28日に黄金マクワウリが取れた。マクワウリは懐かしいだけではなく、メロンにはないさっぱりとした甘さが好きだから作るようにしている。
しかしことしは不作だった。知り合いの農家も不作だった。長梅雨のせいかなという。初期生育は順調であっただけに意外な結果になった。わが菜園でも楽しみにしていたのに実が大きくならない。かなりがっかりしていた。ところが覆い茂る葉の後ろに黄金色に輝くのを見つけた。2個あった。いずれも完熟状態のものであった。
マクワウリの完熟のサインはわかりずらい。一番のポイントは、ヘタの周りにできる小さなひび割れ。これはもちろん自然にひび割れたもので、これが完熟のサインだといわれる。今回収穫できたのもそうだ。もっとひび割れがすすめば甘味が増す。
実際に売っているマクワウリは、未熟の状態で収穫したものだから、ヘタの周りにひび割れがあるものはまず見ない。たとえそれがあったとしても、これが完熟のしるしだと知る人はかなり少ないはずで、大多数は見た目が悪いからと敬遠するだろう。
いまはメロンばやり。メロンの甘さを経験してしまうとマクワウリは退場せざるを得ない。プリンスメロンが登場する前の昭和30年代から40年にかけては、お盆のお供え物といえばマクワウリで、それを井戸水に冷やしてよく食べた。
完熟しているからすぐに冷蔵庫で冷やして食べることにした。メロンのやわらかさよりも、ややかための食感がいいのである。でも、甘さの面ではもの足りない。もう数日間追熟させたほうがいいのかもしれない。2個のうちもう1個はそうすることにした。