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スペインとスコットランドで「自己申告のみで性別変更」可能に 女性の権利侵害を懸念する声も続々

2022年12月24日 05時40分43秒 | 日記

スペインとスコットランドで「自己申告のみで性別変更」可能に 女性の権利侵害を懸念する声も続々

<picture>スペインとスコットランドで「自己申告のみで性別変更」可能に 女性の権利侵害を懸念する声も続々</picture>

 

《ニュース》

スペイン下院が22日、16歳以上の人が身分証明書の性別を自己申告のみで変更できるようにする法案を可決しました。近く、上院でも採決される見通しです。スコットランド議会も同日、自己申告によって性別変更を可能にする法案を可決しています。

 

《詳細》

スペインではこれまで、性別を変更する際には性別違和の診断を複数の医師によって受けていることや、ホルモン治療を行った証拠が必要とされていました。

 

新しく制定される法律では、16歳以上であれば自己申告のみで性別変更が可能になります。また、12~13歳の未成年者は裁判官の承認、14~16歳の未成年者は両親または法廷後見人の同伴によって、性別変更ができるようになります。

 

また、スコットランド議会でも、16歳以上であれば医学的診断なしに、自己申告のみで性別変更ができる法案が可決されています。申告する性で3カ月間(16~17歳の場合は6カ月間)継続して生活している必要があり、申請した後も3カ月間は取り下げが可能な「熟考期間」が設けられます。同じ手続きを再度行い、性別を戻すことも可能となります。

 

一方、イギリス政府はこの法案に懸念を示しており、国王による裁可をくい止めることで、正式な法制化を阻止する可能性があるとしています。

 

スペインの女性の権利保護団体は、女性を自称する男性が女子スポーツに参加したり、女子刑務所に移送されたりするなど、制度の悪用や女性の権利後退につながるなどして法案に反対の声を上げていました。スコットランドの反対派も、「女性を食い物にするような男性が、女性専用の空間、例えば女性用のシェルターや更衣室に入れるようになる」と主張しています。


米上院財政委員会、ウイグル強制労働でトヨタ、ホンダをはじめ世界的自動車メーカーに質問状 事実関係の明確化を迫る

2022年12月24日 05時37分39秒 | 日記

米上院財政委員会、ウイグル強制労働でトヨタ、ホンダをはじめ世界的自動車メーカーに質問状 事実関係の明確化を迫る

<picture>米上院財政委員会、ウイグル強制労働でトヨタ、ホンダをはじめ世界的自動車メーカーに質問状 事実関係の明確化を迫る</picture>

 
米上院財政委員会のロン・ワイデン委員長(画像:Diego G Diaz / Shutterstock.com)。

《ニュース》

米上院財政委員会は22日、世界の主要自動車メーカーが、中国の新疆ウイグル自治区での強制労働によって生産された材料や部品を使用していないかどうかについて調査すると発表しました。

 

《詳細》

同委の発表によると、ロン・ワイデン委員長(民主党)は、大手自動車メーカー8社に書簡を送り、同社のサプライチェーンには強制労働が横行する新疆ウイグル自治区から調達した原材料が含まれている可能性があるという報告に関連した質問への回答を求めました。回答期限は来年1月13日までとされています。

 

質問には、「社のサプライチェーンが新疆とつながっているかを判断するために、原材料、採掘、加工、部品製造に関する独自のサプライチェーンのマッピングと分析を行っているか」「社のサプライチェーンが新疆政府の『貧困削減』プログラムまたは新疆以外の『対口支援』(経済の発達した地域の自治体がそうでない地域を支援する)プログラムに関連しているかを判断するために、独自のサプライチェーンのマッピングと分析を行っているか」などが含まれています。

 

書簡を送った自動車メーカーは、米フォード・モーター、米ゼネラルモーターズ、米テスラ、独フォルクスワーゲン、独メルセデス・ベンツ、欧米系のステランティス、そして日本のトヨタ、ホンダの8社です。

 

アメリカでは、強制労働でつくられた商品を輸入することは、6月に施行されたウイグル強制労働防止法に違反します。ワイデン氏は、「デューデリジェンス(適正で万全の注意を払って遂行される審査)によって強制労働と関連がないと確認されない限り、自動車メーカーは新疆で採掘または生産された部材を含む車をアメリカ国内で売ることはできず、また売るべきでない」と記しています。

 

質問状のきっかけになったのは、英シェフィールド・ハラム大学が12月、新疆ウイグル自治区で事業を行う中国企業と自動車メーカーによる部品輸入の関係性について、報告書を発表したことでした。


幸福実現党がYou Tubeチャンネル"Truth Z"を開設 世界中の若い世代に爆発的人気の中国発ブランド「SHEIN」が隠し持つ「裏の顔」

2022年12月23日 05時25分26秒 | 日記

幸福実現党がYou Tubeチャンネル"Truth Z"を開設 世界中の若い世代に爆発的人気の中国発ブランド「SHEIN」が隠し持つ「裏の顔」

<picture>幸福実現党がYou Tubeチャンネル</picture>

 
幸福実現党YouTubeチャンネル"Truth Z"「≪5分で早わかり≫世界のZ世代に大人気! 驚異的な成長を遂げる中国発ブランドの裏の顔とは?」より。

幸福実現党が新たなYouTubeチャンネル"Truth Z"を開設した。若い世代に身近な話題を取り上げながら、政治について考えるきっかけを提供しようと始まった番組の第一回目では、注目のファストファッションブランド「SHEIN(シーイン)」を取り上げた。

 

≪5分で早わかり≫世界のZ世代に大人気!驚異的な成長を遂げる中国発ブランドの裏の顔とは?

