秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷秋点描 暮らしの初秋 山里に歩いて

2013年08月30日 | Weblog

台風の接近が予想されるが、被害が出ないことを願う初秋から秋本番に

バトンタッチする季節になった

テラオにいさんは森林管理署の仕事でいやしモノレールの最上部を歩いていて

開けた場所から塔ノ丸から、剣、次郎を眺望して楽しんだようだ

今、奥祖谷ではカヤ刈り、カヤを束にして肥ぐろ作りに忙しい時期である

じっさま、ばっさまたちは曲がった腰を伸ばし延ばししながら野良仕事に

精をだしているが、カヤを束にして肥ぐろを作ることはなんとか出来るが

カヤ刈りは、鎌では埒が明かず、どうしても草刈り機でないとたくさん刈れない

機械を使うのは年寄りには無理がある

それで、中高年が引っ張りだこなのだが、その中高年が少なくて草刈りの需要に

追いつかないのである

で、テラオのにいさんが引っ張りだこなわけだが、これまた、なにかと用事が多くて

草刈りまで手が届かないのが実情のようだ

忙しいテラオにいさんだが、暮らしを楽しむことには達人の域に達しており、仕事の合間に

風景や草花を見つけて悦に入っている

























テラオ携帯写真 秋の気配が漂う風景















































































奥祖谷秋点描 暮らしの初秋 山里に歩いて

2013年08月27日 | Weblog

ここ、2,3日の雨で、随分季節が進んだような気分にさせられるほど、あの猛暑は

どこえやらの感じです

朝晩が涼しさを通り越して寒いぐらいの気温になり始めています、そういえば

夜の蟲の鳴き声がたくさん聞こえますが何種類もの虫たちの大合唱ですので聞き分けが

難しいです、朝方窓を開けますと、馬追い虫が一匹ちょこなんと机の上に訪れて

秋が来たよとささやいてくれました、夕べ、スイッチョン、スイッチョンの声がきこえましたが

この馬追い虫だったのでしょうか

自然のなかで暮していますとこんな嬉しい訪問を受けることもあります





今朝ぞ知る窓あけたれば訪れし秋告げ虫のうまおひの姿

なんとなくこころ逸りし秋知れど野べの芒は立ち始めなり



















テラオ携帯写真 窓を開ければ馬追い虫がちょっこんと机の上に訪れて秋を告げた






















野べにはススキが立ちだして秋風がそよめき始めた今日の風景




















ツルリンドウ

奥祖谷秋点描 暮らしの初秋 三嶺の自然を守る会

2013年08月24日 | Weblog


平成25年度環境保全功労者等大臣表彰受賞を受けました

NPO法人 三嶺の自然を守る会は常日頃の地味な活動ではありましたが

会員のみなさんや応援していただいた人たちの弛まぬ努力の賜物が認められて

今回の受賞に至りました、会員の方々、応援の方々にありがとうございました


NPO法人
三嶺の自然を守る会   暮石 洋
お問い合わせ
〒770-0866 徳島市末広4丁目4番41号
NPO法人「三嶺の自然を守る会」
TEL088-653-1445/FAX088-623-4580


三嶺の自然は年々破壊が酷くなる一方です、登山者のオーバーユース、林床の草花の裸地による

崩壊、樹木の皮剝ぎ等々によることが多大であります

「登山道や山頂部の裸地の拡大、コメツツジの盗掘、また山頂のトイレが原因と思われる水場の

水質汚染なども指摘されています。

三嶺の自然を守る会は、三嶺の現状をみんなで考え、楽し,く三嶺の自然を身体全体で感じながら

多くのボランティアの人たちとともに三嶺の自然を後世に残すために活動する

山岳自然保護の団体です」当会HPから抜粋

2000年の三嶺ロープウエー問題での活動は全国展開となり、白紙撤回を勝ち取り

また、三嶺山頂のトイレの汚物搬出、荷降ろしなどの活動などを地道に行い現在に至っています

その活動は観光的、商業的活動とは一線を引いて地味ではありますが、純粋に自然を

大切にする活動をしています

「主な活動

ゴミを拾いながら登る「三嶺クリーンハイク」
水質汚染を防ぐためのトイレ調査、水質調査
オーバーユースによる痛みの現況調査
山岳自然保護を専門家から学ぶ「三嶺塾」
豊かな天然林を専門家や地元の人と観察する「三嶺エコツアー」」 当会HPから抜粋

