新緑に癒されながら、毎朝国道32号をひた走る。
みんな、どこに向かって走っているの?
まるで上空から操られているみたいに、みんなが同じ速度で走り、たまにビュンと追い越ししたりする車が、変に目立って感じられる。
規定速度以下で走る車も、迷惑に感じられたり、車社会も人間社会も、どこか似ている。
そんな前置きで、いつものお知らせです。
秘境でまいにちいろいろ頑張っている つむじんこちゃんの 次回のモーニングカフェは、5月14日日曜日。毎月第2日曜日ですよ。
そんな美味しいパンのお話で、またまた父との思い出がある。
あれは、小学校三年生の遠足だった。
昔は小中学校の遠足は、全て 地元の山歩きか川巡りでした。
山なんて、今みたいに整地なんかしていなかったので、酷いときは藪の中を、目に突き刺さりそうな枝を払いながら登っておりました。
あれは今思えば、登山ではない。サバイバルに近い。
で、いつもの白ご飯のお弁当に飽きていた私は、同級生の誰かのサンドイッチ弁当に憧れて、これまた忙しくする父の背中にオネダリをした。
『父ちゃん~、お願いがある~あのな、遠足のお弁当な、サンドイッチが食べたいっ!!おねがいっ!勉強するけん、サンドイッチ作って~食べたい!!』
父は以外にあっさりと、引き受けてくれた。
『よかっ!さんどいっちばいねっ!よかとっ!』
そして、遂に遠足当日。
わたしは嬉しさの余り、担任の女先生に前日から、自慢してしまっていた。
『せんせい~わたしの明日のお弁当、サンドイッチです♪』
先生が一緒に食べようかしら!?みたいな返事をしてくれたのが、めちゃくちゃ嬉しくて、オカッパ頭はテンションマックス。
サンドイッチばかりが、目的地の小川の(うまの川)まで、グルグル回っていた。リュックサックは、軽い♪
だって白ご飯じゃなくて、
だってサンドイッチだもん♪
ずっと父の料理を勘違いしていたんだ。
父はラーメンとか、焼き鳥以外にも、洋風料理が出来たんだー
父ちゃん、ナイス!
サンドイッチナイス!お日さまは真上に上がり、気分上々~
『イタダキマース~!!』
と 大口を全開にして、サンドイッチに カジリツイタ!!!!!!
クチの両端から
ぐにゃぐにゃと 何かが飛び出した!!!!!!
……
……
マーガリン
まーがりん
マーガリン
オッサンは、やっぱりオッサンだった。
食パンに約一センチの厚さでマーガリンを敷き詰め、何もハサマナイで、食パンで蓋をして、
それを サンドイッチだと勘違いしていたんだ。
一気に気分は 落ち込んだ。
何も入っていなかったから、ニセモノだと すぐに理解できた。
家に帰ったら、父はサンドイッチは美味しかったか?と聞いてきた。
一言だけ、父に言った
『父ちゃん…あれはサンドイッチじゃあないわ、友達のもらって食べたサンドイッチと、ぜんぜん違う…』
父がリベンジしたのかは?記憶に残っていない
真実は闇の中だ。
ニセモノではない、美味しいパンとコーヒーな時間を、なこちで、味わって下さいね。
優しい優しい 祖谷の風が縁側に広がっていますよ。
草 々