 

 

中国の広州で誕生し、圧倒的な安さと商品開発力で世界中の若者を魅了しているSHEIN。しかし実はその背景に、「盗作」疑惑や、新疆ウイグル自治区における「強制労働」の疑惑がある。ドイツの研究所の調査によって、ウイグル民族の強制労働によって収穫されるコットンが使われている可能性が非常に高いのではないかと指摘されているのだ。

 

新疆ウイグル自治区で強制収容所に収容されている人数は100万とも300万とも言われている。こうした実態が明るみになると、日本のアパレルメーカーからも「新疆綿を使わない」と宣言したものが現れた。また、国内で「日本製」のブランドを立て直し、雇用を生み出そうと、熱い思いで立ち上がっているブランドも出てきている。

 

動画で幸福実現党の湊侑子氏は、「自分が着ている服がどこでどのような人にどのような気持ちや願いを込めて作られたものか」「『選ぶ』『買う』という行為を通して、世界や日本に責任を負うことができるということも考えていければと思います」と呼びかける。

 

視聴者からは、「表に出てこない事実をサラッと知ることができる」「考えるきっかけになる」などの声が集まっている。同チャンネルは今後、「コンパクトに、分かりやすく」をモットーに、政治や経済にあまり関心がなくても、楽しみながら学べる動画の配信を目指していくという。

 

【関連書籍】

習近平守護霊 ウイグル弾圧を語る

 

『習近平守護霊 ウイグル弾圧を語る』

大川隆法著 幸福の科学出版

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【関連記事】

2022年12月14日付本欄 SHEINの衣料品に新疆綿使用の検査結果 人気ぶりだけに惑わされてはならない

https://the-liberty.com/article/20144/


米国防総省は「わずか6カ月間で、米軍から数百件のUFO報告があった」と発表 「宇宙人の否定=オカルト」となる日がそこまで来ている

2022年12月23日 05時23分21秒 | 日記

米国防総省は「わずか6カ月間で、米軍から数百件のUFO報告があった」と発表 「宇宙人の否定=オカルト」となる日がそこまで来ている

<picture>米国防総省は「わずか6カ月間で、米軍から数百件のUFO報告があった」と発表 「宇宙人の否定=オカルト」となる日がそこまで来ている</picture>

 

《ニュース》

アメリカ国防総省はこのほど、7月以降の6カ月だけで軍から数百件ものUFOに関する報告を受け取ったと発表しました。

 

《詳細》

今年7月に国防総省は、UFO事象の対応のために「全領域異常解決局(AARO)」を設立。AAROは、「宇宙、空、陸、海、海底に存在し、特定できないもので、米軍の施設や作戦に脅威を与える可能性のあるもの」と定義づけしたUFO現象を、UAP(未確認異常現象)と呼び、情報の集約や調査を行っています。

 

今月16日に行われた記者会見で、AAROの所長を務めるショーン・カークパトリック氏は、「2022年7月の開設以来、AAROはアメリカ軍から数百件ものUAPに関する報告を受け取っています」と語りました。一方で、報告のどれもが宇宙人の活動を明確に示唆するものではないとの見解も示してしています。

 

また、同氏によると、AAROはUAPを目撃したと誤認しやすい一般的な情報源の除外に取り組んでいると述べ、2022年の調査に関する報告書がまもなく公開されることを明らかにしました。


子供の「塾代」過去最高 国民・政府共に教育のムダを見直すべき

2022年12月23日 05時19分50秒 | 日記

子供の「塾代」過去最高 国民・政府共に教育のムダを見直すべき

<picture>子供の「塾代」過去最高 国民・政府共に教育のムダを見直すべき</picture>

 

《ニュース》

公立の小中学生、私立の小中高生の「学習費」が昨年度、過去最高になったことが、文部科学省の調査でこのほど分かりました。

 

《詳細》

同省が21日に発表した「子供の学習費調査」によると、学校の授業料や修学旅行費、学校納付金、塾代などを合わせた「学習費」が、全国の小中学生と私立の高校生で過去最大になりました。

 

学校の授業料はほぼ横ばいであり、コロナ禍の影響で修学旅行費などは減ったものの、塾への費用が大きく増えたことが影響しています。

 

塾代の増加について文科省は「消費増税などの影響」を指摘していると報じられています。しかし、塾代を含む「学校外活動費」は前回調査(2018年度)に比べ、公立小学校で約16%、公立中学校で約21%も増えるなどしているので、塾通いそのものが増えたと見られます。


マスコミ・政治家・裁判官・僧侶──えっ! この人が地獄行き!? 「ザ・リバティ」2月号(12月23日発売)

2022年12月22日 05時53分37秒 | 日記

マスコミ・政治家・裁判官・僧侶──えっ! この人が地獄行き!? 「ザ・リバティ」2月号(12月23日発売)

<picture>マスコミ・政治家・裁判官・僧侶──えっ! この人が地獄行き!? 「ザ・リバティ」2月号(12月23日発売)</picture>

 

どれだけ学歴が高くても、華々しい職歴や勲章歴があったとしても、「心の善悪」が判らなければ、最終的に幸福になることはできない──。

 

大川隆法・幸福の科学総裁がこのほど上梓した『地獄の法』では、21世紀となり、科学がいかに進歩しても、地獄という世界は厳然として存在することを説いている。

 

重要なのは、「地獄での判定基準は、『この世の価値判断がまったく通用しない』」ということである。その最たる例として、社会的に「偉い」とされる人であっても、いやむしろ影響力があるからこそ、生前の過ちが極めて厳しく裁かれるという恐ろしい事実がある。本記事ではその代表的なケースを見ていきたい。

 

 

【特集】マスコミ・政治家・裁判官・僧侶──えっ! この人が地獄行き!?

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あの世を信じていない僧侶・牧師

  • 霊魂を信じない住職が供養
  • 仏教の大学では転生輪廻を無視
  • ロボット読経は業者も客もアウト

 

新聞地獄・テレビ地獄・週刊誌地獄・ネット地獄──マスコミ報道責任者の9割が地獄に来ている

  • 「従軍慰安婦」の誤報道と朝日論説委員の"ご本尊"のその後
  • 嘘のナレーションを部下に要求したNHKデスク
  • 代表的週刊誌の名誉毀損の「敗訴」数は年間2桁台も

 

裁判官、検事総長が地獄に行く場合とは

  • 同性婚判決のどこが間違っているのか
  • 「ミスター検察」の思想的間違いは罪が重い

 

国葬となった"あの"政治家の死後の行き先は?

 

あの世の善悪の判定基準が明かされた『地獄の法』

 

 

【特集】もう隠せない データが語る──原爆級の「ワクチン死」

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日本で、コロナや高齢化では説明不可能な死者数が増大

  • 広島原爆を超える死者の増加数
  • 接種率と連動する超過死亡
  • 老衰の超過死亡の発生週は5倍、循環器系は10倍

インタビュー

  • 名古屋大学名誉教授 小島 勢二
    もはやワクチン死は人災である
  • 京都大学名誉教授・医学博士 福島 雅典

 

本誌では他にも、以下のような記事を掲載している。

 

電気代の急騰で待ったなし! 首都圏の電力の1/6を供給できる──新潟・柏崎刈羽原発の再稼働で安い電力を!

