昨日に続き、穏やかな日和でしたね。
関東地方は、明日から崩れそうですが、週末には回復の予報です。
午前中にTTA手術予定のラブ(♀)を動物病院へ連れて行きました。
これより行なう事前検査に問題が無ければ、午後から手術の予定です。
執刀医である院長から手術に関しての詳細説明を受けた後、飼主さんの代理人として二通の書類にサインをしました。
そして不安そうな患犬を渡して病院を出たのは12時15分。
12時半に別の相談を受けることになっていましたが、20分程の遅刻となり恐縮。
相談内容は六ヶ月齢ラブ君の前脚の跛行に関して。
今朝早朝に気付き、その後気になって眠れなかったとの事でした。
歩様を観察させていただき、幾つかの注意点(動物病院へのかかり方など)をお話しして落着。
帰宅後着替えて上京、、、。
夕食前の19時過ぎ、無事に手術が終わって経過良好であることの連絡が有りました。
最近特にご相談の多い『犬の膝十字靱帯断裂』に関して書きます。
数年前までは犬達の「膝の怪我」がこれ程多いものとは、直接(患犬に)関係する迄は殆ど認識していませんでした。
ただ、それまでやっていた幾つかのスポーツで、自身が骨折したりアキレス腱を切ったり、膝などの靱帯を切ったりしていまし
たから、どうするとどうなるか位は判っていました。
サッカー、スキー、ラグビー選手に多い「十字靱帯断裂」と言う重い怪我が、犬にも起きるんだなぁ~と言うのが最初に受けた
実感だったでしょうか。
以下、TTAと言う手術方法を行った犬達をリハビリして来た経験から、思いつくままを書かせて頂きます。
※TTAに関しては、動物病院のサイトで学んでみて下さい「ホンド動物病院」 「藤井動物病院」 「川瀬獣医科病院」
A-18ヶ月齢♀・手術後三日目の患部
手術後すぐに「疼痛管理」及び「アイシング」が行われます。
痛みを無くし、患部の腫れを抑えるのが目的です。 24時間体制、数時間ごとにアイシングを行います。
B-20ヶ月♀・手術後三日目
手術後三四日後には患部の腫れも引き、面会も可能となります。
ハイパーな子で、最初の面会時にハシャイでしまい手術部位を骨折、再度手術となる子も少なくありません。
同 上
手術後は出来るだけ早期に歩かせた方が良いとされています。(一日数回の制限運動)
但し、「腫れ」が起こった時に適切にアイシング(及び休養)を行う事が大事です。
C-16ヶ月齢♂・手術後四日目
手術後は、飼育(予後)管理が不十分な場合「続発半月板損傷・脛骨骨折・インプラント移植失敗・細菌感染・舐性肉芽腫・
切開性外傷・膝蓋骨内方脱臼」等の合併症が起こる事も考えられる為、術後の管理と患犬の観察はとても重要となります。
同 上
手術部位(縫合個所)を舐めてしまう困ったWanには、エリザベスカラーの装着が望まれます。
※もっと小さなカラーを工夫して(穴開け加工)付けることが多いようですね。
C-エリザベスカラー装着
抜糸は概ね手術後二週間経ってからになるでしょうか。
C-抜糸・手術後15日目
リハビリを始めてから10日目。 痛みは無く、手術した関節に違和感は感じられないようです。
体重管理は、通常体重の20%程度の減量を行っています。
C-手術後15日目
リハビリは患犬の意欲を充分に高める為にも、出来るだけ自然の中に出て行った方が効果的と思われます。
同 上
給餌には特別な副食物やサプリメントを与えます。 動物病院から指示されるものではありません。
術後一ヶ月目は、傷の治りを促進したり、造骨作用を助長する様なものを与える様に心掛けます。
リハビリ(制限運動)は規則正しく休みなく行われます。週ごとに考えられたメニューを消化し、常に目標到達を確認します。
術後二週間位では未だ跛行の認められる個体もいますが、それも徐々に緩和し違和感無く歩ける様になるのが普通です。
C-リハビリ・手術後18日目
個体によってリハビリの進捗は異なります。 服従訓練等の不十分なWanは、最初の一ヶ月目は遅れがちが目立ちます。
進捗の著しい個体には、この頃から「筋肉を増強する働きのあるサプリメント」等を多用する事も有ります。
同 上
跛行などの問題も無く計画通りリハビリが進んだ場合、時々広い場所に解放して自由な動きの中で歩様などを観察します。
三週間経っても跛行が続いたり腰を落としたりする傾向のWanは、何処かに異常が現れています。
稀に半月板損傷の見落としや馬尾神経の疾患、リハビリ中の事故等が考えられますから、すぐに執刀医に診て頂くことです。
C-手術後56日目
専門的に適切且つ充分なリハビリを行った場合、四ヶ月目からはごく普通の生活が可能と思われます。(預かりの場合帰宅)
C-手術後四ヶ月目
このWanは、飼い主さんが待ち切れず、二ヶ月のリハビリで帰宅しました。
そして手術後四ヶ月目に反対側を断裂しました。多分、帰宅後充分な管理が出来なかった事が原因と思われます。
獣医師の診断は反対側・十字靱帯部分断裂と言う言わば典型的な事例でした。
ブログライターの制限字数を超えてしまいました。 よって別途更新させて頂きます。
翌日(11日)に移行します
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