県民性という言葉がある。それぞれの気質の違いということになるだろうか。それは各地方の地形や歴史、風土によって育まれてきたものである。また県の中でも地域によって住民の性向に違いが見られ、むしろ昔の藩ごとのお国柄といった方が良いかもしれない。
福岡県でも筑前、筑後、豊前があり、それぞれの気質の違いが語られる。海に開かれた福岡の開けっぴろげ、内陸平野の筑後の粘着質、筑豊の川筋気質などであ . . . 本文を読む
大正は遠くなりにけり。こう言ったら大正生まれの人から叱られるだろうか。
私事になるが先月、母が他界した。大正9年生まれの95歳であった。夫を早くに亡くして以来、40年近く一人暮らしをしてきた。施設に入るのは嫌だと言いながら、病気ひとつせず、最近は兄が身の回りの世話をしていた。その日は兄が母に声をかけて買い物に出かけ、帰って来た時は布団の中で息を引き取っていた。兄も最初は気付かなかった程、安ら . . . 本文を読む
先日、新聞の随筆欄に「じいじ・ばあばでよいか」という記事が掲載された。それによると、10年程前から孫や家族がおじいちゃん、おばあちゃんのことを「じいじ」「ばあば」と呼ぶ事例が出て来たそうである。また、そう呼ばれて喜ぶ祖父母もいるそうである。
へえー、そうなのかと思ったが、実は近くに住む娘の子ども達は、私たち夫婦を「じいじ」「ばあば」と呼んでいる。私たち自身がそう言うので、自然に孫 . . . 本文を読む