するという手段は、社会人としてもいかがなものでしょうか。
 一方、視点を変えて、弁護士以外が行う退職代行サービスという代行業務は、たとえ労働組合が行う場合であっても、弁護士法に違反するのではないでしょうか。

 このシリーズは、数年前に部分的に当ブログに投稿しました。

 その内容を追補したり、新規に加えたりして参ります。

 

 

 「徒然草(つれづれぐさ)」は、吉田兼好による随筆集の冒頭の文章です。作者は、兼好であるという明確な証拠はないようです。おそらく大半の方が、何らかの形で、この文章に接しているのではないでしょうか。
 徒然草といいますのは、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とならび日本三大随筆の一つといわれています。
 高校生時代に戻った気分で、また、社会人として人生を歩み、自分の高校時代には理解できなかったり、誤解していたりすることを発見しながら、独断と偏見に満ちた、老いぼれコンサルタントが、我流の解釈を僭越ながらお付けしました。
 徒然なるままに、日暮パソコンに向かいて、よしなしごとを、そこはかとなく書き付けてまいります。
 お届けも、徒然なるままにアップロードしますので、読者の皆様も、日暮パソコンに向かいて、末永く、徒然にご覧下さるよう、お願いします。

【 注 】 加筆等再編集して、再掲の原稿を含んでいます。

◆第38段3 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは?
 第38段2に続きます。

【原文】 名利に使われて
 智恵と心とこそ、世にすぐれたる誉も残さまほしきを、つらつら思へば、誉を愛するは、人の聞きをよろこぶなり、誉むる人、毀る人、共に世に止まらず。
 伝へ聞かん人、またまたすみやかに去るべし。誰をか恥ぢ、誰にか知られん事を願はん。
 誉はまた毀りの本なり。
 身の後の名、残りて、さらに益なし。これを願ふも、次に愚かなり。


【用語】
 心: 人格、品性
 誉(ほまれ): 名誉 ←→ そしり:非難
 人の聞き: 評判
 身の後: 死後

【要旨】 名利に使われて
 知恵と心というものは、世間で優れた名誉として見られ、それを残したいというのは人情です。しかし、よくよく考えてみますと、「名誉を愛する」ということは、人の評判を喜んでいるに過ぎません。誉める人も、非難する人も、両者共に、この世に長く生きているわけではなく、
 また、その評判を伝え聞く側の人も、すぐにこの世を去ってしまうのです。
 だれに対して恥じることも必要なく、まただれに知られることを願う必要もないのです。
 名誉はまた非難のもとでもあります。
 死後に名声が残っても何のメリットもないのです。こういう名誉を頗うこともまた、一番好ましくないと考える「高位高官を望む」ということに次いて、愚かなことです。

【 コメント 】 名利に使われて
 この段を読んでいて、マズローの欲求5段階説を思い浮かべました。

 五段階の最高位は、「承認の欲求」といいますか、人から認められることが、人間の欲求の中で最終的なものであるとマーケティングの時間に学び、また、その通りであると思ってきました。
 兼好は言います。
 評価される方も、する方も、長い時の流れからしますと、一瞬のことですので、だれに対して恥じる必要がありましょうか。だれかに良く思われ、それを知られるということを好ましいと思い、それを願う必要があるのでしょうか。
 「人の噂も七十五日」
 人生もまた短いのですから、名誉名声を求めても、悠久の時間の流れからすると塵にもならないというのです。
 そう言われますと、確かにそうなのですが、やはり煩悩から離れることができない自分が、この世に存在しているのです。その矛盾を楽しむことが、人生を楽しむことに繋がると自分を納得させている、自分があります。「いと恥ずかし」

■ 「日暮パソコンに向日て」 バックナンバー

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/eb88c477696adc4e2e78376c81b7274b

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
    この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介しています。

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  ■【今日は何の日】 7月16日 ■ 盆送り火 ■ 駅弁の日  ■ 立正安国論  一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 お彼岸のお中日に説法を聴く 715

 本日は、お彼岸のお中日です。

 檀那寺(だんなでら:信徒が属す寺)である臨済宗建長寺派の某寺で説法を聴いてきました。

 京都府舞鶴市松尾にある西国第二十九番札所青葉山松尾寺(まつのおでら)の「人生往来手形」の話を聴いてきました。

 人間は、縁(えにし)あってこの世に生を受けた、「この世の間借り人」であるといいます。

 間借り人ですので、好き勝手に生きて良いわけではありません。

  三度の食べ物に文句をいわないで
  美味(おいしい)と誉め

  人と気まずいことがあっても
  我が身の至らぬせいと思い

  愚痴なく、
  怒らず
  むさぼらず

 そして、最後は「ほどよく、この世に暇乞いして、元のあの世に帰る」とのことでした。

 人間は、死ぬと気になって幸せな人生であったかどうかが解ると言われています。

 周囲の人に迷惑を掛けない、良い死に際でありたいものです。


■ お中元と盂蘭盆会、宗教というのは複雑ですね

 7月15日は、お盆の「お中日」です。この日は、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」でもあります。