  • 岸田首相がお願いに行けば再稼働できる
    政策アナリスト石川 和男

 

トヨタ、ホンダ、SHEIN……「ウイグル強制労働部品」への依存に厳しい批判

中国問題インタビュー

  • アジア問題専門家 ゴードン・チャン
  • 天安門事件の元リーダー 周鋒鎖

 

ニュースのミカタ

  • 自国の防衛研究を拒み続ける──日本学術会議は、国民の命を危険にさらすのか

 

大恐慌の足音が聞こえる

  • 米で40年ぶりの物価高
  • なぜインフレは大恐慌の引き金となるのか

 

軍事学入門

  • 「中途半端」で「遅すぎる」、政府の新国防政策

 

小説「鏡川竜二」シリーズより~未来の大宗教家を形づくった東京での日々

 

宇宙人最深ファイル

  • 別の宇宙とつながる「特異点」──目撃報告の数々

 

未来への羅針盤

大川隆法 幸福の科学グループ創始者 兼 総裁

  • 心の傷を乗り越えるための「目覚め」のきっかけ(前編)

オランダ首相が奴隷制を謝罪 他の欧米諸国も奴隷制や原爆投下について正式な謝罪を

2022年12月22日 05時51分33秒 | 日記

オランダ首相が奴隷制を謝罪 他の欧米諸国も奴隷制や原爆投下について正式な謝罪を

<picture>オランダ首相が奴隷制を謝罪 他の欧米諸国も奴隷制や原爆投下について正式な謝罪を</picture>

 
オランダのマルク・ルッテ首相(Gints Ivuskans / Shutterstock.com)。

《ニュース》

オランダのルッテ首相は19日、ハーグの国立公文図書館で演説し、オランダが過去250年間にわたり奴隷制に関与してきたことについて、「人道に対する罪」だと認め、政府を代表して正式に謝罪しました。

 

《詳細》

オランダは16~17世紀、世界で最も裕福な国の一つでした。そしてその経済成長は、南米スリナムやカリブ海のキュラソー島、インドネシアなどの植民地で行った奴隷貿易に大きく依存していました。

 

オランダでは来年、奴隷制廃止から150年の節目を迎えます。国内ではすでに、奴隷貿易に関わった首都アムステルダム、ロッテルダム、ハーグ、ユトレヒトといった大都市が公式に謝罪。また、奴隷制が及ぼした影響について調査する独立委員会が昨年7月に報告書を発表しており、大西洋奴隷貿易は人道に対する罪であるとして、政府に公式に謝罪するよう求めていました。

 

ルッテ氏は演説で、60万人以上のアフリカの男性、女性、子供がオランダの奴隷商人によって主にスリナムに「家畜のように」運ばれたことについて説明。「歴史はしばしば醜く、苦痛で、全く恥ずべきことでさえある」「オランダ政府は奴隷にされた人々と子孫が受けた甚大な苦しみに責任を負う」などと語りました。

 

奴隷制の問題に関する教育などのため、2億ユーロ(約290億円)の基金を設立する予定だといいます。


従来の健康保険証での受診料を特例的値上げの方針、マイナ保険証は据え置き 事実上のマイナンバーカード強制に流されるな

2022年12月22日 05時49分30秒 | 日記

従来の健康保険証での受診料を特例的値上げの方針、マイナ保険証は据え置き 事実上のマイナンバーカード強制に流されるな

<picture>従来の健康保険証での受診料を特例的値上げの方針、マイナ保険証は据え置き 事実上のマイナンバーカード強制に流されるな</picture>

 

《ニュース》

政府は従来の健康保険証での受診料を、来年4月から12月末まで特例的に値上げする方針を固めました。関係者が20日に明らかにしたと、各種メディアが報じています。

 

《詳細》

今後、窓口負担が3割の場合、初診と再診時に現行よりそれぞれ6円上乗せする形となります。一方で、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を利用する場合は据え置かれます。

 

10月からすでに、マイナ保険証を利用した場合、従来の健康保険証で受診するよりも、1カ月の医療費は3割負担で6円安くなっています。薬局の負担も、同保険証を利用したほうが、健康保険証を提示するよりも医療費は安くなります。今回の方針はさらに価格差を広げるものとなります。

 

今回の方針はマイナカードの普及と病院の対応を促す狙いがあると見られますが、反発も予想されています。


新・過去世物語アナザーストーリー<後編> ジョン・レノンが信じた「影響力の時代」「未来を変える『心の力』」

2022年12月21日 05時40分12秒 | 日記

新・過去世物語アナザーストーリー<後編> ジョン・レノンが信じた「影響力の時代」「未来を変える『心の力』」

<picture>新・過去世物語アナザーストーリー<後編> ジョン・レノンが信じた「影響力の時代」「未来を変える『心の力』」</picture>

 
画像: emka74 / Shutterstock.com

本誌1月号の新・過去世物語では、「ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」-新・過去世物語 人は生まれ変わる」と題して、レノンがキリストの魂の一部であったという衝撃の事実を伝えた。

 

本欄では、レノンの人生において、特に「救世の光」が輝きを増していた時期をテーマに、本誌とは異なる以下の3つの切り口で、エピソードを綴っていく。

 

  • 1:ヒマラヤでの瞑想体験(トワイス・ボーン)
  • 2:「影響力の時代」における平和運動とは
  • 3:未来を変える「心の力」

 

後編は、「影響力の時代」「未来を変える『心の力』」を軸に紹介する。

 

 

2:「影響力の時代」における平和運動とは

レノンがインドに赴いた1968年は、激動の年でもあった。

 

1月末には南ベトナムの共産ゲリラが主要都市で蜂起(テト攻勢)し、2月末には、戦局の悪化を受けてマクナマラ米国防長官が辞任。3月には、米軍が悪名高い「ソンミ村虐殺事件」を起こし、同月末にはジョンソン米大統領が北爆の一部停止を発表。4月には、アメリカの公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング牧師が暗殺され、6月には、ジョン・F・ケネディの実弟であるロバート・ケネディ米元司法長官が銃撃され、亡くなっている。

 

