4回にわたってカヒコとアウアナの出場チームをざっと紹介し終えたところで、結果の事も書いておきましょう。
まあ今年の結果は既に様々な場所で発表されていますので、そんなのとっくに知ってらい!(何方言だよ)という方は結果部分を飛ばして後半の与太話にお付き合いいただければ幸いです。
【カヒコ】
女性部門
1. Ka La 'Onohi Mai o Ha'eha'e - Kumu Tracie and Keawe Lopes (585)
2. Halau Na Lei Kaumaka o Uka - Kumu Napua Greig (579)
3. Hula Halau'o Kamuela - Kumu Kau'ionalani Kamana'o and Kunewa Mook (570)
4. Halau Mohala 'Ilima - Kumu Mapuana de Silva (567)
5. Halau I ka Wekiu - Kumu Karl Veto Baker and Michael Casupang (561)
男性部門
1. Kawaili'ula - Kumu Chinky Mahoe (590)
2. Ka Leo o Laka i ka Hikina o ka La - Kumu Kaleo Trinidad (585)
3. Halau Na Mamo o Pu'uanahulu - Kumu William Kahakuleilehua Haunu'u "Sonny" Ching and Lopaka Igarta-De Vera (578)
4. Halau I ka Wekiu (576)
【アウアナ】
女性部門
1. Hula Halau 'o Kamuela (597)
2. Ka La 'Onohi Mai o Ha'eha'e (593: tiebreaker 824)
3. Halau Na Lei Kaumaka O Uka (593: tiebreaker 822)
4. Halau Ka Lei Mokihana o Leina'ala - Kumu Leina'ala Pavao Jardin (590)
5. Halau Hula Olana - Kumu Olana and Howard Ai (588)
男性部門
1. Ka Leo o Laka i ka Hikina o ka La (609)
2. Halau Hula 'o Kahikilaulani - Kumu Nahokuokalani Gaspang (586)
3. Halau Na Mamo o Pu'uanahulu (818)
4. Halau Kekuaokala'au'ala'iliahi - Kumu 'Iliahi and Haunani Paredes (585: tiebreaker 810)
【総合】
女性
1. Ka La 'Onohi Mai o Ha'eha'e (1,178)
2. Halau Na Lei Kaumaka o Uka (1,172)
3. Hula Halau 'o Kamuela (1,167)
男性
1. Ka Leo o Laka i ka Hikina o ka La (1,194)
2. Kawaili'ula (1,169)
3. Halau Na Mamo o Pu'uanahulu (1,163)
【2014優勝】Ka Leo o Laka i ka Hikina o ka La
………という結果でした~。カレオさんおめでとうございます。
まあカヒコもアウアナもあの出来映えならば十分納得、むしろ優勝しなかったら可哀想すぎるレベルですな。
やっぱカレオさんはカネの方が好きだわ、うん。
ミカさんがいた頃はワヒネも良かった…というかあのLei Ana O Manoaはレジェンドですけどね。
