私は“健康のために甲府の街を散歩しながら、新しい発見をする”を目標に、
市のホームページに掲載されている『甲府市ウォーキングマップ』を見ながら31地区のコースを歩き、中高年の立場で各コースを紹介していきます。
前回<vol.12 池田地区>の記事はコチラ
vol.1:東地区Aコース vol.2:千塚地区北側コース vol.3:大里地区アイメッセコース> vol.4:里垣地区西コース vol.5:住吉地区全周コース vol.6:玉諸地区 vol.7:北新地区 vol.8:湯田地区 vol.9:春日地区 vol.10:石田地区 vol.11:中道地区
番外編1:「米倉山太陽光発電所」と「ゆめソーラー館やまなし」
番外編2:市立甲府病院 栄養管理士さんのお仕事紹介
****コースの紹介****
第13回は、<国母地区>です。
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※『甲府市ウォーキングマップ』p16に掲載
国母地区のウォーキングマップはコチラ
~国母地区~
“国母”の由来は、第56代清和天皇の生母である藤原明子(めいし)が、晩年、現在の甲府市南西部、甲斐市南部、昭和町北部に及ぶ領主であったことから、“国母(天皇の母)郷”と呼ばれるようになったそうです。
①2020年12月11日(金)、「南西公民館」からスタートしました。
マップと飲み物を持っていざ出発!!
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②敷地を出たら左折し、国道20号に向かいます。
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③国道20号に出たら左方向へ進み、歩道橋を渡ります。
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歩道橋から東京方面の眺めは、背景に山を抱えて、絵になりますね。
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④歩道橋を渡ったら、住宅街に向かって道なりに進みます。しばらく歩くと鳥居が見えてきます。「姫見塚(ひめみづか)」です。
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⑤「姫見塚」は、こぢんまりとした神社。石鳥居には「染殿宮」と書いてあります。
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「染殿(そめどの)」とは、平安京にあった第55代文徳天皇の右大臣、藤原良房(第56代清和天皇の生母、藤原明子の父)の邸宅だそうです。
藤原明子は「染殿の后」と呼ばれていました。
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裏手に「国母染殿后 姫見塚之碑」がありました。
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⑥コースに戻り、住宅街を道なりに歩きます。
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途中、右側に石碑タイプの道祖神が祀られていました。
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三階建てアパートのT字路を左折します。
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⑦しばらく歩くと、左側に450年以上前につくられた「国母稲積地蔵立像」が安置されている小屋が見えてきます。
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約1,300年前に、元は洪水を鎮めるために「行基」(奈良大仏づくりの責任者等の大僧正)が彫った3寸の像を「国母稲積地蔵立像」として祀っていましたが、武田信玄公が東光寺に移し、その代わりに現在の像(高さ約2メートル、欅の一本造)が安置されたとのこと。
東光寺の像は甲府空襲で焼失してしまったそうです。
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⑧広場の前のY字路を右方向に進みます。
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住宅街を道なりに歩いていくと、身延線の「六枚(ろくまい)踏切」に出るので、踏切手前を左折します。
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踏切から上り、下り方面を眺めると、まっすぐに伸びた線路が何とも懐かしく感じられました。身延線の富士発の甲府行きは「上り」でしょうか?「下り」でしょうか?
(※正解は「下り」です。甲府駅発中央線新宿行きと身延線富士行きが「上り」となります)
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⑨国道20号を潜るトンネルに向かいます。狭い道ですが、車はスピードを出しているので十分注意してください。
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国道20号線を潜るトンネルを抜けたら・・・。
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⑩「甲府市地方卸売市場」の場外エリアに出ました! 市場で買い付けた新鮮なものを売っているお店がたくさんあります。
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まっすぐ進み、突き当りの道を左折します。
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⑪しばらく歩くと右手に臨済宗「大慈山義雲院(ぎうんいん)」が見えてくるので、寄り道します。開山は鉄山宗鈍禅師で1,560年頃の創建といわれており、現在の本堂は昭和59(1984)年に改築されたものです。
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⑫元来た道に戻り、しばらく歩くとY字路に出ます。左に行くとマップのAコースですが、右に行くBコースを歩きます。
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しばらく行くと日蓮宗「法元寺(ほうげんじ)」があります。
本堂が、背景の青空や山々とマッチし、スッキリしたお寺でした。
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⑬法元寺の横を進むと、「熊野神社」に出ます。
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本殿の屋根には「割菱紋」と「梅紋」があります。
「割菱紋」は武田菱、「梅紋」は天神や天満宮(菅原道真)にまつわる紋だそうです(※詳しくは後述の見所紹介をご覧ください)。
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⑭少し戻り、日蓮宗「浄蓮寺(じょうれんじ)」方向に進みます。
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右手に浄蓮寺を見て進み、四分川を渡って左折し、その先の建物の間を通り抜け、通りに出ます。
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国道20号の国母交差点近くにある分水堰で、農業用水を四分・六分に分水していたので「四分川」と名付けられたそうです。かつては農業用水として使われていたのですね。釜無川から流れ出て、荒川に流れ込んでいます。
⑮通りに出たら右に進み、最初の信号を左に入ります。
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⑯南西公民館にGOAL!!!