 先祖を、偲びあう仏教の重要な行事です。【Wikipedia】によりますと「父母や祖霊を供養したり、亡き人を偲び仏法に遇う縁とする行事」とあります。

 この時期には「お中元」の贈答を行う人が多いでしょう。

 このお中元ですが、仏教の関連かと思いきや・・・


 7月13日に盆入りで、迎え火を焚いてご先祖様の霊をお迎えしましたが、7月16日は、そのご先祖様をお送りするために送り火が焚かれます。

 京都の大文字焼きは送り火のひとつとしての行事です。

 迎え火は、ご先祖の霊が、キチンと自分達のところに帰って来て下さるように、その目印として焚きます。

 送り火は、ご先祖様が帰ってきて下さったことへの感謝の気持ちを持ち、見送るということを表しています。

 送り火は、夕方に同じ場所で、焙烙にオガラを折って積み重ねて燃やします。

 お墓で迎えたり送ったりするのが正式といわれています。

 お迎えの時には提灯に明かりを灯して、霊を家まで導いて帰ります。

 近年は、マンションなどでは火をたけませんので、盆提灯を迎え火や送り火の代わりと見なせるそうです。

(ドアノブ)

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

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【日本庭園を知って楽しむ】 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する

2024-07-15 12:01:00 | 【カシャリ!一人旅】 旅行雑


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する   


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■■2 日本庭園の歴史
 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

■ 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する
 15世紀の後半には、茶庭が発生します。京都や大阪・堺の町衆の間から「下々のたのしみ」として、茶の湯が流行してきました。茶を飲み茶器を鑑賞しあうことで、主客の融合をはかりました。千利休の晩年にいたって、草庵風の茶は完成されましたが、田園的・山間的情趣を表現の主題とし、茶室は農家の藁屋を、茶庭は山寺への道の趣を表そうとしたのです。植木は、山にある常緑樹を用い、剪定など、人の手の入ることは最もいましめられました。里にある木も植えず、人工を避け、できるだけ自然に、山の趣を出そうとしたのです。
 茶庭の骨組みをつくっているのは、飛び石と手水鉢(ちようずばち)です。のちには、石灯籠が夜の茶会の照明として据えられるようになります。茶庭に使われる手水鉢や灯籠は、新しくつくるよりは既存のものが好まれたのは、できるかぎり「自然」という考え方に基づいています。廃絶や改修で不要になった橋脚や墓石などが用いられました。長いあいだ風雨にさらされていると風化して苔が生え、そのわびた姿が好まれたのです。
 茶庭はまた露(路)地ともいわれ、茶室への「みち」を意味しています。露地は茶室への道のことで、飛び石をつたって歩くようにできています。あくまでも歩くための庭であって、見る要素は少なかったといえます。
 町衆の人々にはぐくまれた茶の湯が、利休の弟子の古田織部や小堀遠州のような武将の手に移るころには、かなり内容が変化してきます。
 露地は,広い大名屋敷内につくられた関係もあって広くなりました。大きな露地は途中に垣根を一つ二つつくって変化をつくり、見る要素が強くなってきました。平庭に近かった露地に、築山を設け、流れや池までもつくり、また石灯籠が重要な見どころとなってきたのです。

 安土桃山時代の日本庭園は、室町時代の庭園に比べて、より豪華で華麗な様相を呈していました。
 戦国武将や大名が庭園文化をリードし、城郭庭園が盛んに造られた時代です。その影響から石組みなどは、質実剛健さと華麗さを併せ持っています。
 多くの武将や大名が築城技術に通じていただけではなくは土木・建築・造園の知識を備えていました。また、それらに通じたブレーンを持つこともありました。
 安土桃山時代の庭園は、水を重視し、土地の起伏を生かす築山を築き、自然石としての庭石や草木を配し、四季折々に観賞できる景色を造型するのが一般的でした。
 池には、太鼓橋、飛び石、八ツ橋など、庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置されることが多かったのです。
 織田信長が足利義昭のためにつくった二条旧庭園(現存せず)や、朝倉義景の越前一乗谷館址の諸庭が代表的です。粉河寺(和歌山)、名古屋城二の丸・三の丸、松尾神社(滋賀)、徳島の阿波国分寺、千秋閣などもあります。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

 寝殿造り風な庭園の伝統や書院庭の石組みの流れと変化して来た茶庭が融合してきました。この変化に立った人物が小堀遠州であり、庭園としては桂離宮の庭園です。
 織部や遠州の茶は,利休の茶にくらべると作意が強いといわれます。利休が作意をも自然らしさの中に含みこもうとしたのに対し、織部は作意を表面に押し出したのです。織部は飛び石や畳石を打つとき、大ぶりなもの、しかも自然にあまり見られない、「異風なもの」といえるようなものを探し求めたのです。それまでは、飛び石には小さい丸石を使っていました。それを、切石の、しかも大きいものを好んで使いました。なかでも織部が考案したと伝えられる織部灯籠は、織部の作風を強く感じさせます。
 遠州は織部の作風を受け継ぎ、発展させました。織部の作意が主として陶器の方に向けられたのに対し、遠州は建築と造園に集中しました。遠州の著しい特徴は、庭園に直線を導入したことです。桂離宮の輿寄(みこしよせ)の「真の飛び石」が遠州好みを代表する一つとして伝えられています。種々な形の切石を組み合わせた大きな畳石と、正方形の切石を配置した空間構成は、それまでには見られないものです。直線に使った長い畳石は、桂離宮内の諸所に見られます。特に松琴亭前の反りのない石橋(切石)は、圧巻と多くの人が感じます。