カレオさんとこに限らず、団体はミスアロハフラと違って(笑)私にとってはほとんど「だよね~」な結果でございました。皆さんはいかがでしたでしょうか。
え~まず男性部門から。
カヒコもアウアナもカレオさん、チンキーさん、そして久々に出場のサニーさんと常連さんが手堅く入った感じといえましょう。
現場で拝見していても、この3チームはいずれも安定の実力の持主で、期待どおりの高レベルの演技を見せて下さったという印象でした。
それは言い換えると「安心感はあるが、度肝を抜くような真新しさは無い」とも言えるわけですが、難易度の高い振付をこれまた高い完成度で踊るとか、一糸乱れず揃えるとか、そういった「純粋なダンスとしてのレベルの高さ」はやはり評価されてしかるべきだと思いますので、順当な結果だったと思います。
サニーさんのお教室の演技からはいつも手堅く点数を稼げるポイントを熟知したうえで「取りに行っている」という印象を受けます。
まあ私ごときは審査の事なんて大して分っちゃいないんですが(笑)、クムご自身がメリモ審査員を務めた経験をお持ちである事を考えると、あながち的外れな印象ではないんじゃないかしら。
チンキーさんはとにかく振付のレベルが高い。高すぎるほど高い。
私のリスペクトのきっかけとなったカエルフラだって、観てるぶんには楽しいけれどじっさいに踊ったらそうとうハードを通り越して鬼モードだろうな、と思いつつ観たものです。
ましてやカヒコなんかもう、チンキーさんがダリル師から受け継いだのと同じ戦士のようなフラ(というか、コレを日常的に踊っていたら立派に戦士としてのトレーニングになると思う)であり、ダンサーの皆さんはいくら若いとはいえよくもまあこれだけハードルの高いクムの要求に応えているものだと感嘆しきりです。
そしてカレオさんのお教室、ここはもう振付の難易度が高い事にくわえて、息つく暇を与えぬフォーメーションも効果抜群で、カレオさんの振付師・演出家としての能力が十分に発揮されているという印象でした。
カレオさんのカネは今までもロパカお姉様のNakulukulu Ka Naluから始まる野性的なフラとか、モダンな装いで踊った蒸気機関車にまつわる曲とか、ちょっと思い浮かべただけでも印象的なものが沢山あり、これだけ観客の記憶に残る舞台を創れるのはやはりカレオさんのプロデューサーとしての手腕ゆえでしょう。
もちろん、それを高い水準で具現化するダンサーのレベルも素晴らしいです。
また他の入賞教室として、ヴィトさん&マイケルさんのイカヴェーキウは個人的に元々たいへん好きな踊り方です。スタイルとしてはカネの出場チームの中で一番好きですね。
ヴィトさんと直接お話しした事は数えるほどしかありませんが、やっぱり「踊り方が好き」と思うお教室のクムは根本的な美的感覚に共感出来るものがあるんだなあ、と感じました。
今回もこのお教室の良さは十分に出ていたと思いますが、今はまだ世代交代の過渡期なんでしょうね、多分。
今後若きダンサーの皆さんがどう成長してゆくか楽しみに見守りたい心境です。
そして美しいナホクさん率いるカヒキラウラニ、こちらは流石にレイ・フォンセカさんのお教室だけあって、フラに対する真摯な姿勢とか、築いて来た伝統への誇り、そしてなによりも溢れる愛が感じられて、私とは全く異なる系統ながら好きなお教室の一つです。
要するにマーク様みたいな破天荒な事はしないし、新しい事にどんどんチャレンジしたりするのとは違うけれど、懐かしい場所に帰って来たような安堵感を覚えられる演技といえましょう。
あとマウイ島のイリアヒさん。
おお……、どうしてもあの
伊勢丹ジャケットの印象が強すぎるどうしよう。
しかしこちらのクムはプログラムの写真にも
ツッコミどころを探さずにはいられないツーショット(下図参照)を使っていらっしゃったりするので(笑)、いちいち驚くのは野暮ってモンですね。
何故オラナさん&ハワードさんのような自然な感じが無いのか…それとも、あの自然さはアイ夫妻くらい永い時を共にしなければ出ない領域なのか………?
