キューピーヘアーのたらたら日記

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『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』 村上春樹

2021-01-28 14:39:25 | 
短い2編のエッセイと写真からなる村上春樹の旅行記。

前半がスコットランド・アイラ島を訪れたもので、

後半がアイルランドの蒸留所を取材したもの。

いずれも、ウィスキーがテーマである。


美しいエッセイだった。

ウィスキーによりも

(飲みながら読んでいたわけではないので、、)

村上春樹の文章に酔ってしまった。

ウィスキーの味を昔の映画女優に例える比喩も、

コアなクラッシック音楽に例える比喩も、

無教養なQPには具体的なイメージを描く手立てがないのだが、

それでも十分すぎるほど素敵なのだった。


村上春樹はそんなことはそんなことは言ってないが、

僕が思うに、アイラのシングル・モルトも

アイリッシュウィスキーも一つの芸術なのだ。

その芸術作品を鑑賞する心構えを

このエッセイは教えてくれている。


付け加えると、

本書に掲載されていた奥さん(村上陽子さん)の

写真は、どれも美しく素敵だった。

本人は「写真なんて面倒くさくて」

と言って、もう写真家としては活動していないようだけれど、

惜しいことだと思う。

もっと、このような旅行記を読んでみたいと思っているのは、

QP一人だけではないだろう。

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