詳細は 「三嶺の自然を守る会」HPへアクセスしてください

URL http://kn8.jpn.org/mk/















友人から提供























暮石さんの挨拶  当会提供























三嶺の現状 山頂の裸地化回復の様子 当会提供





















鹿のよる木の皮剝ぎ 当会提供





















林床の崩壊 当会提供

菜菜子の気ままにエッセイ(夏風邪と神業Doctor 雨霰)

2013年08月23日 | Weblog
ガソリンの高騰がど偉い価格になっても、祖谷の村人は、絶対の絶対に
行かなければならない、場所がある。

車で片道1時間以上をかけて、絶対に行かなければならない 場所っ!

ぱ…ぱ… パチンコじゃあないよ~

びょういんなんだよぅ~!
専門の病院っ!
眼科 皮膚科 脳外科
婦人科 外科
その他 モロモロの専門外来っ

…で
この夏のワタシ
…去年と 違う…?
何を 飲んでも、試しても
一向に治らない
《カラダのダルダル病》

…で
二週間の間に
点滴 2本
O塚製薬様~
お世話に なります

…で
《神業を持つ先生》
に診て頂く為に いつものように、1時間かけて出掛け 受診する

25年の歳月を経て、待合室は 高齢化と 化していた

受付のお姉さんの、
ホウレイ線が、全てを物語っている

《神業を持つDoctor~》
に ボソボソッと 診察室から 名前を呼ばれ、ドアを開けて 中に入る

Doctorの机の上に
三枚の カルテ

看護師さんに、何か追加の指示を 出している
勿論、先に診てもらっていた、知らない患者さんの名前

その 指示を出しながら、処方箋を書く為にだけ、もう一枚の カルテに何か 書いている

看護師さんと 会話しながら、Doctorは 背中の 眼で ワタシに尋ねる~~~!

『今日はどうしましたか…?』

「一週間前から…喉が腫れて、市販の薬でもナオリマセン~」

Doctorの横顔に
律儀に 話し掛ける ワタシって ええ奴…

『ちょっと喉、見てみるわな…』

はっ 初めて
こっちを 向いたDoctor~

懐中電灯で チラッと、喉を覗いて くれた~~!
※ここで、 ワンポイントレッスン
患者は、舌を出しながら
『エ~~』
と 大きく発声します
大きく 『エ~~』と言えれば 一発クリア~お医者さんも 楽チン~

『腫れ…とんなあ…』
ボソボソと 言うDoctor~

聴診器で胸の音
クルッと ワタシが 回って 背中に聴診器

『ちょっと、横になって…』と呟くDoctor

足を 伸ばして
ベットに 横になる
素早い 患者のワタシって エエ奴

こ ここからが、
神業~!!!!

ワタシの足と お腹を
一秒の間に ワンタッチで軽く触診し、
ラストに 血圧を 測るっ!

なんちゅう スピードっ!

そして
留めは 患者自らの 処方箋~指示

『せんせいっ、抗生物質と、うがい薬、お願いしますっ』

『はい、わかりました』

点滴をして お会計は終了

背中で 患者の声を聞き
一秒で 二カ所の触診

まさに
まさに
カミワザ~Doctor

昔は
めちゃくちゃ 丁寧で、
主人の容態が、軽症の時には、神様的存在だったDoctor
きっと 高齢の患者様達で 溢れだして
開業医の時の 熱い情熱は 蒸発してしまったのか…な…?