まあ
実質夫婦であった経験が無い(ついでに親が夫婦であった状態も知らない)私がいくら考えても謎は解けませぬ(笑)。
ともあれ、それらの先入観を一生懸命振り払いますと、私イリアヒさんも好きでございますよ。
こちらのお教室をメリモで拝見するようになってからまだ数年ですので、これからますます磨かれていくのではないでしょうか。
カネの入賞チームを見ていくと、やはりあくまでも「フラとしてレベルが高い」ことが評価されているようです。
体育会系だったりエレガントだったり、コンサバだったりチャレンジ精神に溢れていたり、チームによって特色は様々ですが、あくまでもフラが優れている事が絶対条件なんですね。
それでも私はレベルや審査結果がすべてとは考えておらず、点数の上では評価されなくとも、「ダンサーが純粋に楽しんで踊っているチーム」も好きです。
正直な話、「随分揃えているなあ」と思いつつも見てると眠くなっちゃうチームがある一方で、「踊っていて楽しそうなダンサー」「クムが心から楽しんで作った事が伝わってくる振付」の方が惹かれるものがあり、印象にも強く残っていたりします。
ようするに「どうだこんなに凄い事をやっているんだぞまいったか」と見せつけるばかりが良い演技ではないってことですね。
自分も楽しみ、なおかつ観客にも一緒に楽しんでもらう、そういう姿勢もフラにおいては十分に価値あるものだと思います。
そして女性部門。
これまた軒並常連さんが顔を揃えていらっしゃいますね。
でも女性は出場数が多いぶん、いかに常連さんでも必ず入賞するとは限らないのがキビシいところです。
今回も入賞していてもおかしくないチームがいくつか見当たりませんね。
そう考えると、毎年安定して何かしら入賞しているカムエラはやっぱり凄いよなぁ。ブレが無いと言うか。
でも私の中のカムエラの立ち位置は、他のフラ関連の人物やお教室のそれとはちょっと異なります。リスペクトの方向性が違うと申しますか。
そういうカムエラの一種特異な魅力について考察したものを書いてったら予想外に長くなったので、別記事を設けて改めて書こうと思います。
個人的に嬉しかったのはオラナさんのアウアナ入賞ですね。
オラナさんのところはとても魅力的なのにも関わらず、私の個人的順位とじっさいの順位が大きく隔たっているお教室の一つであり、一つも入賞しない事さえあります。
その点、今回は印象どおり結果もついて来て良かったなぁ。
比較的新しく上位常連になったお教室と言えばナープアさんのところですね。
今年のナープアさんは本当に良かったです。踊り方も衣装も洗練され、カヒコは優雅に、アウアナでは女の子らしい魅力たっぷりで、とてもレベルの高い演技だったと思います。
ナープアさんは歌を拝聴する限り、他のジャンルの音楽やダンスの素養もお持ちのようなので、それらが良い方向に活かされているのでしょう。
(ちなみに悪い方向というのは、他のダンスでついた癖がモロにフラの動きを邪魔していたり、フラからかけ離れたステップを入れ過ぎたりしてしまうケースをいいます。どことはいわないw)
そしてさらに新しい常連さんがカウアイ島のレイナーアラさんです。
去年も今年も、特にアウアナは魅力的なステージでしたので、今後も上位で活躍されるのではないでしょうか。
去年と今年の演目が全く異なる路線だった事からもますます今後への期待が高まります。
次回は一体どんなものを見せてくださるのでしょうか。
いつもおなじみのメンバーと言えば、モーハラ・イリマとイカヴェーキウの2組です。
おお、奇しくも近縁の(たとえて言うなら叔母さんと甥御さんってとこかな?)お教室ではありませんか。
私はとにかくこの系統の皆さんはおしなべて大好きですので、入賞すると我が事のように嬉しいです。
特にモーハラ・イリマの衣装が素敵になってからは贔屓度が高まっています(笑)。
以前我々がこのお教室の近くの席に座っていた時、惜しくも入賞を逃してしまい、ダンサーの皆さんが静かに涙を流していたのは本当に辛かった…。
前述の通りワヒネは激戦ですので、良い出来映えだったところが必ずしも上位に入るとは限りません。
今回でいうと、個人的には今回初出場の男性二人のクムのお教室(ヒイアカイナーマカレフアだったっけ)は完成度から言ってもっと上に行っても良かったんじゃないかなあという気がします。
賢明な皆様は、この記事には「頑なに避けられている話題」「ある地点に来ると突然オブラートにくるまれる話題」が存在する事にお気づきの事と思います(笑)。
そのあたりはまた裏部屋の「忌憚のなさ過ぎるメリモ論・団体編(仮称)」にてお話しする予定でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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