谷を転げ落ちるかのように世相が悪くなる頃、レノンはイギリスに帰国。彼は1969年にオノ・ヨーコと再婚すると、世界に新たな「平和の波動」を送ることを決意する。従来の「音楽家」の枠を乗り越えて──。

 

当時、レノンとヨーコが、オランダのアムステルダム・ヒルトンホテルで記者会見した時の言葉は、特に印象的だ。

 

「私たちはこの世界の一部分なのですから、私たちが行なうこともすべてこの世界の一部分のはずです。私たちは波動を送り出して、世界の人たちと平和について対話をしたいのです」(オノ・ヨーコ)

 

「ヒルトンに悪い波動があれば、ここに良い波動を与えるのも僕らの役目だよ」(レノン)

 

当時、レノンが考えていたのは、ガンジーのように巨大な感化力をもって人々の心を揺さぶる平和運動であった。それは暴力革命ではないし、唯物的な政治運動でもなかった。

 

「政治を私欲に利用する者など信じない。ガンジーの方法が平和への唯一の道だ。非暴力・寛容・肯定だ」

 

その願いは、インドから帰国後に発売された楽曲「レボリューション」の中で余すことなく語られている。

 

「僕が『レボリューション』──のすべてのバージョン──で言ったのは、"change your head"(君の頭を変えろ)ということだ。世界を変えようとしている人たちは、冷静になることすらできないからね。互いの顔に噛みついて攻撃し、いつもみんなで同じ道を進んでいる。そんなことを続けるのなら、一歩も動かぬうちに滅亡してしまう。文句を言い合って小さなことにこだわるのは馬鹿げている。彼らは、工場とか国家という観点をやめて、少なくとも世界、あるいは宇宙の視点から考えるべきだ」

 

後年、彼はこの曲の意図を、非常に大きな視野から論じている。ベトナム戦争におけるアメリカの蛮行と毛沢東革命を批判していたレノンには、核時代における地球の危機そのものが見えていたのだ。

 

「どんな種類の平和でも、それを確実に永続させる唯一の方法は、人々の心を変えることだ。それ以外の方法はない」

 

まず、自分から頭を変え、心を変える──。

 

そう語る言葉の中には、深く自己を省みた体験がにじみ出ている。

 

ベトナム戦争に反対して記者会見を開いた時、「ベッドで3食食べながら、平和を語るのが道か?」と問われ、政治活動の少なさを批判されたレノンは、従来のやり方では、もううまくいかないことを強調していた。

 

「時代が違う。今は宣伝がものを言う。効果的に意見が伝わるんだ」

 

彼は、物理的に動く回数を増やすだけでは成果は見込めないと考えていた。この「影響力の時代」においては、どのような「心」をもって人々にメッセージを語りかけるかが、事の成否を分けると信じていたのだ。

 

 

3:レノンが信じた、未来を変える「心の力」

本誌1月号の「ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」-新・過去世物語 人は生まれ変わる」では、レノンの代表作「イマジン」を取り上げ、それが「唯物論や無神論の勧め」ではなく、宗派の垣根を超え、形骸化した教えから離れ、「心の力」で平和をつくることを呼びかけた歌であることを指摘した。

 

生前のレノンは、この歌は「ポジティブな祈り」を表現しているとも語っていた。

 

この歌のインスピレーションの由来は、公民権運動に尽力したコメディアンがレノン夫妻に小さなお祈りの本をプレゼントしたことがきっかけであった。

 

キリスト教的な言葉で希望を叶える考え方が書かれたその本を読み、オノ・ヨーコは、書籍で想像力が持つ力を訴えようとしていた。その影響を受け、レノンが、「平和な世界を想像できれば、それは実現可能である」という信念を、音楽に表現したというのだ。

 

生前最後のインタビューを見ると、彼が、どんな想いで平和を求めていたのかがよく分かる。その内容を紹介してみよう。

 

まず、彼は、人類が今まで、不可能を可能にしてきたのと同じように、歴史を経て、自分たちの夢が後世に実現していくと信じていた。

 

「人類にとって大きな夢のひとつは飛ぶことだった──これには長い年月がかかったといえるだろうけど、最初は誰かが想像する必要があったんだ」「次の夢は月へ行くことだった」

 

つまり、空を飛び、月に行く夢をかなえたように、人類は必ずや、この地球に平和を建設できると彼は信じていたのである。ベトナム戦争が泥沼化した時代に、レノンは「未来を前向きに表現する」ことを呼びかけたが、「人々からは、『お前たちは世間知らずで、頭の悪い馬鹿だ』と言われた」という。

 

だが、レノンは「心の力」を固く信じていた。

 

「僕たちがやっていたのは……あれは魔法や瞑想、目標の投影とも呼べるもので──実業家もやっていて、そのための研修もある。サッカー選手もやっている。試合前に祈って、瞑想するんだ。自分たちが勝つ姿を心に描くんだよ」

 

「この試みの初期のパイオニアである僕たちがやっていたものこそ、自分たちに達成可能な目標を持てる未来を表現することだったんだよ」

 

 

混沌とした時代に「未来への希望」を伝えようとした

アメリカの成功哲学では、よく「願望実現の法則」が説かれるが、当時のレノンは、それを私欲のためでなく、世界平和のために使おうとしていたのである。

 

ベトナム戦争の挫折の後、不況の時代に、アメリカでは様々なディストピアが描かれ、SFで悲惨な宇宙戦争の未来図が描かれていた。

 

そうした時代に、彼は「未来への希望」を伝えようとしていたのだ。

 

「前向きな将来を思い描く必要があるんだよ。つまりそれこそが、キリストやムハンマドといった人たちが自分たちの社会に向けて、その当時にその人なりの言い方で語りかけていたことだと思うんだ」

 

熱く語るレノンの言葉は、まるで遺言のようだ。当時の彼が、人々に希望を与えることが自身の役割だと考えていたことが伺える。

 

レノンは、「心の力」の偉大性を知っていた。その可能性を訴え、夢を語り続けた彼こそが、まさに、暗黒の時代を照らす「救世の光」の再来であったのだろう。(了)

 

【参考書籍】

ザ・ビートルズ・クラブ/島田陽子 『THE BEATLES ANTHOLOGY』(リットーミュージック)

ジョン・レノン著、ジェフ・バーガー編集、中川泉 訳 『ジョン・レノン 音楽と思想を語る 精選インタビュー1964-1980』

 

【関連書籍】

 

何を以って愛とするか

『何を以って愛とするか』

大川隆法著

幸福の科学出版

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ジョン・レノンの霊言

『ジョン・レノンの霊言』

大川隆法著

幸福の科学出版

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2023年1月号

『ザ・リバティ』2023年1月号

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【関連記事】

2022年12月19日付本欄 新・過去世物語アナザーストーリー<前編> 知られざるジョン・レノンの素顔 分岐点となったヒマラヤでの瞑想体験

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2023年1月号 ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」 - 新 過去世物語 人は生まれ変わる

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2022年2月号 あの偉人たちも足を踏み入れた── 幻の聖地シャンバラは実在した!

