川家住宅 5棟 主屋 附玄関 1棟 便所及び浴室1棟
洋館 茶室 二十八畳蔵 十二畳蔵 大正15年(1926)
〃 〃大正13年(1924) 大正末年 丸栄株式会社
中京区三条町 指定建62 平11. 4. 1
京都市指定有形文化財
川家住宅
当住宅は、綿布商を営む井上利助が大正15年(1926)に建てたもので、
主に商談や取引の場として用いられた。その後、川崎家の住宅として使用された。
屋敷は、通り側に門と塀を設けて、
奥へ順に茶室と洋館、玄関棟、主屋、便所浴室棟、土蔵2棟を配置する。
茶室(紫織庵)は4畳板入りで、南側に3畳の水屋が付属する。
洋館は外壁に大谷石と煉瓦タイルを用いており、
当時流行したF.L.ライト風の意匠に仕上げている。
主屋は中廊下をもつほぼ総二階の建物で、
2階にも本格的な座敷や洋間を設けている。
大工棟梁は明治・大正期に活躍した数寄屋大工の上坂浅次郎で、
上坂の他にも京都商事株式会社の創設者である塚本与三次や、
京都帝国大学教授の武田五一も設計に参与している。
当住宅は、大正期の大規模な都市型住宅で、洋館とともに主屋の2階に洋間をつくるなど、
和風の中に巧みに洋風を取り入れている。
用材・技法・意匠ともに洗練された当初の建物か゛一連でよく残っており、その価値は高い
平成11年
京都市