MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.068 「アフロサッカー」 (2004年 タイ 103分 ビスタ)

2006-07-02 23:03:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 ソムチン・スィースパープ
出演 ポンパット・ワチラバンジョン
    サムリット・マイケルセーン
    カーン・ジャンノーイ



FIFAワールドカップが連日TVや新聞などで話題になり、にわかサッカーファンが急増する時期ですね。
「GOAL!」もその人気にあやかって現在大ヒット・・・してるのかな?
当然といえば当然の如くサッカー映画がこの時期に当て込んで公開されたのがこの「アフロサッカー」

思えばサッカー映画って結構色々ありましたね~
シルベスター・スタローンやマイケル・ケイン、そして神様ペレが出演した「勝利への脱出」。
ペレのオーバーヘッドキックが大きな話題となりましたね~
そのペレが出た「炎のストライカー」てのもありましたし、アメフトを題材にしたアメリカ映画「ロンゲスト・ヤード」をイギリスでサッカーリメイクした「ミ-ンマシーン」
そして記憶の新しいところではチャウ・シンチーの「少林サッカー」なんかが思い出されますが、この「アフロサッカー」は作品の色としては「少林サッカー」に近いものがありますね。

(あらすじ)

借金取りに追われるパオトゥー(ポンパット・ワチラバンジョン)は、超人的なプレーでサッカーを楽しむサガイ族の少年たちに出会う。その驚異的才能に魅了された彼は、自ら監督兼コーチとなって“サガイ・ユナイテッド”を結成し、国王杯の優勝カップを目指す。だが、彼らを待ち受ける試練は強豪対戦チームだけではなかった。

残念ながら「少林サッカー」とは程遠い作品の出来だと言えますね。
サガイ族たちの超人的な身体能力を生かしたスーパープレイがこの作品の見せ所のハズなのにどれもこれも不発の中途半端さが残る。
痛快なバカ映画を期待したけど、バカ映画にも満たないただの駄作でしたね~

人種差別やネイティブな原住民の偏見を少し意識させる場面などもありますが、意識的にそんな描写を持ってきたのかどうかは判りませんが、そんなテーマはこんな映画に要らないでしょうね。
痛快に面白いものが出来る題材なんですが活かしきってない(作り手はその積もりだろうけど・・・)と思います。
そう見るとタイ映画ってまだまだ発展途中で少し韓国映画や香港映画とは差が有りすぎるのかな?
面白いタイ映画も色々ありますけど、当りハズレで言うとハズレが多いかも・・・?(タイ映画はそんなに見てないから偉そうな事言えないけどね)

ちなみにアフロヘアな人は1人も出てませ~ん



★★ 2006.6.30(金) ホクテンザ1 23:30 中央付近

No.067 「HAZE ヘイズ」(2005年 日本 49分 ビスタ)

2006-07-02 22:22:20 | 2006年劇場鑑賞
監督 塚本晋也
出演 塚本晋也
    藤井かほり
    村瀬貴洋



塚本晋也監督の最新作で、当初は見に行く予定はなかったんですが、「ウルトラヴァイオレット」と続けて見るのに時間的に良かったので急遽見る事・・・
しかも49分という実にリーズナブル(?)な上映時間も鑑賞の拍車をかけることになりました。

(あらすじ)

鉄パイプをこすり削る音、苦痛とともに流れる血、ズタズタに引き裂かれていく肉体、死体が打ち捨てられた池…。男が目を覚ますとそこは身動きの取れない密室であった。どうしてここにいるのだろうか…?男はこの異常なほどに狭いコンクリートの空間から逃げ出そうとするが…。凄まじい映像にどこまで耐えられるか!閉じ込められた男と窒息することなく行動をともにできるか!塚本映画に本気リンク。恐怖の果てを体感増殖。

狭い壁と壁の中に挟まれて身動きとれない状況は「SAW」を彷彿させ、仕掛けられたトラップの中を脱出しようとするのは「キューブ」を思わすかな。
でもこの映画は閉所恐怖症の人には耐えれないような緊張感を出していて、コンクリートの壁の隙間を這ったり、登ったり・・・あるいは滑り落ちたりと平面の空間を絶妙なカメラワークで「隙間」の恐怖を演出しています。
それに加えて「肉体的」な苦痛を表現する音響(特にパイプを咥えながら移動するときの歯とパイプのキリッ!キリッ!という摩擦音は痛々しい!)も効果的。
まるで脱出すること事体が拷問と化す生き地獄のような設定は悪趣味の中に実験的な映像が散りばめられて興味深いですね。

主人公が記憶を失い「何故、ここに居るのか?」と自問しながらも考える余裕がないほどの苦痛が伴う空間から嫌がうえでも脱出しなければならい状況で出会う1人の女・・・
この辺がこの作品に一つにキーポイントとなっていくんですが、死体や臓器が散乱し、まさに血の池と化した水中を潜り脱出を図るシーンなどはR指定度全開!
この辺の場面も主観カメラとなり、手足や内臓が浮かぶ水中の中を我々観客の目線となったカメラが進んでいく・・・

内容よりビジュアル的な表現が印象的に脳裏に焼きつく作品だと思いましたね。
でも、一応はラストは意外な事実が発覚して、今まで見せられた生き地獄のような映像が大きな意味のあるものとして提示されていきます。



★★★ 2006.6.29(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 20:00 最後列右端