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外務省「中国警察の拠点が日本にも設置されている可能性がある」と説明 世界100カ国以上に広がる中国の工作の実態に目を向け、対処すべき

2022年12月21日 05時38分15秒 | 日記

外務省「中国警察の拠点が日本にも設置されている可能性がある」と説明 世界100カ国以上に広がる中国の工作の実態に目を向け、対処すべき

<picture>外務省「中国警察の拠点が日本にも設置されている可能性がある」と説明 世界100カ国以上に広がる中国の工作の実態に目を向け、対処すべき</picture>

 

《ニュース》

外務省は19日、自民党の外交部会などの合同会議で、スペインの人権活動団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が公表した報告書の内容として、中国の警察当局が日本などに海外拠点を設置している可能性があると説明しました。

 

《詳細》

外務省などによると、同団体の報告書が示した中国の警察当局の拠点は日本国内に2カ所。福建省福州市公安局が東京都内に開設しているほか、江蘇省南通市公安局も所在地不明ながら設置しているとしました。出席議員からは、中国の活動について実態把握を急ぐよう求める声が相次ぎました。

 

外務省はすでに、外交ルートを通じて、中国に対して「仮に我が国の主権を侵害するような活動が行われているのであれば、断じて容認できない」との申し入れを行っています。

 

また、自民党の保守派議員で作られる「日本の尊厳と国益を護る会」も同日、国会内で、活動拠点の設置をめぐり、有識者から意見聴取を行いました。内モンゴル自治区出身で、中国当局による事実上の同化政策に抗議する静岡大学の楊海英教授は、当局から自治区に戻ることが求められていることを明らかにし、「日本政府による『懸念』では不十分。一日も早く取り締まることを要望する」と訴えました。


岩手県大船渡・陸前高田の風力計画に知事がまたもや「待った」 やはり無理がある大導入

2022年12月21日 05時36分01秒 | 日記

岩手県大船渡・陸前高田の風力計画に知事がまたもや「待った」 やはり無理がある大導入

<picture>岩手県大船渡・陸前高田の風力計画に知事がまたもや「待った」 やはり無理がある大導入</picture>

 
大船渡、陸前高田両市にまたがる氷上山(Google Earthより)。

《ニュース》

岩手県はこのほど、大船渡、陸前高田両市にまたがる風力発電事業に対し、計画の再検討を促す知事意見を送付しました。

 

《詳細》

計画は、両市にまたがる山間部に最大183メートルの風車を20基規模で建てるもの。

 

事業者の計画段階環境配慮書(環境アセスメントの第一段階)に対して県は、「国天然記念物で絶滅危惧種のイヌワシの行動圏と事業区域が重なっている」「陸前高田市のあらゆる箇所から目に入る氷上山の尾根沿いに風力発電機を設置する計画で、景観への影響が懸念される」などと指摘し、計画の再検討ができない場合は、事業の取りやめも含めた抜本的な見直しをするよう求めました。河北新報が報じています。


新・過去世物語アナザーストーリー<前編> 知られざるジョン・レノンの素顔 分岐点となったヒマラヤでの瞑想体験

2022年12月20日 05時20分09秒 | 日記

新・過去世物語アナザーストーリー<前編> 知られざるジョン・レノンの素顔 分岐点となったヒマラヤでの瞑想体験

<picture>新・過去世物語アナザーストーリー<前編> 知られざるジョン・レノンの素顔 分岐点となったヒマラヤでの瞑想体験</picture>

 
ジョン・レノン(1940~80年)。画像:Trismegist san / Shutterstock.com イラスト:菊池としを

本誌1月号の新・過去世物語では、「ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」-新・過去世物語 人は生まれ変わる」と題して、レノンがキリストの魂の一部であったという衝撃の事実を伝えた。

 

レノンの人生が光そのものであったことは論を待たないが、今回、本欄では、レノンの人生において、特に「救世の光」が輝きを増していた時期をテーマに、本誌とは異なる以下の3つの切り口で、エピソードを綴っていく。

 

  • 1:ヒマラヤでの瞑想体験(トワイス・ボーン)
  • 2:「影響力の時代」における平和運動とは
  • 3:未来を変える「心の力」

 

2回に分けて紹介する前編は、ヒマラヤでの瞑想体験を軸に紹介する。

 

 

1:ヒマラヤでの瞑想体験(トワイス・ボーン)

世界的なビートルズ・ブームが起きる中、メンバーたちは、群衆が欲するのが音楽のクオリティではなく、熱狂の祭典であることに気づいていき、グループ内でも追求する音楽が乖離し始める。

 

そんな中、1968年、レノンらはインド旅行の際、ヒマラヤ山麓で瞑想に打ち込み、自分の可能性はロックスターでは終わらないことに気づく。

 

しかし、ビートルズのメンバーと共に、ヨガ行者のマハリシを訪問した当時のレノンは、激しい公演スケジュールのストレスもあってか、やつれきっていたという。

 

当時、彼をヒマラヤで迎えた女性の一人は、到着した当時のレノンの顔は青白かったが、その後、顔に生気が戻って社交的になり、ギターを奏でて歌うようになったと述懐している。レノンは喧騒から離れ、静かに瞑想を続ける中で、自分自身を取り戻していく。異次元世界に身を委ね、溢れ来る霊感の中で、次々と新曲を生み出していったのだ。

 

「瞑想は最高だった……僕はすっかり変わった」

 

彼は元気になると、陽気にヒマラヤの民と語り合い、心の赴くままに屋上に上り、ギターを奏で、新曲を披露するようになった。

 

後年、レノンは、その頃の心境をこう述懐している。

 

「思いがけず僕は、自分のなかにある力の源にたどりついて、大きく広がる創造力のすそ野を見つけたんだ。これをつかんでとり戻せばいいんだって思った」

 

