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#838 雪ゆかば(1)束の間の幸福 #839 雪ゆかば(2)暗雲 #840 雪ゆかば(3)軍師 #841 雪ゆかば(4)突撃 …の続きです ![]() かよ「突撃!」 ![]() 「やばい! 戻れ!」 ![]() 「あ、あのチビが!」 「オレたちの基地が破壊されている!」 ![]() 「逃がすかっ!」 ![]() 「よくもやりやがったな!」 わたしの誤算は、逃げ遅れたことでした。このときはすでに体力が限界に… 「ちくしょう! 仕返しだ!」 「こいつは捕虜だ、人質だ」 ![]() かよ「紅葉!」 まゆみ「紅葉ちゃん!」 ![]() 「止まれ! 人質がどうなっても良いのか!」 ![]() かよ「問答無用! これでも食らえ!」 「うぐっ…」 かよ「(紅葉が作った)この弾は重い!」 この高密度の雪弾は後に「特殊兵器」「徹甲弾」などと呼ばれて恐れられました。 ![]() 「ぎゃっ!!」 「ああ…」 ![]() 「よ、よせ! 雪合戦なんだから殴るのは反則だべ?」 かよ「あんたらが紅葉を蹴ったのはどうなんだ? 反則じゃないのか?」 ![]() かよ「そんなルール知るか!」 ![]() 「ちくしょう! 憶えてろよ!」 ![]() まゆみ「紅葉ちゃん、大丈夫?」 かよ「紅葉しっかりしろ!」 紅葉「うん、大丈夫だよ…」 ![]() 紅葉「勝ったの?」 かよ「ああ、紅葉の作戦のおかげで大勝利さ」 紅葉「よかった…」 ![]() 「おー! 珍しい、山がガラ空きだぞ」 「来てみて良かったな」 山に、よそのグループがやって来ました。 かよ「あ…」 まゆみ「帰りましょう…。紅葉ちゃんが心配だし…」 ![]() かよ「いったい今日は何しに来たのかわからん…」 紅葉「ミニスキーとソリ…」 まゆみ「次は普通に遊べたら良いね」 この後、わたしは熱を出して幾日か寝込みました。 |
終わり
子どもの頃は体が弱いのに無茶なことばかりしていたような気もしますが、まゆみちゃんとかよちゃんがいたからこそ、死にものぐるいでがんばれたと思います。
その後の人生の中で起こった数々の事件と比べると、この「雪合戦」みたいなことは些細なことに過ぎませんが、修羅場をくぐり抜けてなんとか生きてこられた土台になっているのかもしれません。
…しかし、前から思ってましたが
暴力、酷すぎません?
そんな人生経験が無いので
(学校内外での対立等…)
なので、何故ここまで、酷くなるのかがわかりません。
文面だけだから、そう感じるのか…
実際酷いのか…
どっちにしろ、女の子に手をあげるのはカチンときます
そんなヤツらは、『特殊弾薬(雪球)』を投げつけてやればいいんです
しかし。
これは、既に「遊び」ではなく、「戦い」ですね~…。
東京に住んでいるので、雪で遊ぶ事はマレでしたが…。
もし、雪があったら。
私達も、こんな遊びをしたのでしょうか。
これら暴力的な人たちは、議員や役所幹部、会社社長などいわゆるエリートな人たちのワガママお坊ちゃまとその取り巻き連中が中心です。
普段は自分より弱い相手にしかケンカを売りません。(いちばん弱かったのがわたしでした)
裏ではひどいことをしていても表向きは優等生です。教師の目というのはどれほど節穴かと思いました。
中学校に入ると、優等生による裏での陰湿ないじめに加えて、「教師」対「不良生徒」の抗争もあって、大変な思いをしました。
わたしがいたところでは荒れた雰囲気だったので激しいことになっていましたが、よその地域ではそんなことはないでしょう。(たぶん)
わたしは小学生の時に転校しましたが、転校前の学校では平和だったのに、転校した先がこんな所でしたから、不運であったとしか言いようがありません。
様々な苦悩を想像しつつ拝読致します
共感や哀れみを求めるでなく
かと言って説教じみたり押し付けにはならず
絵が上手いとか文章が面白いなどは勿論そうなのでしょうが
紅葉さんの魅力は、その善良な”お人柄”そのものにあることを再確認いたしました
小学生・中学生のころは、わたしにとっては暗黒時代でしたが、良い友だちと出会えたことが光りとなって今も輝いています。
そうでなかったら、今こうして語ることも出来なかったでしょう。
>カタルシス
昔の思い出を描くことで、ほんの少しでも心の重荷が軽くなっているような気がします。
みなさんがご覧くださいまして、コメントをいただけることが、わたしにとって何よりの薬になっております。