■ 日本を代表する庭園        
      都道府県別    







ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】
 写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています

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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月14日 経営四字熟語2-04 重考高盛 一見ムダも活かし方がある 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる 

2024-07-15 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月14日 経営四字熟語2-04 重考高盛 一見ムダも活かし方がある 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる 

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7月14日(日)

 当ブログで「経営四字熟語」をお届けしていますが、「少々長すぎる」というご批判と共に、「ひとつの四字熟語を、経営の視点でいろいろと解説してくれているので大変勉強になります」という類いのお声も多数頂いています。

 四字熟語というのは、奥深い含蓄があります。

 最近、「四字熟語辞典」という書籍が人気だそうです。

 犬猫の写真をもとに、四字熟語を短文で解説しています。

 老妻の愛読書となっています。

 最近、社長の座を譲った、私の知人にそれを記念にお送りしたばかりです。

 これからの人生の糧の一部にしていただければと願っています。

 経営コンサルタントという仕事を長年してきましたが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。

 経営コンサルタントの視点で見た四字熟語を「老いぼれコンサルタントの日記」で認めることにし、時間を取っては執筆してまいり、それをご紹介します。

*

第2章 思考力を高めてビジネス全快
*
 四字熟語の中には、物事の発想や思考に関する熟語もあります。「理科系の人は理屈っぽい」とか「あの人に理屈でまくし立てられますと、太刀打ちできない」などという言葉をしばしば耳にします。
 たしかにビジネスの世界では、上手に説明ができなかったり、自分が主張していることが相手に正確に伝わらなかったりすることが多く、自分の非力さを痛感することが多いです。
 四字熟語の中に、思考に関して示唆ある熟語が想定以上に多くあります。その中には、相手の言っていることを正確に理解できるようになるための示唆を与えてくれるものがあります。どの様に発想したら、相手に自分の思いをわかっていただけるのかを感じ取らせてくれる四字熟語もあります。思考力のハウツー本としてではなく、四字熟語の中に、思考力を高めるヒントを見つけていただきたいと思います。

*

■2-04 重考高盛 一見ムダも活かし方がある
       ~ 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる ~


 私たちが何かをしようとしますと、何らかの情報を結合したり、重点順位をつけたり、選択したりをして、判断を行います。しかし、人間の判断というのは、その時の体調や気分などにも大きく左右されがちです。
 判断がぶれないようにするためには、論理的に事実を整理し、それを基にウェイトをかけて判断をするなど論理思考の手法を利用することが多いでしょう。そして沈思黙考して、自分の考えをまとめたり、目先だけの状況に左右された判断をしたりするのではなく、深謀遠慮を忘れてはなりません。
 ある会社で、取締役部長が常務取締役を捕まえて自分の提案をぶつけました。その常務取締役は「いいよ」と部長の提案を受け入れました。その会社における決裁ルートは、役員からの提案は、常務会に提出され、ケースによっては役員会に回されることがありますが、多くはそのまま常務会にて審議され、最終的に社長決裁となります。
 たまたま常務会メンバーの専務取締役が退任したこともあり・・・

 <本文が長いですので、下記より全文をご覧いただけます>

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/61712c48d4d523d0935f3067fbc1e8fa

【経営四字熟語】 バックナンバー

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
  ■【今日は何の日】7月15日 ■ 山形出羽三山花祭 ■ 磐梯山の大噴火 ■ お中日、盂蘭盆会  一年365日、毎日が何かの日

 

■【経営コンサルタントの独り言】

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  「幟」何と読むのでしょう 714
 7月第二日曜日は「岳の幟」の日です。
  「幟」は「のぼり」と読むのですね。
  「識」とよく似ていますね。
  「織り姫」の「織」とも似ていますし、意味も近いですね。
  いとへんの代わりに「方へん」で「し」という字もあるようです。
  木へんですと「くい」という字だそうですが、いずれもJIS漢字表にはないので、ここで表記できません。
  火へんですと「熾」となりますが、「熾烈(しれつ)」という熟語ですとわかりますね。
  似たような漢字は結構ありますね。

(ドアノブ)

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

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■【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記 バックナンバー
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月13日 福岡 宗像市 鎮国寺4 御室派仁和寺別格本山 本堂

2024-07-14 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記
 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月13日 福岡 宗像市 鎮国寺4 御室派仁和寺別格本山 本堂 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

7月14日(日)

 東京渋谷に本社のある丸亀製麺は、6月25日に「丸亀うどーなつ」という新商品を発売しました。同社は、これまでも、うどん弁当などの面白い商品を出してきました。
 「丸亀うどーなつ」は、原材料に、うどんを30%以上使用しているそうです。そのために“もちもち食感”があり、それが好評の理由と分析されています。
 常に新しい商品に挑戦する同社の姿勢には、学ぶべきところがありそうです。