彼がつかんだ「力の源」──それはまさに、イエスの魂そのものであったのではないか。

 

実は、2020年にジョン・レノンが降ろした霊言にも、当時の心情の一端を伺わせるメッセージが含まれている。レノン霊は、自分が愛されていないと感じている人へのアドバイスを求められた時に、心の井戸を掘り、無限の水源を見つけ出す方法を、次のように語っていた。

 

「自分のなかに、井戸は掘ればあるんだよ。だから、無限のものはすでに与えられていて、神様と直接話ができるところまで、井戸はつながっているんだよ。だから、みんな、無限の水源に本当はつながっているんだよ」

 

「『砂漠のなかでオアシスを求めれば、幸福になる』と思うなら間違いで、本当は、自分の足元に水はあるんだよ。水源はそこにあるんだよ。それに気づくかどうかだけなんだよ」

(以上、大川隆法著『何を以って愛とするか ジョン・レノンの霊言』幸福の科学出版より)

 

レノンは後年、「愛と平和」を訴えていくが、おそらく、彼は、ヒマラヤでの瞑想で、自分の心の中に潜む「無限の水源」を見いだしたのだろう。

 

 

「そこが運命の分岐点だった」

その後、レノンはオノ・ヨーコとの交際を深める中で、感化を受け、精神世界に開眼。ヨガや禅、老子の教えなどについての理解を深めていった。

 

「僕がもとの自分に戻り、ヨーコと出会わなかったら、この世界に押しつぶされていただろう。すべてをなくして、自分にはなにもできないって思ってしまったはずだよ。でもそこへ彼女が現れた」

 

ロックで世界を制したレノンでも、大スターの孤独からは逃れられず、心から語り合い、理解し合える「道の友」を欲していた。その時に現れた女性がオノ・ヨーコであった。

 

かくして、ヒマラヤの地で未見の真実と巡り合ったレノンの前に、新たな運命の歯車が回り始めたのだった。興味深いのは、このインド旅行に赴く前に、レノンの当時の妻・シンシアが強烈な別れの予感を抱いたことである。

 

インド旅行のきっかけをつくったのはジョージ・ハリスン夫妻であり、彼らに案内され、ビートルズのメンバーは1967年8月にロンドンで開催されたマハリシの瞑想セミナーに参加する。

 

そこで彼らは感動し、その後、ウェールズのバンガーで行われた10日間のスピリチュアリストの会合に参加するのだが、この時、なぜか、シンシアは駅で大勢の警官に道を阻まれ、電車に乗り損ねてしまった。

 

駅に立つ彼女は、なぜか「これで終わりだ」という思いを感じずにはおれなかった。自分がこの時、同じ電車に乗れなかったことが「別れの暗示」だと思ったという。まるでレノンが「ここでお別れだ」と言ったかのように感じたのだ。

 

「それが後に真実となりました」(シンシア)

 

実は、バンガーの会合にビートルズが参加した頃は大きな転機であり、マネージャーのブライアン・エプスタインが32歳の若さで急死している。実務のすべてを取り仕切った兄貴分を失い、若い4人は衝撃を受け、途方に暮れていた。

 

こうした時期に、レノンらはマハリシにインドでの瞑想キャンプに来ないかと招待される。ヒマラヤの巨大な霊的磁場そのものが、レノンの前に、運命の分岐点として迫ってきたのだ。

(後編に続く)

 

【参考書籍】

ジェフリー・ジュリアーノ&ブレンダ・ジュリアーノ編著、島田陽子 訳 『ロスト・レノン・インタビュー〈1〉ジョン・レノン ラブ・アンド・ピース』(プロデュース・センター出版局)

 

【関連書籍】

 

何を以って愛とするか

『何を以って愛とするか』

大川隆法著

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ジョン・レノンの霊言

『ジョン・レノンの霊言』

大川隆法著

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2023年1月号

『ザ・リバティ』2023年1月号

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【関連記事】

2023年1月号 ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」-新・過去世物語 人は生まれ変わる

https://the-liberty.com/article/20065/

 

2022年2月号 あの偉人たちも足を踏み入れた── 幻の聖地シャンバラは実在した!

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最大の危機が到来中の北朝鮮情勢 なぜ北朝鮮はトランプ政権時代と異なる行動をとるのか【HSU河田成治氏寄稿】(後編)

2022年12月19日 05時27分59秒 | 日記

最大の危機が到来中の北朝鮮情勢 なぜ北朝鮮はトランプ政権時代と異なる行動をとるのか【HSU河田成治氏寄稿】(後編)

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《本記事のポイント》

  • 安保理で露中は北朝鮮を擁護
  • 「核の先制使用」をも明記した北朝鮮の核戦略
  • 戦争のリハーサルを重ねる北朝鮮

 

 

元航空自衛官

河田 成治

河田 成治
プロフィール
(かわだ・せいじ)1967年、岐阜県生まれ。防衛大学校を卒業後、航空自衛隊にパイロットとして従事。現在は、ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)の未来創造学部で、安全保障や国際政治学を教えている。

今年に入り、北朝鮮は以前とは比べものにならない頻度でミサイル発射を繰り返しています。

 

12月10日時点で、北朝鮮は累計85発以上を発射しました。昨年は6発、これまで最も多かった2019年でも25発であったことからも、今年の発射数は飛び抜けていると言えます。

 

10月4日には、青森県上空を通過する中距離弾道ミサイル(IRBM)を発射。11月2日には、短距離ミサイル(SRBM)を韓国の北方限界線(NLL)を超えて韓国の洋上に撃ち込みました。鬱陵島では空襲警報が鳴り響き、一歩間違えば偶発的な武力衝突に発展しかねない威嚇行為となりました。

 

11月18日には、アメリカ全土が射程に入る強力な新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)が発射され、これまでのICBMと比較しても特段の脅威が指摘されています。

 

12月5日には、日本海と黄海との海上境界線付近に合計約130発の砲撃を行いました。

 

このように北朝鮮は、韓国から日本、グアム、アメリカ本土のすべての目標を攻撃できる能力を短期間で示しており、これは単なるミサイル実験のレベルを大きく超えています。

 

 

2017年以上の危機の到来

過去、アメリカと北朝鮮との緊張状態がピークに達したのは2017年末でした。

 

