少し前、広川町の産業展示会館でかすり祭りがありました。ここに来るのは7年ぶりです。以前ほどではありませんが、結構賑わっていました。
この祭りは展示即売会です。13の織元が出品していて割安で買うことが出来ます。久留米絣はいまでは着物は少なく、ほとんどが洋服や小物に仕立てられています。
メートル単位の切り売りや端切れもありました。
展示品はほとんどが女性向けです。中に手ごろな値段の男物の半袖シャツがありました。三十年近く愛用していた絣シャツが昨年夏に駄目になったので、心が動きました。でもタグを見ると絣ではなく、久留米織と表示されていました。
絣技法の特徴である括りの実演コーナーです。若い職人が説明していました。この部屋に展示されているのは文化財としての手織りの絣です。
展示会館前では反物巻き競争があっています。早く巻き終わった人が勝ちです。優勝商品は絣一反。絣着物姿の外国人男性も参加していました。
最近、久留米織という言葉をよく目にします。伝統的織物とあるので店の人に聞きますが、きちんと説明できる人がいません。括りを入れた絣糸ではなく、先染めの太めの糸を織って縞などの模様を織りあげる技法のようです。素人目には絣との区別は難しい。
久留米織は小川トク女が明治初期に創始した久留米縞のことかと思います。ただネットで調べても久留米縞=久留米織との記述に出会わないので確たることは言えません。縞織りの組合があるのでそちらに尋ねればわかるのでしょう。小川トク女は埼玉県の生まれ。久留米藩の江戸屋敷に奉公し、明治維新の折りに遠い西国の久留米に来ました。
久留米絣の過去の投稿から幾つか記事をリンクします。
1.文化財としての久留米絣 「シティプラザで久留米絣作品展」2016年6月
2.手織りの久留米絣 「久留米絣の工房を巡る」2017年6月
3.機械織りの久留米絣 「久留米絣の工場を見学しました」2016年7月
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