 【カシャリ!ひとり旅】の写真は、整理が追いつかず、増える一方です。 何かと忙しく動いていますので、気分転換をするようにしています。 音楽を聴くことが多いですが、過去の写真や動画を見ることも楽しみです。

 カシャリ! 一人旅 福岡県宗像市 鎮国寺4

 鎮国寺(ちんこくじ)は、福岡県宗像市吉田966にあります、真言宗御室派の総本山、京都の仁和寺の別格本山で、山号は屏風山といいます。
 ご本尊は大日如来、九州西国霊場第三十一番札所、九州八十八か所霊場第八十八結願所番、九州三十六不動霊場第三十四番札所、九州三十三観音(ぼけ封じ)霊場第一番札所です。
 弘法大師(空海)と縁の深いお寺です。
 大師が、第16次遣唐使船で入唐する時に、強い暴風雨に遭遇しました。この時に、海の守護神である宗像大神をはじめ諸仏菩薩に祈誓を込めましたところ、荒れ狂う風波は瞬く間に静まり、無事に唐に着くことができたのです。
 806年に帰国して、まず宗像大社に礼参しました。
 奥の院岩窟に於いて修法を始めますと「この地こそは鎮護国家の根本道場たるべき霊地」というお告げがあり、一棟の建物を立て「屏風山鎮国寺」と号しました。
 入唐前の祈誓の折に、波間に不動明王が現れたことから、現在護摩堂に不動明王立像が安置されています。
 また、宗像三柱の御本地仏として、大日如来、釈迦如来、薬師如来の三尊を刻み、本尊と定められました。(鎮国寺公式サイト及び【Wikipedia】を参照して作成)
  鎮国寺は、宗像大社を訪れた折に、ついでにお寄りしたのですが、「ついで」とは失礼な、立派なお寺さんです。
 宗像大社(辺津宮)から400mのところにあります、つつじの名所です。その季節にはスケジュールを組んで訪問することをお勧めします。私が参拝したのは6月でしたので、つつじはわずかに残っている程度でした。しかし、アジサイは真っ盛りという季節でした。そこへは徒歩で移動しましたが、麦秋も良かったです。
 

福 岡 大牟田 松濤園 鎮国寺 宗像大社 太宰府 門司港 柳川

 名所旧跡 インデックス

■【今日は何の日】

 当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
  ■【今日は何の日】7月14日 ■ ペリー浦賀上陸 ■ フランス建国記念日、パリ祭   一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】  

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

  お盆は地方により異なる

 お盆は、「和暦の7月15日を中心に日本で行なわれる祖先の霊を祀る一連の行事(Wikipedia)」です。一般的には、仏教の行事と考えられますが、神道など他の宗教行事も混じり合っているそうです。

 因みにWikipediaによると、お盆は、下記のように地方により異なりっています。

 1.旧暦7月15日(旧盆) - 沖縄・奄美地方など

 2.新暦7月15日(もしくは前後の土日) - 東京・横浜など

 3.新暦8月15日(月遅れの盆。2.を主に祝う地方では旧盆とも)

 4.その他(8月1日など)

■ さすがプロと感じました

 日本経営士協会のセミナーが開催されました。

 セミナーは、「好業績の要因分析と今後の経営課題 ~株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)の実例を通して~」という演題で、経営士の徳永誠氏にご講演をいただきました。

 単に、ユニクロの強みを紹介するに留まるのかと思いきや、ユニクロの弱みにも言及し、さらにはユニクロの将来のあり方まで触れられました。それだけに留まらず、ユニクロの経営から中小企業が何を学び取るべきか、経営士・コンサルタントらしい発想で、中小企業の経営戦略のあり方のアドバイスまで踏み込みました。

 講演後の質問がまたレベルが高かったのは、さすが経営士・コンサルタントの団体の研究会だけあると思い知らされました。

 「講師の先ほどの○○についての分析ですが、そこは△△とすると××の視点で分析できるのではないでしょうか」というような講師の研究のレベルアップのための質問と言うよりアドバイスまで飛び出しました。

 単に相手をこき下ろすのではなく、建設的な意見が出るところは、士業の研究会にしては他にあまり類を見られない、この団体のすばらしさを見せつけられました。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

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【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】2-04 重考高盛 一見ムダも活かし方がある 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる

2024-07-13 12:01:00 | 【心 de 経営】 徒然草に学ぶ

  【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】2-04 重考高盛 一見ムダも活かし方がある 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる    


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。
  第2章 思考力を高めてビジネス全快
 四字熟語の中には、物事の発想や思考に関する熟語もあります。「理科系の人は理屈っぽい」とか「あの人に理屈でまくし立てられますと、太刀打ちできない」などという言葉をしばしば耳にします。
 たしかにビジネスの世界では、上手に説明ができなかったり、自分が主張していることが相手に正確に伝わらなかったりすることが多く、自分の非力さを痛感することが多いです。
 四字熟語の中に、思考に関して示唆ある熟語が想定以上に多くあります。その中には、相手の言っていることを正確に理解できるようになるための示唆を与えてくれるものがあります。どの様に発想したら、相手に自分の思いをわかっていただけるのかを感じ取らせてくれる四字熟語もあります。思考力のハウツー本としてではなく、四字熟語の中に、思考力を高めるヒントを見つけていただきたいと思います。
■2-0 4 重考高盛 一見ムダも活かし方がある
 ~ 繰り返し思考して、よりよい判断に繋げる ~