2017年に北朝鮮は、グアムを攻撃できる中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12型」の発射実験を行い、6回目の核実験も強行しました。11月には、アメリカ本土を打撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、「国家核武力の完成」を宣言しています。

 

トランプ大統領は当時、「北朝鮮は世界が見たことのないような炎と怒りに直面するだろう」と警告し、マクマスター大統領補佐官は、北朝鮮への「予防戦争」を示唆しました。しかし北朝鮮はその後も挑発を続けたため、アメリカは戦略爆撃機を北朝鮮の国境付近上空へ飛行させるとともに、空母3隻を近海に展開させ、戦争一歩手前までいきました。

 

アメリカ政府が韓国と日本にいるアメリカ人を避難させる計画を策定した当時の状況を振り返り、ブルックス在韓米軍司令官(当時)は、「戦争に近づいた」と回想。

 

その中で、アメリカ政府は「あらゆる選択肢を検討していた」と述べています。マティス国防長官(当時)も、ワシントン国立大聖堂を訪ねて、「数百万人を犠牲にする可能性のある戦争危機を解決してほしい」と祈りを捧げたほどでした。

 

今年の10月9日、マイケル・マレン元米統合参謀本部議長は、ABC放送のインタビューで、「現在は2017年より危険な状況で、北朝鮮の核使用の危険性がさらに高まっている」と警告しています。

 

このマレン氏の危機感は、「核ミサイルは、単に交渉の道具ではなく、実際に軍事作戦として発射するためのもので、核戦争に近づき続けている」という状況分析からきています。

 

 

安保理で露中は北朝鮮を擁護

こうした異常とも言える北のミサイル発射や挑発は、中国とロシアとの連携が強力になった結果だと思われます。

 

これまで北の弾道ミサイル発射については、中国とロシアも国連安全保障理事会で制裁側に回ってきたのですが、今年の5月の制裁決議には初めて拒否権を発動し、北朝鮮を擁護しました。

 

ロシア、中国、北朝鮮が連携して西側と対峙するという図式が明確になった瞬間でした。その後、北朝鮮は水を得た魚のように、核・ミサイル強国を目指して最終実験を重ねる段階に入ったとみるべきでしょう。

 

 

トランプ氏とバイデン氏とで異なる対応をとる金正恩氏

この状況を加速させたのがバイデン政権下で行われる朝鮮半島付近での日・米・韓の軍事演習です。

 

北と交渉すら行わないバイデン大統領は、大規模軍事演習を再開しており、それに反発する北朝鮮がミサイル発射で応えるという構図になっています。

 

この姿勢は、38度線の境界線まで赴いて金正恩総書記に寄り添い、信頼関係の醸成に腐心して非核化を進めようとしたトランプ氏とは対照的です。その後、金氏はトランプ氏に配慮し、ミサイル発射回数を大きく制限していきます。

 

10月10日の朝鮮労働党創党記念日に、金氏は「敵と対話する内容もなく、またその必要性も感じない」として対話の扉を閉じ、「あらゆる方面で最強の核対応態勢をさらに強化する」と述べました。これはトランプ時代とは、打って変わった対応だと言えるでしょう。

 

この北朝鮮側の反応が、日米韓の軍事演習や韓国の軍拡競争につながっており、より不安定な状況を作り出しています。例えば、韓国の保守派からは、かつて米軍が韓国内に配備していた「戦術核の再配備」の声が高まっており、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は10月11日の「戦術核の再配備」についての質問に、「韓国とアメリカ政府・民間の様々な意見に耳を傾け、検討している」と答えています。

 

 

「核の先制使用」をも明記した北朝鮮の核戦略

今年9月8日、北は核兵器政策を法制化し、「朝鮮民主主主義人民共和国核戦力政策について」(「核使用法令」)を採択しました。この「核使用法令」は、核の先制攻撃権限を明文化しており、北朝鮮が攻撃を受けた場合や、大量破壊兵器による攻撃が切迫した時などに、北朝鮮の核先制攻撃が可能になると定めました。

 

この法令は、ロシアの核ドクトリンと同様に、北朝鮮が通常兵器で攻撃を受けた場合でも、核による反撃を規定するものです。

 

重要なのは、「核の先制使用」を宣言した点で、核戦争の危機が大きく高まったということです。

 

あくまでも自衛目的だとされていますが、核攻撃に踏み切るタイミングは曖昧で不明瞭であるため、実際にはどのような状況で使用されるかは、金氏の思い一つで決定されます。

 

もう少し詳しく、「核使用法令」の核戦略についてお話ししましょう。

 

まずアメリカへの核による攻撃は、アメリカから先に核攻撃を受けた場合の報復として行われるものであり、北からの核の先制使用は考えられていません。アメリカからの大量の報復核攻撃に耐えられるほど、北の核は強力ではないからです。

 

一方「核使用法令」では、朝鮮半島が戦場になった時、「米軍が介入するなら北は先制核攻撃を行う」と強調しています。

 

つまり北朝鮮は、朝鮮半島有事の際、米軍の介入を阻止するために、在韓米軍基地などに対し戦術核の脅迫を行うつもりなのです。しかしそれでも米軍が介入するなら、実際に米軍基地などを標的として核攻撃を行うと思われます。

 

そうなれば米軍は、グアムから戦略爆撃機を使って核報復を行います。そうなることを理解している北朝鮮は、米軍の核報復をさせないために、グアムに届く核ミサイルで応酬すると脅迫するでしょう。

 

北朝鮮は、朝鮮半島有事を想定した上で、実際に使う半島用の戦術核の開発を急いでいます。さらにこの戦術核に対する米軍の報復を阻止するために、中・長距離のミサイルも開発、配備を進めているのではないかと考えられます。

 

北朝鮮は、9月25日から10月9日まで計7回にわたって短距離ミサイル、中距離ミサイル、潜水艦発射ミサイルを発射した際、「これらはアメリカ、韓国、日本をいずれも念頭に置いたものだ」と主張しています。これは上記の核戦略を裏付けるものだと言えるでしょう。

 

 

戦争のリハーサルを重ねる北朝鮮

ミサイル実験を高い頻度で重ねることで、北朝鮮は短・中距離の高性能ミサイルを完成させたと見るべきです。

 

このミサイルを使って、米韓軍の航空基地・司令部や主要港などに対し、戦術核をも含めた先制ミサイル攻撃を考えている可能性があります(戦術核弾頭自体は未完成だと推測されています)。