でも
唯一の想い出 主人と 訪ねた診察室。
昔からの 看護婦さん。

……渇水な祖谷川
川で 洗濯も 出来ない位のカラッカラッな川~~

自然界には
逆らえないから
待ってみようよ
空からの 雨。

…生きることは、
大変だ

平和と言う名のもとに、権力を振りかざし、飼い殺しにされていく
それは
庶民が ココロを 病む
見えない内戦なのかもしれない

あーめん♪雨~ん♪

草 々





























































奥祖谷秋点描 暮らしの初秋 新たな脅威を手にしたひとびと

2013年08月21日 | Weblog

利便性、快適性を手に入れた我々は代償としてまた一つ新たな脅威を手に入れた

自動車からスマート家電、トイレまでサイバー攻撃に晒されることが判ったらしい

8月20日のyahooニュースの報じることによると

「 「サイバー攻撃は、パソコンやスマートフォンを対象にした犯罪と思っていたが
自動車からスマート家電、トイレまで対象になり得ることが判明した
実験を行ったのは、米国防高等研究計画局(DARPA)の助成を受けて自動車のセキュリティ問題を
研究しているTwitterのセキュリティ研究者 チャーリー・ミラー氏と
セキュリティ企業IOActiveのクリス・バラセク氏。対象車輌は米Fordの「エスケープ」と
トヨタの「プリウス」
ノートPCを使って後部座席から車の電子システムにアクセス。
速度計や燃料計などメーターパネルの表示を変える、ホーンを鳴らすといった部分から
エンジンのオン・オフ、急加速やブレーキ、ステアリングの操作まで行えることを実証した
車輌とノートPCは有線だけでなく、無線でも接続することが可能。確かに従来から「カーセキュリティ」という分野は存在しますが、これはあくまでも盗難防止を主目的とするもの。今回のような“乗っ取り”に関しては、まったく方向性の異なるセキュリティが要求されます。そして何より、悪意ある第三者が車輌を遠隔操作できるようになると、その危険度は盗難の比ではありません。簡単な悪戯程度ならまだしも、複数台が絡む事故を意図的に起こしたり、テロに使われる可能性も考えられます。電子制御システムが隅々まで行き届き、なおかつインターネット接続機能まで有する現在の車輌のだからこそ、逆にこうした手口が通用してしまうというのは実に皮肉なものです。

最近は、外出先からインターネット経由で操作できる“スマート家電”ブームが到来。さらに、照明やエアコンのオン・オフ、お風呂の湯沸かしをはじめ、電子ロックの施錠・解錠まで行える住宅も登場しています。これらは確かに生活する上で便利なものですが、一方で犯罪者視点から見ると非常に利用価値の高い存在なのです。

