江夏正敏の「闘魂一喝!」 「わかりやすい年金の話(1)」
政務調査会長のオフィシャルブログから転載
http://enatsu-masatoshi.com/
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1、江夏正敏の「闘魂一喝!」
「わかりやすい年金の話(1)」
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今回からは「年金」シリーズです。一回目は、シンプルかつ根源的に「老後」を考えてみます。
●根源的問い
あなたは「たとえ、一生懸命に勉強しようとしまいと、働こうと働くまいと、事業が成功しようとしまいと、
一定の年齢になったら、国家がすべての人の面倒を見てくれる社会が、本当に理想なのか」という問いに、どのように答えますか。
●戦前はどうだったのか
昔であれば「年を取って隠居し、悠々自適な生活が送られる」という人は、よほど裕福な人に限られていました。
一般の人は「子孫を育てて、彼らに老後の面倒を見てもらう」というスタイルが普通でした。
それで不都合だったのでしょうか。そんなことはありません。
現在のような年金制度がなかった戦前であっても、飢え死にした老人は、まったくと言ってよいほどいませんでした。
前述したように、子供が親の面倒を見ていましたが、子供がいない人も、養子をとって教育を施し、老後の面倒を見てもらうようにしていました。
そうでない場合は、兄弟親戚が助け合いをしていました。
人間として年を取った親の生活の面倒を見られないようでは、人間として成功したとは言えないという価値観があったのです。
●「アリとキリギリス」―万古不易の原理
さて、皆さんもご存じの「アリとキリギリス」の寓話があります。
冬に備えて、アリは夏の間からせっせと食糧を蓄えました。
一方、キリギリスは、何もしないでバイオリンばかりを弾いていました。
やがてキリギリスは冬が来た時に凍えて死にました。
この話は「万古不易の原理」です。
「老後は国家が面倒を見てくれるので、子供が親の面倒を見る必要はない」として、多くの国民が怠け者となり、
その日暮らしの「キリギリス」になってしまったら、国はつぶれ、悲惨な結果が待ち受けているでしょう。
とても当り前の話なのですが。
●老後に備えるための三つの方法
では、キリギリスのならないよう老後に備えるためにはどうすればよいのでしょうか。年金という発想をなくして、シンプルに考えます。
基本的に次の三つの方法があります。
一番目は自己責任です。収入を全部、散在するのではなく、老後の備えをきちんと設計し、稼いだお金を積み立てておくこと(特に独身の場合は必須)。
二番目は家族責任です。結婚をして、孝行な子供を産み育て、老後の面倒を見てもらえるようにすること。
三番目は互助責任です。人間関係づくり、ネットワークづくり(隣近所、宗教、友人など)に努力をしておくこと。
このような文化をつくり上げることが大切です。
●年金という発想に縛られている日本国民
戦中、戦後に年金制度が浸透することによって、国民の中に「老後は年金」という考え方が当然の如くあります。
国がそのように誘導してきたので、仕方ない面がありますが、「年金制度が人類普遍の当然の制度ではない」ということだけでもまず知っていただきたいと思います。
年金破綻と騒がれている昨今、もう一度、根本から「人間の老後のあるべき姿」を考える時期が来ています。
「すべてのお年寄りは、国家が面倒を見るので、百パーセント心配はいらない」という考え方が、必ずしもよいこととは言えないのです。続きは次号以降で。
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2、編集後記
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先日、大阪で講話をしていましたら、話を遮るように「年金の話に異議あり」という感じでご意見をいただきました。
後で話を伺うと、誤解があったようです。ただ、それだけ老後の生活は「生きるか死ぬか」の命にかかわることなのです。
政治の責任は重いですね。今回から年金シリーズで、わかりやすく説明できればと思っています。
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◆ 江夏正敏(えなつまさとし)プロフィール
1967年10月20日生まれ。
福岡県出身。東筑高校、大阪大学工学部を経て、宗教法人幸福の科学に奉職。
広報局長、人事局長、未来ユートピア政治研究会代表、政務本部参謀総長、
HS政経塾・塾長等を歴任。
幸福実現党幹事長・総務会長を経て、現在、政務調査会長。
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◆ 発行元 ◆
江夏正敏(幸福実現党・政務調査会長)
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