 私たちが何かをしようとしますと、何らかの情報を結合したり、重点順位をつけたり、選択したりをして、判断を行います。しかし、人間の判断というのは、その時の体調や気分などにも大きく左右されがちです。
 判断がぶれないようにするためには、論理的に事実を整理し、それを基にウェイトをかけて判断をするなど論理思考の手法を利用することが多いでしょう。そして沈思黙考して、自分の考えをまとめたり、目先だけの状況に左右された判断をしたりするのではなく、深謀遠慮を忘れてはなりません。
 ある会社で、取締役部長が常務取締役を捕まえて自分の提案をぶつけました。その常務取締役は「いいよ」と部長の提案を受け入れました。その会社における決裁ルートは、役員からの提案は、常務会に提出され、ケースによっては役員会に回されることがありますが、多くはそのまま常務会にて審議され、最終的に社長決裁となります。
 たまたま常務会メンバーの専務取締役が退任したこともあり、常務会は社長と常務取締役の2名で構成されています。部長は、常務取締役の了解を取れていることから、この案件を社長に直接に回しました。社長は、直接部長から提案書が届きましたので、なぜ常務会からの提案ではないないのか部長に状況説明を求めました。
 状況を把握した上で、例え常務取締役の了解を取れていても、決裁ルール通りの手順を踏むように、理由を添えて指示をしました。常務会が招集され、本件の審議をしているうちに、部長の提案内容に変更の必要性が出てきました。常務会では、一部変更で決定となりましたが、社長は念のため、部長から状況を再度確認した後で沈思黙考し、その結果、やはり部長案の原案の方が良いという結論に達しました。ふたたび、常務会を開催して、審議した結果、部長原案に決まり、最終的には、社長決裁も原案通りとなりました。
 一つのテーマでも、時間をおいてから異なった状況下で思考を繰り返していますと、同じ人間であっても考え方や判断方法が異なることがあります。上述の決裁方法では、時間がかかり、スピードの経営の時代にそぐわないという欠点はあります。一方、同じ内容のことを繰り返して検討することにより、異なった結論が出ることがあることを重視する必要もあります。重考をしている内に、ひらめきも出てくるでしょう。名案というのは、必ずしも「一朝一夕(いっちょういっせき)」には生まれません。「一朝」は「一日」、「一夕」は「一夜」という意味で、「一朝一夕」は「一日や一晩という短い時間や期間」を指します。
 いろいろな発想に繋がる可能性があることが「重考」のメリットです。時間がかかるという欠点はありますが、重要案件というのは、重考することにより、判断の正確性を高めることに繋げることも必要です。また、このように、同じテーマで考えを繰り返すうちに、その周辺情報も増え、異なった判断も蓄積され、四職や情報という経験だけではなく、判断方法の裾野も広がり、その結果、自分達の実力を高める、すなわち「重考高盛」が実現されるのです。換言しますと「重考高盛」とは、同じテーマを繰り返し思考することにより、思考法や判断力を高めることに繋がり、時間はかかるという欠点はありますものの、よりよい判断に繋げることができるということです。
 このように一見ムダと思える努力が、陰で別の効果を発揮していることがあります。その好例としてしばしば採り上げられるのが、自動車のステアリングの”あそび”です。蛇足ですが、ステアリングは、自動車の方向操作に使われることから、ハンドリング(操作)、すなわちハンドルという言葉が年長者を中心に使われています。ステアリングに”あそび”と言われる空回りの部分があるために、自動車をスムーズに走らせることができます。ステアリング効果を最小の力で出すためには、”あそび”がない方が良いのです。
 企業の中には、現有商品とは直接関係ない分野の研究をしているところがたくさんあります。例えばフィルムメーカーが、手持ち技術の応用として可能な化粧品の研究をしてきたことから、従来とは異なる化粧品という市場に商品投入をすることができたということは、よく知られています。一件ムダに見える研究が、電子技術の発展で急に市場が縮小した商品の穴埋め効果を発揮し、企業としての存続を強めることができることもあるのです。
 中小企業では、人的ゆとりが少ないために、最小限の人数で仕事をしているために、各社員に”あそび”がありません。そのために、研究開発部門を持てるような中小企業であっても、研究員を会社に貼り付けて、仕事をさせています。技術革新の早い昨今では、技術者が持っている技術も陳腐化してしまいます。それを補うために、各地で開催されています展示会で、情報収集しましたり、他社の商品を目の当たりにしたりする機会がありません。”あそび”を理解できる経営者であれば、技術者にその様な機会を与えられると思います。
 ムダをムダとして終わりにさせない企業が、生き残り、勝ち残れるのではないでしょうか。
「重考高盛」と逆のことを表現しているのが「一刀両断(いっとうりょうだん)」です。「一刀」すなわち一太刀で、「両断」真っ二つに切るということで、「一刀両断」とは、ものごとをためらわず、ばっさりと切って、ずばりと処置するという意味です。ときには、グズグズと「優柔不断」にためらっていないで、思い切って決断することも重要です。
「刀」に関連した四字熟語に「三尺秋水(さんじゃくしゅうすい)」があります。「三尺」は九十センチ程になりますか、刀の標準的な長さと言われています。「秋水」は、秋の早朝などにおけます冷たく澄んだ水のことですが、そのような秋の水のように冴え渡る刀が醸し出す光沢のある冷たさから、刀の切れ味を暗示するときに用いられます。時代劇が好きな方は、暁の決闘シーンなどを想像するのではないでしょうか。
「優柔不断(ゆうじゅうふだん)」は、「優柔」が「ぐずぐずしている」様子を表し、「不断」は、「他に関連することと断ち切ることができない」ということから「ぐずぐずして、自分の意志を決めかねる」ことを指します。「意志薄弱(いしはくじゃく)」にも繋がります。「意志が弱くて決断したり、頑張る気持ちが弱い」ことということから、「一旦決心したことを、持続できなかったり、他人の意見に惑わされやすかったりする」という意味で用いられます。
「首鼠両端(しゅそりょうたん)」も同じような意味です。「首鼠」は、「ネズミが穴から首を恐る恐る出して周囲の様子をうかがう」ということから、「グズグズと判断に迷い、選択肢の中から自分の意志でなかなか選べない」という決断力のないことをいいます。
 それに対して「勇猛果敢(ゆうもうかかん)」な人もいます。「勇気や決断力があり、他の人が尻込みするようなことにも思い切って取り組む」という意味です。