自動車やスマート家電については、第三者が敷地内へ侵入することなく物理的な工作が行えます。これは、今までにない新たな脅威といえるでしょう。」

自然現象の激しい変動に翻弄されている我々は、原発震災に次いでまた新たな脅威に翻弄される

のであろうか

利便性、快適性の暮らしの中にひとの生命を脅かす“影”の部分が潜んでいることを

忘れてはなるまい



























初秋 小さきものたち切なの初秋を生きよ

2013年08月18日 | Weblog


初秋、朝晩の涼しげな風に生き返った心地がする日々に小さき花たちは

猛暑や少雨を凌いで健気に生き延びている

もう4,5輪の花を咲かせたいものたち、まだこれから咲きたいものや

すでに咲かせて実の結実、宿根に栄養を供給するものたちなどそれぞれに

初秋の風に話しかけているのであろう

生物の営みは一瞬の停滞も無く変化しているのであろう、そのようなことを

考えながら、初秋を歩く樹林のなかに徐々に季節の移り変わりを感じて妙に

今更ながらと幸せと思うことだ

ひとのうき世も激しい変化に翻弄されている、近年に無いと称される猛暑、ゲリラ豪雨

落雷など気象変化は、目まぐるしく果てしないものとなってきた

しかし、自然界の成り行きならば詮無いことであろうが、ひとの暮らし方の行き過ぎから

自然界に多大のインパクトを与えてしまった結果、多少なりと気象条件に変化を齎したとすれば

自ら招いたものと受け容れるしかあるまい

同じような事柄が、今まさに、繰り返し蒸し返されようとしているのではあるまいか

「喉もと過ぎれば暑さを忘れる」のようにほんの数年前の原発震災の怖さをうき世は

忘れかけている過程にあるような気がする

ぼつぼつと、彼方此方から原発推進、輸出の声が揚がりだしているようだ

政府が動き出して、やがて、各社メディアが尻馬に乗っかるように世論を誘導するように

人々が気づかぬように上手く乗せられる何時ものパターンとなるであろう

延々と続き何時終わるとも判らない原発廃炉の道筋さえ、曖昧なことになっている

また、放射能汚染の実態さえ定かでない今、繰り返されることはどうなのだろう

「ひとは、今を生きる」ことが一番関心事なことなのだろう、しかも、快適にだ

ただ、生きているだけでは仕方ないわけで、絶対に快適に生きることが関心事だろう

いま、手に入れている便利さ、快適さをトーンダウンさせたくないのである

政府、電力業界、企業各社はそこを上手く利用しているわけで、経済は下向くぞ

電気料金は値上げだ、何時停電が起きるか不安定だ、企業生産が不安定だなどから

脅しに掛かり出す、すでに料金は値上がりしたように生活の快適さを脅してかかるのだ

それは、上手くひとの本質を突いたものである

ひとの本質の一つに欲望がある、此処までで良いはないのである、一時はそう思うが

一生此処までで良いと我慢出来ないのがひとの本質の欲望なのである

堪えられ無い欲望のために「喉もと過ぎれば暑さを忘れる」ことになるのであろう

何時ものパターンで何時ものように繰り返されて世のなか動いていくのでしょう

便利さ、快適さは手に入れたが、暮らしの保障の無い激しい気象変化、原発放射能に

ビクビクしながら生活していくことになったのは間違いないことでしょうね



テラオにいさん初秋の風に感じて

お盆がすぎれば、風がかわる。老婆は、はやくも肥えかりの心配をはじめ、

セミもミンミンツクツクボウが主役になってくる。

何もしなくても季節は秋にむかっている。

生き物はそれに合わせてしか生きていけない事にきずかされる。






今日の祖谷携帯写真を添えて






































































































































菜菜子の気ままにエッセイ(盆と花火と三日月と時々流星・合掌)

2013年08月14日 | Weblog


8月14日朝。快晴。7時前。
集落の方々が、集まってきた。
初盆の《ひとぼし》
の送り火が儀式が 始まる。

昔は日の出と共に、行われたと言う 集落もあるが、こちら側に住む者の事情によって
数々の風習も、少しずつ変わっていく。
変わらないのは、仏様に対する 村人独特の葬送の根源にある、強い思いいれの ようなもの。

四季折々、村の人々は、絶えず何かしらに、拝む。
この拝むと言う行為が、義務的に感じる人々が増えた時、数々の風習は
本当の意味で、消滅してしまうのだろう…か。

……
窓の外
ミンミン蝉が、夏を頑張っている。
意地になって 鳴いているように…も思える。
……で
……で
夕べの奥祖谷夏祭りの、花火大会の 花火をどこで?見たかって?聞いたか?
誰か 今 聞いたか?

あのね、
あのね
祖谷八景にね、またまたお邪魔して、あの秘密の場所から、眺めたのだ~~!

10人くらいで、
真っ暗な真っ暗な山道を
祖谷八景の主様の《自家発電灯》を頼りに?歩いて
小学生のチビも 2名参加。

主様、チビを従えて、いつになく、真面目に護衛しながら、先頭を歩いておりました。
※普段が不真面目とか、普段がしゃべりすぎるとか、そんなことは、一言も言ってはないよ~

…で
8時30分。
対岸斜め、奥祖谷夏祭りの会場当たりの 空をじっと 見つめながら、
周りは 漆黒の真っ暗闇~
無音…
いつもなら、いつもなら、
『この場所は、ワシが一人でこつこつ、切り開いた場所なんよ~!!!』
と 熱く熱く説明する 主様だが、今宵は 何も言わない。
どうしたんだ~!
あの 熱い 暑苦しく?自然公園プレゼン会議は、しないのか~?

と 心配して
耳を澄ませば、聞こえてきた。
主様の ボソボソお声

……チビに言っているみたい
『ここから、さきは行ったら危ないけんな』
『おっちゃんから先は出たら、危ないけんな』
『向こうの山から、花火上がるけんな』

主様
やっぱり やっぱり 単純に
《ええ人》

チビの安全が、頭の中でイッパイ・イッパイで、熱いプレゼンを、忘れていたんだ。

漆黒の空に
ぽっちゃり三日月
どっか~~んと 打ち上げ花火っ!15分~!
そして まさかの最高の贈り物~~~
ベルセウス流星っ~~流れた~~
思わず 全員 拍手~~~!!!歓声~!!!

