この秋にとれた新穀である。母親は「新米」と言わず「新穀」と言っていた。子どものころに覚えた言葉は体の一部になっている。だからいまも新米ではなく新穀だ。たまに自分の口から新米と言うとどうも違和感がある。
晩酌はお米のジュースばかりを飲んでいる。お米そのものにはあまり関心がないというか、かみさんが買っている米を「今日の米はうまいね」とか「今日の米は硬いね」とか言いながら食べている。こりゃまずい!という以外はどうのこうのと注文をつけないで食べている。清酒には人一倍うるさいのだが、お米には淡白である。それだけいま食べている米はまずくなく、当たり障りのない程度の米なのだろう。
そば打ち会のメンバーに専業農家の方がいる。ベテランである。有機農法を実践されていて、有機農法を勉強したいという人たちのために「むそう塾」を開いている。一昨日だろうか、ウオーキングのとき、この方の田んぼでちょうどコンバインで稲の刈り取りをしていた。田んぼも有機農法だ。立ち止まって刈り入れを見ていると、この米を食べてみたいと思った。かみさんがいつもどこから米を買っているのか全く知らないが、ご縁があってこだわり農法で作った米を味わうのもいい。今晩は晩酌を早々に切り上げて新穀のご飯を楽しもう。
ちなみにお米の食味試験の内容は次の通りだという。これらの項目を意識して食べると、食べている気がしないだろうね。
外観: 色は白く、艶(つや)が見られ、粒(つぶ)の形が良い
香り: 風味がある
味 : 喉ごしの感じの良い滑らかさと、噛んでいるうちに感じる、僅かなあま味
粘り: ご飯を噛んで、離す時の歯や口腔の感覚
硬さ: ご飯を噛む時の歯ごたえ
いまのソバ畑の状況。ソバの花が8分咲き。週末まで見ごろだ。