 

また北朝鮮は9月28日、平壌順安(スナン)から日本海に戦術核弾頭を模擬搭載した2発の短距離ミサイルを発射しました。このミサイルで、朝鮮半島有事の際にアメリカの戦略爆撃機、ステルス戦闘機などが展開する韓国空軍の飛行場を無力化できると豪語しています。

 

10月6日には、短距離ミサイルに加えて、超大型多連装ロケット砲を発射しましたが、北は「韓国の政治中枢、軍事司令部などを狙った攻撃訓練だった」と発表しました。10月9日にも、米海軍や戦時物資が入ってくる韓国の主要港を攻撃することを意図した、超大型多連装ロケット砲の射撃訓練を行いました。

 

このように具体的な目標に照準を定めることを意図して実験を重ね、北朝鮮は「戦争のリハーサル」を行っていると見るべきでしょう。

 

ウクライナ紛争で生じたロシアとアメリカ側の決定的な敵対化は、北朝鮮を勢い付かせ、同時多発的な紛争の危機を呼び込んでいます。

 

今後、最も恐れるべきは、台湾有事と前後して朝鮮半島でも戦乱の匂いが立ちこめることでしょう。その場合、対応を間違えれば本当に核戦争が起こり得る危機的状況が生まれます。一刻も早くウクライナ紛争を停戦させ、北朝鮮と中国の脅威に集中しなければなりません。

 


 

HSU未来創造学部では、仏法真理と神の正義を柱としつつ、今回の世界情勢などの生きた専門知識を授業で学び、「国際政治のあるべき姿」への視点を養っています。詳しくはこちらをご覧ください(未来創造学部ホームページ)。

 

 

【関連書籍】

 

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ウクライナ発・世界核戦争の危機

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【関連記事】

2022年12月11日付本欄 なぜロシアは核戦争のリスクを警告するのか? 紛争をエスカレートさせ破滅的危機を招いてはならない【HSU河田成治氏寄稿】

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2022年5月16日付本欄 北朝鮮が韓国に侵攻する可能性は低くない! ウクライナ情勢に目を奪われ北朝鮮の動向を疎かにしてはならない【HSU河田成治氏寄稿】

https://the-liberty.com/article/19517/

 

2022年4月3日付本欄 北朝鮮・ICBM連続発射の"嫌な予感" 世界を反米で共闘させる前にバイデン大統領は対露政策を変えよ【HSU河田成治氏寄稿】

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2021年11月14日付本欄 極超音速兵器で米軍による台湾防衛は不可能になる!? 【HSU河田成治氏インタビュー】(後編)

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2022年9月11日付本欄 ウクライナ紛争が加速させる世界の分断【HSU河田成治氏寄稿】(前編)

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2022年9月19日付本欄 ウクライナ紛争が加速させる世界の分断【HSU河田成治氏寄稿】(後編)

https://the-liberty.com/article/19883/


1人が10人以上に感染させる、中国で猛威を振るうオミクロン変異株とは 8億人が感染する恐れがあると中国の専門家は言う

2022年12月18日 05時39分27秒 | 日記

日本もすでに抗N抗体(感染済抗体)を約20~45%(地域差)持っているが、中国の変異株に対し入国制限が必要(カナタニ)

 

 

1人が10人以上に感染させる、中国で猛威を振るうオミクロン変異株とは 8億人が感染する恐れがあると中国の専門家は言う

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画像:Xiao Zhou / Shutterstock.com

《ニュース》

中国で感染爆発しているコロナ変異株の一種で、北京を中心に広がっているオミクロン変異株「BF.7」。ここまで判明している情報を総合すると、オミクロン変異株の中で最も感染力が強く、ワクチン効果をすり抜けている可能性もあるといいます。

 

《詳細》

日本で流行したBA.1やBA.5などの亜種と比較して、BF.7は免疫逃避能力が高く、潜伏期間が短く、感染速度が速いと専門家から指摘されています。

 

中国国営メディア「グローバルタイムズ」がこのほど報じた記事によると、1人の患者が平均して何人に感染を広げる可能性があるかを示す「基本再生産数」は、デルタ型が5~6程度であるのに対し、BF.7は10~18.6と言われており、1人が10人以上にうつすくらいの高い感染力を持つと推定されています。

 

そのため中国の医療当局は、感染者が指数関数的に増えているため、もはや追跡することを断念せざるを得ない状況にあります。中国疾病対策予防センターのナンバー2は、「人口の60%程度に感染するかもしれないと発言した」と、米メディアNPRが15日に伝えています。つまり、8億人がこの冬に感染する可能性があるというのです。これは日本と比べると、桁違いの感染爆発が起きる恐れがあると言えます。

 

また、BF.7のウィルスの表面にあるスパイクタンパク質には、「R346T」という変異が見られ、ワクチン接種による中和抗体から逃避することが示唆されており、ワクチン効果を弱めると懸念されています。

 

習近平指導部は「ゼロコロナ政策」に対する反発を受け、緩和に動き出しましたが、今後も感染が収まる気配はなさそうです。


世界の石炭利用が過去最高を更新、中国は再エネも石炭も消費増 中国以外を没落させる「脱炭素」政策の危険性

2022年12月18日 05時36分27秒 | 日記

世界の石炭利用が過去最高を更新、中国は再エネも石炭も消費増 中国以外を没落させる「脱炭素」政策の危険性

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《ニュース》

国際エネルギー機関(IEA)が、2022年の世界の石炭利用が前年比1.2%、80億2500万トンとなり、過去最高を更新する見通しであると発表しました。

 

《詳細》

石炭利用が増えた理由として、ロシア―ウクライナ戦争で天然ガス価格が高騰し、エネルギー危機に陥った欧州連合(EU)諸国の消費が6%増えたことが挙げられています。また、石炭の最大消費国である中国は「ゼロ・コロナ」政策で需要が減ったものの、猛暑に見舞われ、夏場に発電利用が盛んになったために石炭火力発電が増えたことが指摘されています。

 

IEAは、EUの消費増は一時的なものであり、石炭はいずれ再生可能エネルギーに置き換わるとみています。一方、アジアの新興国や発展途上国は再生エネルギーを増やしながらも経済成長を促進するために石炭の使用を増加させると分析。特に中国とインドが重要なカギを握るとし、2025年までは22年並みの高い水準の消費が続くと分析しました。