盆の打ち上げ花火は
空に住む 者々への、
鎮魂歌
こちらは、元気だよ。だから、心配しないでよ。

ひとぼしの 竹の燃え尽きた跡の、小さな囁くような残骸の音。
打ち上げ花火の 残り火の消え去る 余韻。

静かなる
静かなる
自然界に 抱かれて
また 夏が 逝く。

魂への 合掌。




























































































菜菜子の気ままにエッセイ(盆と花火と三日月と時々流星①)

2013年08月14日 | Weblog

8月14日、祖谷地方。
山の中腹にある、お堂で、集落の人々によって、送り火の風習がある。
前日の朝から、集落の人々がお堂に集まり、準備にとりかかる

《松結わえ》と言うが、松の木も少なくなり、代わりに桧の枝が、代用されるようになった。
ミツマタの乾燥させたものと、桧の枝を二十センチくらいに切り、長い藁で 結んでいく。
結んだ百八本が一年分。家によっては二年、三年分。
集落のほとんどの人々が、その準備にお堂に集まる。
来ない人は、毎年決まっている。

私は、この日は、一ヶ月前から、連休の休みを頂いていた。
無理をお願いしたあとは、激務が待っているが、私は「仏様」の魂に添うことを、選んだ。
見えないことの中に、尊いものがある。私はそう信じている。

真面目に 書いておりましたら…
眠たくなってきたので、本人は 寝ます。

草 々


二女が、
お墓参りに行きながら、農道を走りながら、ぽつりと言った。

「墓 … ばっかり」

そして
全く 関係ないことを、つらつらと、聞いてきた
……
……
「母ちゃん…キレンゲショウマって…
……寒い山で咲くんだろ……ほんならぁ…家の冷蔵庫の中でも ええんじゃないん~~♪」

高山植物愛好家の皆様。すんませ~ん。
産んだのは、ワタシです~
育てたのも、ワタシでありんす。
ごめんなさ~~い

明日に続く

































































初秋 皿ヶ嶺の樹木に語れば

2013年08月13日 | Weblog

初秋 大地を焼き焦がすごとき連日の猛暑に身の置きどころも無くて

近くの自然の樹木のすき間に入れてもらった

樹木、草花たちも雨の降らない猛暑に少々うんざりぎみであったようで

年寄りの胡散臭いひとりの男がコソコソと木陰を探して徘徊しているのを

迷惑そうな顔をして眺めていたが、愚痴気味にぼそぼそと呟いているようだ

静寂のなかで、小耳を立てて聞いてみると、まあ、人間さまも苦労しているな

猛暑に、ゲリラ豪雨、地震と気象変動に右往左往しているな、もとはと云えば

人間さま自身が欲張りな暮らしをしたつけの結果が大方のことなのに気の毒にな

しかしなあ、これは、我々樹木、草花の自然にも及んでいるのだから暢気にも

しておれないよな、でも、ここの山はまだ良いほうだ、我々もまだ元気だし

草花たちもいっぱい咲き誇っているからなあ

祖谷の山々は草花のような下草は一面無くて丸坊主、樹木も皮をくるりと剥かれて枯れて

哀れな自然になっているらしい、

何れは自分たちも哀れな風景になるのだろうが、それもこれも、人間さまの御蔭だ

人間さまさえ地球に居なければなあ、自然の我々は万々歳なのだがなあ
















































































































奥祖谷初秋点描 暮らしの初秋

2013年08月10日 | Weblog

暦の上では先日立秋を迎えたわけで、秋の気配を感じるころなのだが

なかなか、どうして今年は猛暑つづきで暢気に立秋だなあと構える気がしない

ある地域では、少雨に猛暑でこれでもかと云わんばかりに大地を焦がす

また、違う地域では命の保障が出来ないほどのゲリラ豪雨に川の氾濫、土砂崩れ

まさに、異常気象が顕著になっている

ひとの暮らしの欲望の果てが気象の異常さを生み出しているのだろうか

そうだとしても、致し方ないことであろう、いろいろと危機感を持っていても

喉もと過ぎれば暑さを忘れるの類で、ひとは一時期騒いでも直ぐに忘れてしまう

これがひとの特性であり、年々繰り返して鯔の詰まることになる

大震災しかり、原発震災しかり、温暖化しかり、等々、騒いでも直ぐに静まり

忘れて、暮らしの欲望に精を出す、なんともひとの特性はいいものである
















































































菜菜子の気ままにエッセイ(僕は名はスコップ♪)

