田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

三連水車の部材が新調されました

2020年06月30日 | 朝倉

 今年も水車が回り始める季節になりました。いま筑後地方では田植え作業の真っ最中です。水が張られた田んぼは明るく輝いています。まだ代掻きをしているところもありますが、毎年この時期になると水車の働きぶりを見に来ます。

 菱野の三連水車です。今年は部材が新調されていました。5年に一度、更新されます。

 羽根板で水流を受けて水車が回り、柄杓で水を汲み上げます。水車の組み立てに釘は使わず、太い竹串で部材を接合します。秋に役目が終わると解体され、来年のために倉庫で保管されます。

 水車の横にある樋に水を落とすために、柄杓の開口部の一角に水切りと呼ばれる板が付けられています。汲み上げられた水は、サイフォンを通して水田へ導水されます。

 堀川用水です。この上流に筑後川の山田堰があります。山田堰と堀川用水は江戸時代に作られました。ペシャワール会の中村医師が、アフガニスタンの灌漑工事をする際にモデルとした利水施設です。柵の向こうに筑後川の堤防が見えます。遠くに連なる山並みは耳納連山。

 まだ真新しい木肌は次第に黒光りしてきます。

 菱野水車の下流にある三島水車。こちらは部材の更新はありませんでした。

 

 こちらは久重水車。

 紫陽花の季節は終盤です。これらの3基の水車によって、この地域の35ヘクタールの水田が潤されます。

 三連水車と耳納連山。江戸時代から続く風景です。

 三連水車の隣にはぶどう畑。もう袋掛けが終わっています。

 耳納北麓の田主丸町には多くの観光ぶどう園があります。数年前、東京の長男家族が帰省した時には調音の滝の渓流で遊んだ後、ぶどう狩りをしました。都会っ子には新鮮な経験だったようです。今年もお盆前からぶどう狩りのシーズンに入ります。

 

 

 

 

 

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
三連水車 (tango)
2020-06-30 08:00:06
いい風景ですね
先週、この前の道路を走りましたが、立ち寄りませんでした。何回見ても周りの風景も大好き!
先週も矢部村から星野村・・この界隈は大好き
新しい三連水車は見たことがないのです。これが
黒光に・・・水害がないことを祈る朝倉です(^^♪
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田植え (birugo)
2020-06-30 09:08:02
おはようございます
今が田植え真っ最中なんですね。
こちらは細かった苗も太くなってきて青々してきました。
珍しい三連水車、圧巻ですね。何でも簡単に出来てしまいそうな昨今、伝統の道具にはかないません。
風光明媚で深呼吸してみたくなります。
ありがとうごさいます。
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tango様 (九州より)
2020-06-30 12:03:18
こんにちは。
杷木町のあたりは復旧工事もだいぶ進み、
幹線沿いは災害当時の様子は伺えません。
山に入っていくと以前とは風景が違っているのでしょうね。
コロナや水害など心配ばかりです。
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birugo様 (九州より)
2020-06-30 12:10:04
こんにちは。
田植えは終盤というところです。
昔からの水車が今も灌漑の役目を果たしています。
自宅から1時間もかからないので、
ドライブを兼ねて時々訪れています。
田舎ののんびりとした風景です。
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