我が家の火鉢と自在かぎと鉄びんとコールマンのランタンとめんめ塾のポスター
祖谷の夜は静まりかえっています、夕方一時帰宅の喧騒がありますが
それを過ぎるとピタッと物音がしなくなり、夕闇が徐々に迫ってきます
林道はくねっていて、近所の家は杉林で囲まれていますので家の明かりは
勿論生活の音さえ聞こえません。
4年ほど前久保集落に来た頃、近所の人達に歓迎会を近いお家でして頂き
ました、雨の日で夕方お邪魔して楽しく過ごし11時過ぎにお開きにし
帰りかけましたが道が判らず墨をひっくりかえしたように真っ暗でした
已む無く返して懐中電灯をお借りしました、以後夕方出かける時は電燈を
持って出かけるようにしています。
夜中の2時、3時ごろに目を覚まして外に出ますと晴れた夜は満天の星が
きらきらと、そんなときは椅子を持ち出して朝方近くまでじっと眺めて
いることもあります。
たまに近くで獣の気配がすることも、猿、猪、山ウサギの類なのでしょうか、
判りませんが獣の騒ぎで目を覚ます事がありますし、軒先に吊るした玉ねぎ
を狙っていた猿を見つけたことがありますから。
自然の思し召しのままに生きることを土地の人たちは長年の生活から学んで
いるのでしょうか、なにごとにも自然に聞いてからしわしわ(ゆっくり)やらんかえと。
奥の井集落の娘さんの家に身を寄せている中尾ばあちゃん(87歳)は20年前
にはあの寒峰の登山口住吉神社から反対周りに登る登山道の1000m地点にある
空き家(磯谷家)の直ぐ下に住まわれていたとのこと。
まだ林道が付いてない頃は下の下瀬集落から荷を背負って赤道を歩いて荷揚げした
ものよと云っておられた、しんどいと思ったが苦労したとは思わなかったと笑って
いた。
87歳とは思えないほど張りのある綺麗なお顔をしている可愛い元気なおばあちゃんでした、いつまでもお元気で。