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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月12日 社長にコンサルタント情報はいらない??

2024-07-13 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月12日 社長にコンサルタント情報はいらない?? 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

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  紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

7月12日(金)

 ハンディ扇風機をはじめ、蒸し暑い日本の熱暑に打ち勝つ最新兵器が続々と誕生しています。

 日本があたかも熱帯性気候になったように、連日猛暑・酷暑が続きそうな毎日です。
 携帯扇風機を持っている人も多いですが、熱い空気を送っても、あまり涼しく感じられそうもないですね。それでも必要なくらい、暑いということでしょう。
 携帯扇風機もそうですが、電化・電子化が進むのも世の中の趨勢です。それに加えて科学技術の進歩で、冷媒体の冷熱時間が長くなり、歩行中でも涼しさを感じられる道具も出回っています。
 最近は、「ウエアラブル・エアコン」といったら良いのでしょうか、首元に装着することができる電子冷媒体が人気のようです。
 本体接触部分が体表面を直接冷やしてくれ、しかも半日以上もその効果が持続するそうです。しかも、冬は暖かくなるといいますので、年間を通して使う人もいるかも知れませんね。
 胸元での音が気になりそうですが、試してみたいですね。

 「文章を書くことは、脳の活性化に繋がる」ということを聞いたことがあります。
 それを信じて、毎日複数回、つぶやきとしてSNSに書くことにしています。
 老いぼれコンサルタントが、心も頭も老いぼれないように願って・・・

コーヒー

■社長にコンサルタント情報はいらない??

 経営者・管理職というのは、専門莫迦であってはならないと考えています。広い視野を持たない経営者・管理職は、自社の経営上においても狭い見方しかできません。

 経営者・管理職が「経営コンサルタントとは何か」をきちんと理解していなければ、経営コンサルタントに依頼することはないでしょう。

 大企業が経営コンサルタントに多大なお金を投じていると言うことをお聴きになると思います。世の中に経営コンサルタントという職業が存在し続けると言うことは、それなりの価値があるからです。

 逆に、経営コンサルタントには、経営に関する知識・情報が不可欠です。ですから、私どものブログでは両者に関する情報をお届けしています。

 ものごとは、一面からのみ見るのではなく、裏を返していることも大切と信じています。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

  ■【今日は何の日】 7月13日 ■ お盆の入り ■ 靖国神社「みたままつり」  一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■世界を股に掛ける男 712

 7月12日は「標準時間記念日」でした。
 世界の標準時は、ご存知の通り、イギリスグリニジ天文台を通る経度0度の子午線上での平均太陽時を使っています。
 これを「世界時」というのだそうです。
 グリニジ平均時 (Greenwich Mean Time)の簡略表記は「GMT」です。
 船舶などの出帆の日時を確認するときにGMTを使うことがあるのですが、それを知らず、日本時間を先方に伝えてしまいました。
 先方は、時刻の標準時に換算しなければならなかったわけです。

 経度0度の子午線は、グリニジ天文台に白線が引かれています。
 そこをまたいで写真を撮るのが観光客の習わしだそうです。
 東経と西経の両方をまたぐという意味なのでしょう。
 私もまたいでみました。
 世界を股に掛ける男になったのです。<笑い>

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■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業

 「【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記」から独立して、最初から発信していたします。

 

 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。

【これまでのあらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
【過去のタイトル】
 1.人選
 2. 思いは叶うか
 3.アメリカ初体験
 4.迷いの始まり
  <最新版> 18 甥御さんへのネクタイ選び