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**** 見所紹介1 「熊野神社」 ****
祭神は、伊弉冉尊(イザナミノミコト)、速玉男神(ハヤタマオノカミ)、事解男神(コトサカノオノカミ)。
810年頃に熊野権現をこの地に勧請(かんじょう)し、現在の古い社殿は延宝4(1676)年に再建されたものだそうです。
狛犬は阿吽の狛犬でした。
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本殿にある神紋の割菱紋と梅紋です。ここにも武田家の影響があるのですね。
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参道横には、「初代御神木の樅(モミ)の木の根」が祀られています。
御神木の樅(モミ)は、幹周りが大人四抱え(約8m?)と言い伝えられている巨樹だったそう。残念なことに昭和33(1958)年の台風で倒壊し枯れてしまいましたが、氏子達が不老長寿、家内安全の守護神として御神木の「根」を祀ったそうです。「根」の形は「龍」の顔にも見えました。
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『山梨の巨樹・名木100選』(山梨県林業研究会編、山梨日日新聞発行)によると、山梨県のモミの巨樹は、「小淵沢のモミ」(幹周り5.9m、樹齢約250年)と「富士吉田 大明日見山(おおあすみやま)の神社(かみしゃ)のモミ」(幹周り5.6m、樹齢約250年)があります。普通モミの木の樹齢は100~150年で、樹齢250年の木はまれにあるそうですが、それよりも幹周りが大きく、とても貴重な木だったのですね。
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12月13日(日)に再度熊野神社を訪問すると、氏子の皆さんがしめ縄を作っていました。新年を迎えるための準備でしょうか。
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**** 見所紹介2 「甲府市地方卸売市場」 ****
山梨県の台所、鮮魚や野菜・果物を扱う甲府市卸売市場(しじょう)は、昭和48(1973)年に甲府市が開設しました。
広さは東京ドームの約2.5倍(106,389平方メートル)だそうです。
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現在、卸売業者4社(青果部2社、水産物部2社)、仲卸業者14社(青果部6社、水産物部8社)があり、働いている人は約350人、毎日仕入れに来る人は約500人とのこと。
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▲(一社)甲府市地方卸売市場協会ホームページより
令和元年の取扱高は、取扱数量約40t(青果30t、水産10t)、取扱金額約170億円(青果約90億円、水産約80億円)という規模です。
ちなみに東京豊洲市場の令和元年の取扱高は、取扱数量約60万t(青果約25万t、水産35万t)、取扱金額4,800億円(青果約830億円、水産約3970億円)だそうです。
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★さて、ここでクイズです。
甲府市が、年間支出金額で1位、2位、3位の食料品がそれぞれ2品ずつあります。
それは何でしょう?
(※答えは、ブログの最後にあります)
※総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別支出金額の都道府県庁所在市および政令指定都市ランキング・平成27(2015)年~平成29(2017)年平均」から出題です。
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/kenkoese/shise/shisaku/kenko/documents/2.pdf
**** コースのお楽しみ紹介 ****
国母通りを南下して、国道20号との交差点を越えた直ぐ右側に、和菓子屋「いつみ庵」があります。総菜キットなどを製造する㈱いつみ家が、平成23(2011)年に設立したお店で、おはぎ用餡子の生産から始まったとのこと。
一番の売りは、工場で直売している「釜揚げあんこ」です。ほかにも、ようかんを長期間かけて砂糖を析出させた珍しい「貴腐羊羹」や、甘さ控えめの「おはぎ」などがありました。甲府市が認めたブランド「甲府之証(こうふのあかし)」第一号認定の「とうもろこし大福 きみひめ」も製造・販売しています。
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**** コースの感想 ****
<国母地区>は、住宅地が広がる中に、まだ田んぼや畑がある静かなエリアでした。歩数は約9,500歩で大満足。トイレは南西公民館でお借りしました。「甲府市地方卸売市場」は、普段は一般の人は立ち入り禁止ですが、市場見学ができるそうです(2020年12月現在は新型コロナウイルス感染防止のため見学受付を行っていません)。消費者感謝デーや、市場開放「さかなっぱ市」も2020 年は中止だったので、今年は開催されることを願っています。
散歩の帰りに買った「いつみ庵」のおはぎは甘さ控えめでおいしく、甲府之証「きみひめ大福」は、確かにトウモロコシの風味がしました。
****【かずさんの 勝手に5段階評価☆】****
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★「クイズ」の答え
1位:ぶどう、あさり
2位:まぐろ、プリン
3位:もも、ワイン
甲府らしい食材ですね。甲府市地方卸売市場が一役買っているのでしょうか?
甲府市ウォーキングマップ
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/kenkoese/kenko/kenko/kehatsu/walking.html
<参考>
『こうふ 私の地域・歴史探訪 ~甲府を紐解く31地区の軌跡~』
https://kofu-tourism.com/news/77
一般社団法人 甲府市地方卸売市場協会
http://kofu-shijoukyoukai.jp/shijokyo/index.html
市ホームページ「地方卸売市場とは」
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/keekanri/business/shijo/chiho.html
東京都中央卸売市場 市場統計情報
https://www.shijou-tokei.metro.tokyo.lg.jp/asp/mreport.aspx?gyoshucd=1&year=2019&month=0&listno=11
https://www.shijou-tokei.metro.tokyo.lg.jp/asp/mreport.aspx?gyoshucd=2&year=2019&month=0&listno=11