大田 4号ソロ(8回・ハーマン)
昨日の大勝の後の試合は総じて貧打となる傾向が昔から多いので、胸中は穏やかでなかったのですが、嫌な予感が的中し先制点は4回に金子弌大が打たれ楽天に転がり込みます。
金子投手は4回を投げ終えた時点で投球数は70球でしたが、まさかの降板で後を加藤に譲りますが、この降板が早かったのは事前に決まっていたのかどうかは不明です。
70という投球数が金子にとって多かったのか、それともまだ余力はあるが先のことを考えての降板なのかは疑問に感じましたが、私個人の意見ではもう少し投げて欲しかったのが本音です。
中継ぎ陣は隔日登板よりも連日での登板選手が多くなっているのですから.....。
それにしても楽天先発の古川は今季初登板だというのに、日ハム打線に隙を見せない投球をして、5回までは初回に大田に打たれたヒット一本のみと
いう好投です。やはり日ハム打線は、前日の19安打の影響がでたのでしょうか。
しかし、6回1死からまたしても打撃開眼をした大田が古川をとらえました。
チーム2本目のヒットが同点の3号ですから、相手投手にとってはたまったものではなかったでしょう。
大田の「驀進」は止まらず、8回に浦野が打たれて再逆転をされると、その裏には2打席連続の同点ソロを打つのですから、大田のバットは打ちでの小槌ちとなってしまいます。
どうやら当分はこの勢いは続きそうです。
〈8回、大田は2打席連続となる同点弾〉
延長に突入し投手陣は秋吉が10・11回と無難に抑え、12回は昨日2回を投げた堀瑞樹がキッチリと3人で抑えると、日ハムには絶好のサヨナラのチャンスが訪れます。
この回先頭打者の中島卓が5戦、6戦を通じて初めてのセンター前ヒットを放つと、そくニ盗に成功し鶴岡が危ういながらも犠打で3塁に送ると、
平石監督は西川、大田を宣告敬遠。
中田の代走で4番に入っていた杉谷が組みやすしと思ったのでしょうが、伊逹に豪州チームのキャンプに参加をしていた男の心に火をつけたのでしょうか、見事なレフトオバーのサヨナラ打には、ベンチも観衆もそしてTVの前に居たファンももろ手を挙げて”やった~”の喜びでした。
〈12回裏満塁での杉谷拳士のサヨナラ打は興奮ものでしたね〉
親分(キャプテン)中田は真っ先にベンチを飛び出しペットボトルの水をかけます。
親分子分の絆の深さが十分に感じられるシーンでした。
〈もちろんヒーローは杉谷拳士でしたが....〉
<10回、11回をイニング跨ぎで熱投を見せた秋吉投手と堅守でサヨナラのホームをした卓もヒーロー>
<7回に逆転の3ランを放った渡邊諒も同じくこの日のヒーロー>
そしてこの日2ホーマーでチームを救ったのは大田泰示の神がかり的な打撃!!
試合が終わっての栗山監督は「良かった。誰が、ということではなく、みんなの勝ちたい思いがつながった」と数多くあった選手のミスやご自分の采配ミスに関しては口を閉じていましたが、もしも7回に渡邊の逆転ホームラン後の8回の楽天藤田の再逆転、そしてその裏の奇蹟とも言える大田の2打席連続の同点ホームランがなければ、やはり「俺が悪かった!」と語ったのでしょうか。
そこは栗山監督に聞いてみたいところです。
サヨナラ勝ちをしたから良かったものの、両チームともに11安打を放ちながらも、日ハムは一度として主導権は奪えず、楽々勝つチャンスはあったにもかかわらず、拙攻で9回までに勝負を決することが出来なかったのは、投手起用の微妙なずれが接戦になってしまったと言えます。
打の方では金子コーチが円陣を組み攻略法を伝達し、城石コーチは個々にアドバイスを送るという、滅多に見ることないシーンが何度もありましたが、首脳陣と選手の思いが一つになり勝利を得たこの試合は、今後の試合展開に大きな一石を投じることになったのかも知れません。