2013年08月07日 | Weblog

8月4日
村民一斉で、恒例の高齢による、道作りがありました。
8月の第一日曜日。道作りの日は 毎年決められています。
道作りとは、道を造ることではありません。集落の道を、整備していくことです。
草刈りと、側溝掃除がメインです。

そこで、僕が大活躍します。
そう、僕の名前は、「スコップ」
僕は、僕に触ってくれた人のココロの中の声や、人間様の様子が
全部解る 魔法のスコップです。

僕は結構、カラダはガタガタです。
それは、僕をバンバン使っている、菜菜子と言うおばさんが、乱暴に、僕を使うからです。

道作りの朝
僕は 強いチカラで、暗い車庫から お日様の中に、放り出されました。
主は 白い長袖に、ジャージ姿。 タオルを首に巻いて、麦藁帽子。

この麦藁帽子は、主様のではありません。主様の七年前まで人間だった旦那様の、麦藁帽子です。
僕の主様はオッサン化しました
ファッションとか
流行とか
全く 死語みたいです。

朝 8時前から
作業は 始まりました
おっちゃんが、いっぱい、いました。
おばちゃんは、主様と、隣の「腐った」と 自分で言っている、おばちゃんです

いっぱいいる、おっちゃんの中には、口だけを動かしながら
ただ移動しているだけのおっちゃんも、いました。
汗をかいている人。
一滴も かいていない人。
人のカラダは、いろいろです。

オッサン化した、主様は、狂ったように、必死で、僕を側溝に、叩きつけていました。
何か めちゃくちゃ 急いで 作業を終わらせたいみたいでした。

主様は 今度は 竹ほうきを握って 狂ったように、切った草を掃いていました。

僕は その間 しばらくガードレールで、もたれて休んでいました。
みんな、あんパン一個と、ジュース一本を、必死で食べていました。
半日の作業の報酬の、支給です。
暫くすると、電気屋のおっちゃんが、僕を連れて行きました。

おっちゃんは、几帳面なタイプでした。
側溝の側面の苔を、キレイに取っていました。
菜菜子さんが、おっちゃんに一喝しました。
「苔まで取らんでええよっ!そんなことに、体力使わんといて~」
おっちゃんは、
慣れない仕事のせいか、ゼェゼェ言ってました。
ドラえもんに 似ていました。

このおっちゃんの 脳内を 覗いてみました。
打ち上げの、《アルコール》のことで、溢れていました。

近所のN石土建のおっちゃんも、タオルを頭に巻いて 黙々と頑張っていました。

一輪車に側溝の泥を集めては、何回も何回も捨てにいっていました。
頭の中は、覗けなかったです。
割と 単純そうに、見えました。特に悩み事はなく…悩み事まで行き着く前に
イッパイ予定が入るから、悩んでいる暇が、ないみたいです。

菜菜子さんは、どこかで、待ち合わせがあったらしく、側溝さらいをしながら
テラオの兄さんに電話を、かけていました。

「ごめんよ~遅れる~先に行ってて~」

作業は、12時で終わりました。菜菜子さんは、それから 必死で身支度をしていました。
オッサンから
女子に 変身しなければ、いけません。
シャワーを浴びてから、独り言を 言っていました。

「時間ない~!」
「髪型、どうでもええか~」
「シャンプーする時間ない~!」
「髪の汗は、スプレーでごまかそう~」
「面倒くさ~面倒くさ~もう纏め髪にしよう~~~」
「お腹すいた~お腹すいた~~~~」
……
……
僕の主様は
きちんと身支度する時間より、集落の道作りを、第一に優先した人です
僕は そんな 主様が
一日も早く 女の子に目覚める日が来ることを、ココロから 願っています

