落日を懐に抱き宍道湖や
( らくじつをふところにだきしんじこや )
足立美術館からホテルへ戻るには、タクシーを利用しました
かつて旅した時は、ブラブラ松江の町並みを楽しみながら
歩いたのですが、高齢の母を連れているものですから、タクシーを
奮発しました
ドライバーさんは、「今日は、きっと素晴らしい夕焼けが、見えるでしょう」って
おっしゃいます
前回は、曇がちで、夕焼けは、全く気配も感じられませんでした
せっかくだから、見に行こうかとなりました
ホテルから見える向岸に、夕陽スポットが、あります
カメラをセットした人や、携帯のカメラを向ける若者のグループも、居る
皆、思い思いに夕陽を、鑑賞する
カメラに集中しているおじさん
寄り添っているカップル
わたし達、母娘は、何故か離れ離れに座って、黙って見ていました
何故、宍道湖の夕焼けを見たかったか?
若い頃、同僚が失恋の傷を癒しに、一人旅し、
宍道湖の夕陽に感動したと聞かされたことが、あります
2つ年下の同僚、
失恋で、一人旅をしたと打ち明けられました
20歳を過ぎたばかりのおんなが、一人旅する勇気に
「おとな~~」 でした
ここで、「あ~あ、あ」の溜め息が、誰からももれました
僅か、3分足らずのドラマでしたが、もっと長い時間に感じられました
納得です
この夕焼けなら、失恋のひとつやふたつ吹っ切れるってものです
夕焼けを見るのでは、なくて、周囲で鑑賞する人々もわたしも
まるで夕焼けのなかの景色の一部としてあるような大きな落日でした
連れて行ってくれた、ドライバーさんが、「完璧!」
「宍道湖でも、滅多に見られない見事な夕陽日だった」と興奮するほどでした
575、どうやっても季語が、入りません
写真からも季節を感じさせるものは、ありませんね