長年の畑仕事で両膝を傷めて苦しんでいた久保集落最上のT老婦とは昨年の10月初めに訪ねて
ちょうど蕎麦の刈り取りをしているときであったが、膝は痛そうな感じであったが元気に動いていた
その後下旬に訪ねて林道を走っていると、ちょうど徳島に居る息子さんの車で下りてくるのに出くわして
そのときの話では検査を徳島市内の病院で受けるとのことであった
以後ぼくも訪ねる機会もなくて、電話をしてみるが久保にはまだ帰ってないらしく不通であった
そうこうしているうちに冬になる祖谷入りも叶わずじまいになった
どのように過ごされているのか、元気なのか、心配のまま、春も終盤になりかけた4月末にやっと訪ねることが出来たが
未だに帰った無かった
ちょうど近くの家の方が居たので聞いてみると、T老婦は思い切って両膝の手術をしたそうである、いまはリハビリを
しているらしいので、早くとも5月の末か6月始めごろに帰れるらしいとのことであった
で、6月の11日に訪ねると早くも畑でゴミ焼きをして働いている、まあ、じっとしていないT老婦であった
元気になって山に還ってきて畑仕事が出来るよろこびを分かち合いうれしくなった
縁側で祖谷番茶をいただきながら久しい再会を祝して、お互いの近況を語りあった、しばらくの入院で顔つやも
以前より良くなって健康的であった
痛かった両膝もいまは、ぜんぜん痛みの無い膝になり畑仕事も楽で、楽しくなったと笑顔で話していたが
リハビリの痛さとしんどさは年寄りには並大抵のものではなかったらしく、ほかの人たちのなかには
途中で我慢しきれずに退院するひともいたそうである
T老婦は祖谷に還りたい、畑で仕事がしたい、しずかに山の、ふるさとの風景を見たい一心で頑張り通したようだ
まだ、還って3,4日しか経ってないが、さわやかでおだやかな表情をみるとT老婦にとってわが家は幸せの宝であろう