山中深くにぽっかりと空隙に山の沸騰音や心の沸騰音がもりもりと
せりあがってくる言葉の意外な浅さ、貧しさに気づいて息を呑み
表現衝動を放棄して、宮の内和尚は意味不明の吐息を洩らす。
友より嘆きのことばあり、息子自転車乗りて、若い女の子の乗りし
バイクと衝突の事故起こす、息子怪我するも相手の女の子は新車の
バイクの擦り傷のみを論ってどうしてくれると泣き出す始末。
友嘆く事しきりなり、真っ先に大丈夫ですか、怪我はどうですか、
のことばをかけて欲しかったと
命よりモノが大事の世なり、友は云うべきことば無しと嘆くなり。
饒舌ばかりが目立ちて辟易しはじめている宮の内和尚は沈黙の池の
青みに、沈黙する木々の紅みに、座して音なし苔むす石に、落ち葉の
茶みに、寡黙をのぞかせて、訥弁となり、また沈黙して沈潜する。
せりあがってくる言葉の意外な浅さ、貧しさに気づいて息を呑み
表現衝動を放棄して、宮の内和尚は意味不明の吐息を洩らす。
友より嘆きのことばあり、息子自転車乗りて、若い女の子の乗りし
バイクと衝突の事故起こす、息子怪我するも相手の女の子は新車の
バイクの擦り傷のみを論ってどうしてくれると泣き出す始末。
友嘆く事しきりなり、真っ先に大丈夫ですか、怪我はどうですか、
のことばをかけて欲しかったと
命よりモノが大事の世なり、友は云うべきことば無しと嘆くなり。
饒舌ばかりが目立ちて辟易しはじめている宮の内和尚は沈黙の池の
青みに、沈黙する木々の紅みに、座して音なし苔むす石に、落ち葉の
茶みに、寡黙をのぞかせて、訥弁となり、また沈黙して沈潜する。
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