2002年制作の映画(邦画)です。
「故黒澤明監督」が最後まで撮りたかった作品だったそうです。
企画を立ていながら資金不足で実現できなかったのを、熊井啓監督が意思を引き継ぎ
撮られたようですが、原作が椿三十郎と同じ山本周五郎の本ですから大いに期待をして
見せていただきました。
舞台となるのは江戸深川の岡場所(女郎宿)で、そこに逞しく生きる女たちとの真摯な
恋情と情緒の葛藤を見事に描ききっています。
さすが「世界のクロサワ」ともいえる「本」の出来栄えだと思いました。
主演は清水美砂と遠野凪子、永瀬正敏。脇を固めるのは、つみきみほ、河合美智子などですが、
オープニングでの吉岡秀隆の房ノ助は、なぜ三丁目の夕日の茶川先生にダブルのでしょう。
続三丁目・・・では、最後にケジメをつける役ですが、ここでは頼りない旗本の跡取り息子を
演じています。
キャラクターとしては通じるものがあります。
またこの映画でも、ベテランがしっかり輝いています。
材木問屋のご隠居さんの石橋蓮司とヤクザのヒモ役の奥田瑛二です。
とくにこの映画での奥田瑛二はワルぶりは最高です!!
後半(ラスト)は台風におそわれ江戸の街は水没をしてしまいますが、
このシーンはお金かけています。CGでなければの話ですが・・・(´ε`;)
キャスティングの良く見ごたえのある映画だと思いました。
時代劇の好きな人は、是非DVDで見てください。