お わ り












































































奥祖谷晩夏点描 暮らしの晩夏

2013年08月02日 | Weblog

作文   小学四年生 樹

ぼくはこの夏休みに、徳島のつるぎ山におじいちゃん、おばあちゃんと一緒に登りました
おじいちゃんはほんとは下から歩いて登ったほうがいいのだけれど、ぼくがお山に登るのは
初めてだから、リフトでお山の中程まで乗ってそこから歩くことにしました。

リフトはちょっと怖かったけど、いろいろな花がたくさんあり、遠くの景色も見えて
とても良かったです。

西島という所でリフトを降りて、それから1時間ほど歩いてつるぎ山の頂上に着きました
頂上はちょっと霧が巻いて見えないところもあったけれど、350度ぐるりと見渡せて
すばらしかったです、ほんとにお山がたくさんあり山また山が連なっていました。

眺めを楽しんだあと頂上からちょっと下りた所につるぎ山頂上ヒュッテという小屋があり
中に入ると食堂とみやげ売り場がありました。
ぼくはばあちゃんにおねだりして、記念にリュックに付けるキーホルダー、お姉ちゃんに
クリスタルを買ってもらいました。弟のウーティーはまだ3歳だから、帰りに妖怪屋敷で
うーちゃんの喜びそうなものを選びます。

夏休みになって、ぼくみたいな小学生やぼくより小さな子もお父さん、お母さんなんかに
連れられてたくさん登っていました。大人も子供もあまりに多いのにびっくりしました
こんな山奥に何時間もかけて登りに来る人がいるなんてぼくは知りませんでした。
おじいちゃんに聞くと、つるぎ山は日本百名山の一つだから全国から登りに来るんだそうです。

登る道すじに木の皮がくるりとはがれて枯れそうになったものや花の周りを網で囲ったり
その網にくっつけて丸太にすき間が出来たような階段を作ってそこを人が通るようにしていました。

おじいちゃんに何でこんなに網で囲ったり、階段をつけたり、木の皮がはがれているの?
ふしぎだなあと云いました。

おじいちゃんが話してくれたのは、つるぎ山はずーと前まではこんなことしなくても花も
綺麗にたくさん咲いていたし、木も皮がはがれることもなく元気な木だったそうです。

それが10数年ぐらい前から、だんだん動物の鹿が増え始めて、鹿が今まで食べていた食べ物が
減って無くなりだして鹿も生きるために今まで食べなかった食べ物を仕方なく食べるように
なったそうです。

これは、つるぎ山だけではなく、ぼくが頂上から眺めたたくさんの遠くの山々も同じように
鹿の被害があるそうです。また山のふもとに住んでいる人たちの畑の農作物や植林した杉などの
木も被害にあっているそうです。

人々はこれを鹿の食害と云っているそうです、日本全国の山々や麓の畑などに広がっていて
いま、大きな問題になっていて、どうやって被害を防ごうかと人々は頭を悩ませていることを
聞いて、ぼくはびっくりしてしまいました。

おじいちゃんはいろいろと説明してくれましたが、小さいぼくには良くわかりませんでしたが
人々が、鹿の食害、鹿の食害と云って、ほんとに鹿を悪者のように云いよるけど
鹿が悪いわけではないと、じいちゃんは云います。

じいちゃんはほんとに悪いのは人間だそうです、人間に危害を加えると云って日本オオカミを
絶滅してしまいました、オオカミは鹿の天敵でもあって、鹿を増やしたり、減らしたりして
適当な数に調整する役目をしていたそうです。

鹿は天敵のオオカミが居なくなったのでだんだん数が増えるようになりました、そして食べ物が
少なくなり、里に降りてきて畑などの農作物を荒らすようになり、今まで住んでいたところも
人間に追われたりしながらも数を増やして被害が大きくなったそうです。

だから人間が一番悪いのだそうです、動植物の生存のバランスを崩したのは人間だと
じいちゃんは云います、ぼくはこんなに難しいことはさっぱり判りませんがじいちゃんが
悲しそうな顔をしたので、ほんとうだろうとぼくは思います

つるぎ山登山やお泊りした「いやはっけい」でじいちゃんのお友達のおじさん、おばさんに
バーベキューやそうめん流しをしてもらいいっぱい、いっぱい、楽しい思い出を作りました
                                                                               おわり