  毎週金曜日正午頃発信

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【経営コンサルタントの独り言】 不動明王は5色の仏様をしています カラフルな意味・由来

2024-07-12 12:01:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【経営コンサルタントの独り言】 不動明王は5色の仏様をしています カラフルな意味・由来 

 

二兎を追うブログ 

経営コンサルタントのプロや準備中の人だけではなく、経営者・管理職などにも読んでいただける二兎を追うブログで、毎日複数回つぶやいています。

 

なぜ、寺院や仏様のブログが、ここで発信されているのか、お問い合せがときどきあります。

「単なる独断と偏見で・・・」とお答えすることが多いです。

でも、私自身のコンサルティングや講演・研修等の経験では、難しい話の間に、話のツマとして挿入する雑談が意外と好評です。

リピート依頼が続くのも、本題よりも、話のツマのおかげかも知れません。<苦笑い>

「歴史は繰り返す」といいます。経営においても、日常生活においても、意識さえあれば歴史から学ぶところがたくさんあります。

* 

■ 不動明王 5色のカラフルな仏様の意味・由来 712
 不動明王像は全国にありますが、青不動(青蓮院:国宝)、黄不動(三井 園城寺:国宝)、赤不動(高野山明王院:国重文)が三大不動画像として有名です。

 東京の五色不動は、目黒不動、目白不動、目赤不動、目青不動、目黄不動で、「五眼不動」とか、単に「五不動」とも呼ばれています。

 五色不動(ごしきふどう)は、五行思想の五色(白・黒・赤・青・黄)の色にまつわる名称や伝説を持つ不動尊を指します。

 上述の東京(江戸)のもののほかにも、厳密には四神や五色に関連する同様の伝説は各所に存在し、それが不動尊と関連付けられたものも五色不動と呼ばれるそうです。

 五色不動にもランクがあって、青不動が最上位なのだそうです。吉野の金峯山寺蔵王堂の青不動は、上述の青蓮院のものと同様に大変有名です。

 ちなみに、高松塚古墳では、壁に天の四神である、「蒼龍(青)」、西に「白虎(白)」、南に「朱雀(赤)」、そして北に「玄武(黒)」が配置されています。これは、季節や方角を表し、天井には星宿(星座)が描かれていました。

 平安京では、この四神と併せて五色の不動明王が配置されていたようですが、京都で現存しているのは赤、黄、青不動の3つだけのようです。

    【カシャリ! ひとり旅】
  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/nara/nara-yoshino-kimpsenji.htm

 では、なぜ青、黄、赤などの色が関係してくるのでしょうか?

 この点に関しては諸説あるようですが、中国の陰陽五行説が関係しているということが一般的に知られています。

 陰陽五行説の思想では、この世のすべては陰と陽の「気」によって生じるとしています。この気を帯びた基本構成要素として、火(陽)、木(陽)、水(陰)、金(陰)と土(陰と陽の中間)の五つの元素があります。この五元素間の相互作用ですべてが説明できるという思想です。

 同じ五行説ですが、これとは別に、方角との関連説もあります。都の守り神として、天の四神が東に「蒼龍(青)」、西に「白虎(白)」、南に「朱雀(赤)」、そして北に「玄武(黒)」、それに加え中央には「黄龍(黄)」が配置されるという、五行説です。

 後者の五行説の根底には、中国における、「黄色は中心にある色」という考えです。そのために、黄色は「皇帝の色」とされています。

 また季節と色の関係から来ているという説もあります。春は青、夏は赤、秋は白、冬は黒色と関連付けられています。ちなみに、春は旧暦の1~3月を、夏は4~6月を指し、秋は7~9月、冬は10~12月です。

 土用は黄色に対応されています。今でも青春、白秋、など季節と色を表す言葉が残っています。これらも陰陽五行説の思想のなごりといえます。

  関連情報 不動明王はなぜ憤怒をしているのでしょうか?
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/4035aeb653b4efbb39f34f5cc1f2a38d

(ドアノブ)

 

【経営コンサルタントの独り言】 バックナンバー

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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月11日 元気な会社 幸せを呼ぶ「青い花」が原産地の雇用を生む 2c28-4711

2024-07-12 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月11日 元気な会社 幸せを呼ぶ「青い花」が原産地の雇用を生む 2c28-4711 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

7月11日(木)

 ここのところ関わっている某社の後継者問題で、関係者が一堂に会することになりました。

 ほぼ、結着がつきましたが、最終確認には一両日かかりそうです。

 相続が絡んだりしますと問題がこじれがちです。

 一方で、現経営者は創業者であるだけに、会社への思い入れは強く、気持ちの整理が大変でしょう。

 私の事業を引き継いでくれた竹根好助ですが、その部下が時々自分の顧問先や元気な会社に私を招待してくれます。私が企業で、何を観て、何を話すか、私の半世紀のコンサルタント経験を盗み取り、コンサルタントとして、それを顧問先に活かしたいという考えのようです。

 竹根の部下が紹介してくれた企業は、えんぽうにあるので、オンラインでインタビューと社内見学をさせていただきました。

◆【成功企業・元気な会社・頑張る社長】 幸せを呼ぶ「青い花」が原産地の雇用を生む 2c28-4711
 東南アジア原産のマメ科の植物「バタフライピー」は、その名の通り蝶のような可憐な青い花を咲かせる。和名は「蝶豆」。東南アジアには、自然の野山に普通に生えている植物で、古くから薬草として重用されたほか、タイの王室では、花びらをハーブティーとして、たしなむ習慣があるそうだ。

 滋賀県甲賀市にあるT社のT社長は、この花から天然由来の青色の食品着色料を開発し、世界を視野にビジネス展開を進めている。「ラオスでこの花に出会った。いろいろと調べてみると、世の中に天然由来の青い食品着色料がないことが分かり、面白いビジネスにつながるのではないかと可能性を感じた」と話す。
 もともとT社は、照明機器などのメーカーだが、新たなビジネス展開を模索する中、機能性食品のビジネスに着目し、事業展開を始めた。機能性の高い植物を探すため、JICA (国際協力機構)の民間連携事業に参画して、バタフライピーにたどり着いた。独自の粉末加工技術を駆使して微細なパウダーに加工。着色料として使用する許可を受けた。この着色料を使って商品化した「幸せを呼ぶ青いチョコレート」は予想を上回るヒットとなった。
 T氏のバタフライピーのビジネス展開は実にサステナブルだ。タイとラオスの農家と契約し、環境負荷の少ない無農薬・無化学肥料でバタフライピーを栽培。ラオスでは、日本のNPO法人と連携して、雇用機会の少ない現地の障害者たちに働く場を提供している。2022年11月にはタイにバタフライピーを粉末加工する製造工場を開設した。現地で収穫したバタフライピーをその場で加工。これまでよりも低コストで安価の商品の供給を目指している。
 欧米で青は「幸福」を象徴する色だ。結婚式のときに何か青いものを身に着ける「サムシングブルー」はその代表例。また、食品に対する安全・安心、オーガニック食品に対する関心も高い。欧米の食品メーカーなどもT氏が開発したバタフライピー由来の食品着色料に興味を示し、具体的な商談も進んでいる。
 日本だけでなく、欧米の需要が広がれば、バタフライピーの栽培が広がり、現地の雇用機会が拡大する。経済が発展しているとはいえ貧困生活を強いられている人が少なくない現地の生活水準を上げることにもつながる。「貧困をなくそう」というSDGsの第1目標にアプローチしている。「バタフライピーは東南アジアの花。地元の人たちに幸せを呼べるような形で事業を進めたい」とT氏は語る。その思いは着実に実現へと向かっている。

【コメント】

 多角化戦略と共に、事業転換というのはリスクが大きく、失敗することが多い戦略です。

 T社は、自前の粉末加工技術を、ある面では扱いの難しい「粉末」という材料をターゲットにしたところに成功の源泉がありそうです。

 しかも時流である「オーガニック」に着目し、公的機関のサービスを上手に利用したフィージビリティなど、業種転換・新規事業参入に不可欠な手順を踏んでいます。

 その上、「青=幸福」という生活思想も理解して事業展開をするという着実性も感じ取れます。

 今後は、これまで培ってきたマーケティングとは多少手法の異なる分野での舵取りが求められます。

 また、チョコレートという、単品的な生き方には、次の一手も意識していく必要がありそうです。

 粉末加工技術を核にしますと、打つ手はいろいろと考えられます。

 一方で、粉体につきものの、粉塵爆発に対する危機管理は不可欠です。

   出典: e-中小企業ネットマガジン

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄では、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
      https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
 

  ■【今日は何の日】 7月12日 ■ 標準時間記念日 ■ ラジオ本放送の日 ■ 岳の幟 一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

◆ ビジネスパーソン・ドックでキャリアプラン 711
 7月11日は「職業教育の日」でした。
 全国専修学校各種学校総連合会が制定したのですが、日本におけるビジネススクールのあり方の見直しという観点でも興味深い日です。
「日本人は勤勉」と言われ続けて来ましたが、近年は、「日本人ホワイトカラーの労働生産性は低い」という国際的な統計データが出て、政府は大慌て。
 非正規雇用との問題も絡め、「働き方改革」を推進し始めました。

「同一労働同一賃金」
 これでは、人間の能力の高い人には不平等です。
 個人別の能力の評価を加味するといっていますが、せいぜい数%の違いでしかないでしょう。
 私達、経営士・コンサルタントの報酬は、数倍から数十倍の違いが出ます。
 プロにとっては、「同一労働同一賃金」はあり得ない考え方です。

「企業は人なり」と言われますが、経営コンサルタントの業務の一つが社員研修です。
 自分は、どの様な人間であるのか、ありたいのか
 それを明確にして、業務計画等を立てて仕事の取り組めるようにする契機がビジネスパーソン・ドックです。
 これはまたキャリアプランを再構築する用途にも使えます。
 企業の健康診断は、「ビジネスドック」を用います。
「人間ドック」をもじった命名ですが、企業の簡易診断、自己診断に利用できます。 

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 明細リストからだけではなく、下記の総合URLからもご覧いただけます。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

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